今回はIPO企業の中から、11月2日に東証グロースに上場予定のMabGenesis(653A)をご紹介します。
MabGenesisは、ペット用抗体医薬品の研究開発を行う企業です。
想定時価総額は72.7億円で、医薬品業のIPOとなっています。
\最新情報をいち早くお届け/

企業トップ×著名投資家の対談動画、
セミナー情報を定期的にご案内します
この記事の監修者

執筆:かぶリッジ編集部
かぶリッジは、20年以上にわたり投資家向けサービスを提供する株式会社インベストメントブリッジが運営しています。日本株投資や米国株投資を実践する編集部メンバーや、現役の証券アナリスト、元証券会社勤務の社員等で運営しています。
MabGenesisのIPO基本情報
ここでは上場日や、かぶリッジ独自の初値予想を見てみましょう。
| 上場日 | 11月2日(月) |
|---|---|
| かぶリッジ独自の初値予想 | C(1.0倍以上1.3倍未満) ※想定発行価格902円から、902円~1,172円 |
| 企業Webサイト | https://mabgenesis.com/ |
| 取り扱い証券 | 東海東京証券(主)、SBI証券、丸三証券、マネックス証券 |

主幹事は東海東京証券だよ!
MabGenesisのIPO日程と価格
IPOの日程と価格は次のようになっています。
※発表次第更新しています。
| 想定発行価格 | 902円 |
|---|---|
| 仮条件 | 10月13日(火)発表予定 |
| ブックビルディング期間 | 10月15日(木)~10月21日(水) |
| 当選発表日 | 10月22日(木) |
| 公開価格 | 10月22日(木)発表予定 |
| 申込期間 | 10月23日(金)~10月28日(水) |
| 上場日 | 11月2日(月) |
| 初値 | 11月2日(月)発表予定 |

まずは仮条件がどうなるか注目だよ。

MabGenesisのIPO初値予想

想定時価総額72.7億円、吸収金額20.6億円の小型案件で、想定発行価格が902円と比較的低水準な点は支援材料です。
2026年3月期の売上高成長率は+133.7%、経常利益率は10.8%と、大幅増収とともに黒字転換を果たしています。
一方で、VC保有比率が約57%と高い点は懸念材料です。
VCなどの売出人には90日間のロックアップがかかっているものの、発行価格の1.5倍以上で解除されるため、上値では売り圧力が意識されやすいでしょう。
また、オファリングレシオは28.4%、公募割合は47.3%と標準的な水準で、需給面は中立といえます。
これらの点から、IPO評価:C(予想レンジ1.0倍以上1.3倍未満=902円~1,172円)と判断しました。
※IPO評価、初値予想は過去のデータを元に編集部が予想したものであり、結果を確約、投資を推奨するものではございません。
詳しい評価項目を知りたい方はこちら
- 発行済み株式数:想定時価総額を計算。
- オファリングレシオ:小さい方が投資家からの人気が高い。市場に出回る株式数が少なくなることを意味するため。
- 公募割合:大きい方が投資家からの人気が高い。企業に資金が多く入ることを意味するため。
- 上場市場:グロースに上場する企業は人気が高くなりやすい。
- 事業のトレンド性:成長市場に位置し、トレンド性が高い企業は人気になりやすい。
- VC保有比率:VCが多くいる企業は事業のトレンド性が高く・成長企業であることが多いが、ロックアップがない場合はIPO後の需給が悪化しやすい
- 売上高成長率・経常利益率:大きい方が人気。過去の業績が良い。
- 前後2週間のIPO数:少ない方が投資家からの人気が高くなりやすい。
- 過去1ヶ月の日経平均リターン:高い方が人気。投資家心理に影響。
ちなみに
初値予想方法については、「【IPO初値予想】IPOの評価方法を初心者向けにやさしく解説!過去の事例も」の記事で解説しています。
また、IPO初値・騰落率結果一覧では直近のIPOデータを掲載しています。
MabGenesisの主幹事・幹事証券
同社のIPO株を取り扱う証券会社は、次のようになっています。
当選しやすい証券会社ランキング

なかなかIPOが当選しないな…
この記事をご覧頂いている方の中には、1つの証券口座だけでIPO抽選に参加している方も多いのではないでしょうか。
IPO投資で成功するには、複数口座を使い分けて抽選に参加するのがおすすめです。
以下の表では、IPO投資で開いておくべき”おすすめの証券口座”を紹介しています。
| SBI証券 | マネックス証券 | 楽天証券 | SMBC日興証券 | 松井証券 | 岡三証券 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 取扱数 | 76 | 50 | 54 | 52 | 55 | 49 |
| 主幹事数 | 11 | 0 | 0 | 22 | 0 | 0 |
抽選方法 | 完全平等抽選: 60% IPOチャレンジポイントに基づいた配分: 30% 取引状況等を踏まえて定めた配分: 10% | 完全平等抽選 | 完全平等抽選 | 完全平等抽選: 10% ステージ別抽選: 最大5% ※ほか対面割り当て | 配分予定数量の70%以上を抽選 | 取引実績に応じて優遇抽選 |
| 事前入金 | 必要 | 必要 | 必要 | 必要 | 不要 | 不要 |
| 詳細 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |

松井証券や岡三証券は、事前入金不要で抽選に参加できるワン!
大株主情報
大株主の状況は以下の通りで、第3位の新庄 勝浩氏は同社の代表取締役です。
また筆頭株主の名古屋大学・東海地区大学広域ベンチャー2号投資事業組合をはじめ、投資ファンドが上位株主に名を連ねています。
| 株主名 | 比率 |
|---|---|
| 名古屋大学・東海地区大学広域ベンチャー2号投資事業組合 | 15.96% |
| 九州広域復興支援投資事業有限責任組合 | 13.03% |
| 新庄 勝浩 | 12.43% |
| 黒澤 仁 | 12.12% |
| アクシル・ライフサイエンス&ヘルスケアファンド2号投資事業有限責任組合 | 8.14% |
| 小泉 信一 | 6.64% |
| (株)アニヴェルセルHOLDINGS | 6.51% |
| 森下 和広 | 6.25% |
| 柴崎 友一朗 | 4.40% |
| みやぎん宮崎大学夢応援投資事業有限責任組合 | 3.26% |

VC保有比率は56.9%だよ!
MabGenesisの業績情報


| 決算期 | 2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 | 2025年3月 | 2026年3月 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | ー | 3 | 66 | 144 | 337 |
| 成長率 | ー | ー | +1632.0% | +118.3% | +133.7% |
| 経常利益 | -118 | -119 | -147 | -103 | 36 |
| 成長率 | ー | ー | ー | ー | ー |
| 経常利益率 | ー | ー | ー | ー | 10.8% |
| 当期純利益 | -118 | -119 | -148 | -103 | 36 |
| 成長率 | ー | ー | ー | ー | ー |
| EPS | -23.4 | -22.3 | -24.9 | -16.6 | 5.0 |
| BPS | -46.7 | -72.3 | -111.2 | -138.4 | -128.9 |
単位(売上・利益):百万円
※2026年6月30日付で普通株式1株につき100株の割合で株式分割を実施。2022年3月期期首において株式分割が行われたと仮定して算定。
※BPSは優先株式に対する払込金額を控除して算定。
2026年3月期の売上高は3億3,754万円(前期比133.7%増)、経常利益は3,643万円(前期は1億352万円の経常損失)と、大幅増収のうえ黒字転換となりました。
増収の主な要因は新規の共同研究契約の締結で、仏Ceva社と3件、米MSD Animal Health社と4件、日本曹達と2件の契約を結び、契約一時金を受領しています。
このほか、共同研究の進捗に伴うマイルストーンの達成や、自社プロジェクトで取得したネコ用抗体の日本曹達への導出も収益に寄与しました。
売上区分別では共同プロジェクトが2億9,891万円と売上高の約9割を占めており、成長を牽引しています。
2022年3月期から2025年3月期までは経常損失が続いていましたが、2026年3月期の経常利益率は10.8%となりました。
なお、2027年3月期第1四半期は売上高4,185万円、経常損失3,689万円で、同社は第2四半期以降にマイルストーンの達成や契約一時金の受領を見込んでいます。

26/3期に初めて黒字化したよ!
MabGenesisの事業内容
MabGenesisは、イヌ・ネコ向けの抗体医薬品の研究開発を行う企業です。
藤田医科大学と宮崎大学で開発された抗体取得技術を医療に還元することを目的に2019年6月に設立され、研究開発事業のみの単一セグメントで事業を展開しています。
- 共同研究プロジェクト:製薬企業との合意に基づいて設定した標的抗原に対して抗体を取得
- 自社プロジェクト:同社が設定した標的抗原に対して単独で抗体を取得し、製薬企業へ導出
詳しく見ていきましょう。
ビジネスモデル
同社は、自社で構築したイヌ・ネコの抗体ライブラリーから取得した抗体について、開発・製造・販売する権利を製薬企業に導出することで対価を得ています。
収益は、次の5種類で構成されています。
- 契約一時金:契約締結時に受領する収入
- 研究マイルストーン:共同研究の進捗に応じて受領する収入
- 開発マイルストーン:導出後、研究開発の進展や承認取得に応じて受領する収入
- 販売ロイヤリティ:製品の売上金額の一定料率を受領する収入
- 販売マイルストーン:製品の年間売上が所定の金額に達した際に受領する収入
2026年3月期の主な販売先は、日本曹達(売上構成比38.5%)、MSD Animal Health(同29.1%)、Ceva Santé Animale(同20.8%)の3社です。

世界的な大手動物薬企業が開発パートナーになっているよ!
パイプラインの状況
ヒトの臨床段階フェーズ1・2に相当する前臨床段階に7件のプロジェクトがあり、うち4件は導出済みです。
導出先はCeva社、Virbac社、日本曹達、共立製薬の4社で、各パートナーが開発を進めています。
また、探索段階にある11件のペット用抗体医薬品プロジェクトのうち、10件は国内外の大手動物薬企業との共同研究プロジェクトです。
同社は1製品に依存しないリスク分散型のビジネスモデルを掲げており、中長期的には2030年頃の導出品の上市を目指しています。
同社の強み
同社の基盤となっているのが、イヌ・ネコそれぞれに特化した抗体ライブラリー(MOURAライブラリー)と、独自の抗体単離技術です。
ライブラリーは約10億種類の抗体から構成され、イヌ・ネコの生体内で産生され得る抗体のみを網羅しているため、安全性の高い「完全イヌ型抗体」「完全ネコ型抗体」を取得できます。
目論見書によると、完全イヌ型抗体を創出できる独立企業は同社と米Vetigenics社のみ、完全ネコ型抗体は同社のみ(同社の知りうる限り)とされています。
イヌ・ネコ用抗体医薬品の市場は、2024年の11億米ドルから2034年までに約61億米ドルへ、年成長率18.1%で拡大すると予測されています。

ペットの長寿化で、抗体医薬品のニーズが高まっているんだワン!
直近IPOの初値予想と騰落結果
直近にIPOした企業の初値予想と結果は以下の通りです。
| 企業名 | 上場日 | 初値予想 | 初値騰落結果 |
|---|---|---|---|
| レイヤード | 9/25 | C(1倍~1.3倍未満) | 1.59倍 |
| akippa | 9/18 | C(1倍~1.3倍未満) | 2.18倍 |
| テクノクラフト | 9/18 | C(1倍~1.3倍未満) | 0.95倍 |
| ベルテックス | 9/18 | C(1倍~1.3倍未満) | 1.10倍 |
| かがやきホールディングス | 9/18 | B(1.3倍~1.5倍未満) | 1.68倍 |
| Skyfall | 9/17 | C(1倍~1.3倍未満) | 1.17倍 |
上場時期が重なったIPOもありましたが、全体的に好調な結果が続いています。
\最新情報をいち早くお届け/

企業トップ×著名投資家の対談動画、
セミナー情報を定期的にご案内します


