今回はIPO企業の中から、7月29日に東証スタンダードに上場したビーエイブル(604A)をご紹介します。
ビーエイブルは、原子力発電所の廃炉工事や再生可能エネルギー事業を手掛ける企業です。
想定時価総額は67.2億円で、建設業のIPOとなっています。
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この記事の監修者

執筆:かぶリッジ編集部
かぶリッジは、20年以上にわたり投資家向けサービスを提供する株式会社インベストメントブリッジが運営しています。日本株投資や米国株投資を実践する編集部メンバーや、現役の証券アナリスト、元証券会社勤務の社員等で運営しています。
ビーエイブルのIPO基本情報
ここでは上場日や、かぶリッジ独自の初値予想を見てみましょう。
| 上場日 | 7月29日(水) |
|---|---|
| かぶリッジ独自の初値予想 | C(1.0倍以上1.3倍未満) ※想定価格660円から、660円~857円 |
| 企業Webサイト | https://www.able-can.jp/ |
| 取り扱い証券 | みずほ証券(主)、大和証券、野村證券、SBI証券 など |

主幹事はみずほ証券だよ!
ビーエイブルのIPO日程と価格
IPOの日程と価格は次のようになっています。
※発表次第更新しています。
| 想定価格 | 660円 |
|---|---|
| 仮条件 | 660円~700円 |
| ブックビルディング期間 | 7月13日(月)~7月17日(金) |
| 当選発表日 | 7月21日(火) |
| 公開価格 | 700円 |
| 申込期間 | 7月22日(水)~7月27日(月) |
| 上場日 | 7月29日(水) |
| 初値 | 1,016円 |

始値は公開価格の1.45倍となったね!

ビーエイブルのIPO初値予想

想定時価総額67.2億円、吸収金額24.9億円の小型案件です。
公募割合が78.6%と高く、企業に資金が多く入る案件である点は、投資家にとって魅力的な要素といえます。
また、VCが株主に存在せず、VC保有比率が0%であるため、IPO後の売り圧力が抑えられやすい需給環境となっています。
一方で、オファリングレシオが37.0%とやや高めであり、上場市場がスタンダードである点は人気面でやや見劣りします。
業績は売上高成長率3.5%、経常利益率7.3%と安定感はあるものの、成長率の鈍化が見られ、IPO市場では話題性に欠けるかもしれません。
これらの点から、IPO評価:C(予想レンジ1.0倍以上1.3倍未満=660円~857円)と判断しました。
※IPO評価、初値予想は過去のデータを元に編集部が予想したものであり、結果を確約、投資を推奨するものではございません。
詳しい評価項目を知りたい方はこちら
- 発行済み株式数:想定時価総額を計算。
- オファリングレシオ:小さい方が投資家からの人気が高い。市場に出回る株式数が少なくなることを意味するため。
- 公募割合:大きい方が投資家からの人気が高い。企業に資金が多く入ることを意味するため。
- 上場市場:グロースに上場する企業は人気が高くなりやすい。
- 事業のトレンド性:成長市場に位置し、トレンド性が高い企業は人気になりやすい。
- VC保有比率:VCが多くいる企業は事業のトレンド性が高く・成長企業であることが多いが、ロックアップがない場合はIPO後の需給が悪化しやすい
- 売上高成長率・経常利益率:大きい方が人気。過去の業績が良い。
- 前後2週間のIPO数:少ない方が投資家からの人気が高くなりやすい。
- 過去1ヶ月の日経平均リターン:高い方が人気。投資家心理に影響。
ちなみに
初値予想方法については、「【IPO初値予想】IPOの評価方法を初心者向けにやさしく解説!過去の事例も」の記事で解説しています。
また、IPO初値・騰落率結果一覧では直近のIPOデータを掲載しています。
ビーエイブルの主幹事・幹事証券
同社のIPO株を取り扱う証券会社は、次のようになっています。
| 証券会社名 | 割当率 | 割当株数 |
|---|---|---|
| みずほ証券(主) | 84.35% | 3,179,300株 |
| 大和証券 | 6.96% | 262,200株 |
| 野村證券 | 6.96% | 262,200株 |
| SBI証券 | 0.87% | 32,700株 |
| マネックス証券 | 0.87% | 32,700株 |
当選しやすい証券会社ランキング

なかなかIPOが当選しないな…
この記事をご覧頂いている方の中には、1つの証券口座だけでIPO抽選に参加している方も多いのではないでしょうか。
IPO投資で成功するには、複数口座を使い分けて抽選に参加するのがおすすめです。
以下の表では、IPO投資で開いておくべき”おすすめの証券口座”を紹介しています。
| SBI証券 | マネックス証券 | 楽天証券 | SMBC日興証券 | 松井証券 | 岡三証券 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 取扱数 | 76 | 50 | 54 | 52 | 55 | 49 |
| 主幹事数 | 11 | 0 | 0 | 22 | 0 | 0 |
抽選方法 | 完全平等抽選: 60% IPOチャレンジポイントに基づいた配分: 30% 取引状況等を踏まえて定めた配分: 10% | 完全平等抽選 | 完全平等抽選 | 完全平等抽選: 10% ステージ別抽選: 最大5% ※ほか対面割り当て | 配分予定数量の70%以上を抽選 | 取引実績に応じて優遇抽選 |
| 事前入金 | 必要 | 必要 | 必要 | 必要 | 不要 | 不要 |
| 詳細 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |

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大株主情報
大株主の状況は以下の通りで、筆頭株主のエイブル興産株式会社が63.14%を保有しています。
また第2位の佐藤順英氏は同社の代表取締役社長であり、上位2者で発行済み株式の約85%を占める集中的な株主構成となっています。
| 株主名 | 比率 |
|---|---|
| エイブル興産株式会社 | 63.14% |
| 佐藤 順英 | 22.66% |
| ビーエイブル従業員持株会 | 3.14% |
| 株式会社大東銀行 | 2.01% |
| 株式会社IHI | 0.91% |
| 鈴内 浩二 | 0.31% |
| 渡辺 靖 | 0.31% |
| 根本 義和 | 0.30% |
| 緒方 浩之 | 0.28% |
| 岡井 勇 | 0.15% |

VCが株主に存在せず、VC保有比率は0%となっているね!
ビーエイブルの業績情報


| 決算期 | 2021年7月 | 2022年7月 | 2023年7月 | 2024年7月 | 2025年7月 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 5,557 | 6,507 | 7,426 | 8,680 | 8,984 |
| 成長率 | ー | +17.1% | +14.1% | +16.9% | +3.5% |
| 経常利益 | 239 | 491 | 1,132 | 767 | 656 |
| 成長率 | ー | +105.0% | +130.6% | -32.3% | -14.4% |
| 経常利益率 | 4.3% | 7.5% | 15.3% | 8.8% | 7.3% |
| 当期純利益 | 159 | 317 | 488 | 526 | 475 |
| 成長率 | ー | +99.2% | +54.0% | +7.7% | -9.6% |
| EPS | 21.4 | 43.9 | 67.6 | 72.8 | 65.8 |
| BPS | 424.3 | 498.1 | 566.0 | 639.2 | 705.3 |
※当社は連結財務諸表を作成していないため、非連結(単独決算)の数値を記載。2026年3月4日付で普通株式1株につき5株の割合で株式分割を実施。EPS、BPSは2021年7月期期首に株式分割が行われたと仮定して算出。
ビーエイブルの業績を詳しく分析すると、売上高は安定した拡大基調を維持していると言えるでしょう。
売上高は21/7期から25/7期にかけて右肩上がりで推移しており、福島第一原子力発電所の廃炉作業を中心とした工事事業が同社の収益基盤を支えています。
一方で、経常利益は23/7期に11億32百万円のピークをつけた後、24/7期・25/7期と2期連続で減益となっており、利益面では伸び悩みが見られます。
経常利益率も23/7期の15.3%から25/7期は7.3%へと低下しており、収益性の動向は今後の注目ポイントといえます。

売上は順調に伸びている一方で、利益面は2期連続の減益となっているね。
EPSは65.8円、BPSは705.3円となっており、自己資本は着実に積み上がっています。
自己資本比率も第35期で53.2%と財務の健全性は高く、安定した財務基盤を有している点は評価できるでしょう。
ビーエイブルの事業内容
ビーエイブルは、発電プラント機器のメンテナンス事業を主軸に発展してきた企業で、東日本大震災及び福島第一原子力発電所事故を契機に、地域社会の復興への貢献を理念として事業を展開しています。
現在は工事事業・再生可能エネルギー事業・その他事業の3事業を展開しています。
工事事業(中核事業)
工事事業は同社設立以来の中核事業であり、特に福島第一原子力発電所における廃炉作業を主力としています。
- 主力分野:福島第一原子力発電所の廃炉作業(元請として受注)
- 強み:ロボティックス技術や新工法の開発(排気筒解体工事で総理大臣賞を受賞)
- その他:柏崎刈羽・浜岡・女川など各原子力発電所の建設・定期点検・再稼働準備工事
- 一般産業分野:京葉・京浜工業地域を中心とした鉄骨工事や一般構造物工事
福島第一原子力発電所の廃炉作業は今後40年以上にわたり継続が見込まれており、同社は重要な事業領域と位置付けています。
また、千葉県富津市に新工場の竣工を予定しており、一般産業分野における生産能力の向上と事業規模の拡大を図っています。
再生可能エネルギー事業
再生可能エネルギー事業では、発電プラントの設備工事で培ったノウハウを活かし、再生可能エネルギー発電所の建設・オペレーション・メンテナンスに携わっています。
- 太陽光発電:福島県浜通り地域で合計5MWの太陽光発電所を自社開発・運営
- バイオマス発電:国内最大級112MW規模の木質バイオマス発電所の運転・保守業務
- 風力発電:陸上風力発電のメンテナンス(現在55基を受注、参入障壁の高い領域)
- 電力小売:地域新電力会社を通じた電力小売事業(2025年11月開始)
国内に数百基以上設置されている風車のメンテナンス受注拡大余地は大きく、安定的な収益源として期待されています。
その他事業
その他事業は「地域貢献を通じて共に成長する事業」と位置付けられ、介護事業や料飲事業を展開しています。
- 介護事業:福島県浜通り地域を中心に機能訓練型デイサービス・居宅介護支援・訪問看護を展開(2018年〜)
- 料飲事業:秋田県鹿角市で地元食材を活用した料飲事業を展開(2022年5月〜)
「安全」「地域貢献」という同社の理念に根差した事業を通じて、社会課題への対応と地域に信頼される企業を目指しています。

原子力発電所の廃炉工事を主軸に、再生可能エネルギーや地域貢献事業へと展開しているのが同社の特徴だワン!
※同社の事業内容分析は近日中にアップデートいたします。
直近IPOの初値予想と騰落結果
直近にIPOした企業の初値予想と結果は以下の通りです。
| 企業名 | 上場日 | 初値予想 | 初値騰落結果 |
|---|---|---|---|
| LiNKX | 6/23 | B(1.3倍~1.5倍未満) | 1.36倍 |
| GO | 6/16 | C(1倍~1.3倍未満) | 1.21倍 |
| 梅乃宿酒造 | 4/24 | C(1倍~1.3倍未満) | 1.5倍 |
| 犬猫生活 | 4/23 | C(1倍~1.3倍未満) | 1.17倍 |
| SQUEEZE | 4/22 | C(1倍~1.3倍未満) | 1.05倍 |
| バトンズ | 4/21 | B(1.3倍~1.5倍未満) | 2.54倍 |
条件の良い銘柄はしっかりと強い上昇を見せています。
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