今回はIPO企業の中から、3月25日に東証グロースに上場したジェイファーマ(520A)をご紹介します。(同日は「ベーシック(519A)」が上場予定です。)
ジェイファーマは、SLCトランスポーターをターゲットとした医薬品開発を行う創薬ベンチャー企業です。
想定時価総額は164.0億円で、医薬品業のIPOとなっています。
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この記事の監修者

執筆:かぶリッジ編集部
かぶリッジは、20年以上にわたり投資家向けサービスを提供する株式会社インベストメントブリッジが運営しています。日本株投資や米国株投資を実践する編集部メンバーや、現役の証券アナリスト、元証券会社勤務の社員等で運営しています。
ジェイファーマのIPO基本情報
ここでは上場日や、かぶリッジ独自の初値予想を見てみましょう。
| 上場日 | 3月25日(水) |
|---|---|
| かぶリッジ独自の初値予想 | C(1.0倍以上1.3倍未満) 想定価格920円(※)から、920円~1,195円 ※想定仮条件(840円~1,000円)の平均価格(920円) |
| 企業Webサイト | https://www.j-pharma.com/ |
| 取り扱い証券 | SBI証券(主)、大和証券、東海東京証券、東洋証券 など |

主幹事はSBI証券だよ!
ジェイファーマのIPO日程と価格
IPOの日程と価格は次のようになっています。
※発表次第更新しています。
| 想定価格 | 920円 ※想定仮条件(840円~1,000円)の平均価格(920円) |
|---|---|
| 仮条件 | 840~900円 |
| ブックビルディング期間 | 3月6日(金)~3月12日(木) |
| 当選発表日 | 3月13日(金) |
| 公開価格 | 880円 |
| 申込期間 | 3月16日(月)~3月19日(木) |
| 上場日 | 3月25日(水) |
| 初値 | 809円 |

初値は公開価格を下回ったよ…

ジェイファーマのIPO初値予想

現在も赤字が続く創薬ベンチャーであり、直近3期いずれも事業収益(売上高)はゼロ。
IPO調達資金も臨床試験費用に充てられる予定で、収益化までの道のりは長いと考えられます。
またVC保有比率が66%と高く、ロックアップの解除後には売り圧力が発生しやすい構造。
直前上場のイノバセル(2月24日上場)も公募割れ(0.92倍)と、バイオ銘柄へのセンチメントは厳しいです。
一方で、公募比率は高く、調達資金を今後の臨床試験費用や研究開発費に充てることができる点はポジティブです。
これらの点から、IPO評価:C(予想レンジ1.0倍以上1.3倍未満=920円~1,195円)と判断しました。
※IPO評価、初値予想は過去のデータを元に編集部が予想したものであり、結果を確約、投資を推奨するものではございません。
詳しい評価項目を知りたい方はこちら
- 発行済み株式数:想定時価総額を計算。
- オファリングレシオ:小さい方が投資家からの人気が高い。市場に出回る株式数が少なくなることを意味するため。
- 公募割合:大きい方が投資家からの人気が高い。企業に資金が多く入ることを意味するため。
- 上場市場:グロースに上場する企業は人気が高くなりやすい。
- 事業のトレンド性:成長市場に位置し、トレンド性が高い企業は人気になりやすい。
- VC保有比率:VCが多くいる企業は事業のトレンド性が高く・成長企業であることが多いが、ロックアップがない場合はIPO後の需給が悪化しやすい
- 売上高成長率・経常利益率:大きい方が人気。過去の業績が良い。
- 前後2週間のIPO数:少ない方が投資家からの人気が高くなりやすい。
- 過去1ヶ月の日経平均リターン:高い方が人気。投資家心理に影響。
ちなみに
初値予想方法については、「【IPO初値予想】IPOの評価方法を初心者向けにやさしく解説!過去の事例も」の記事で解説しています。
また、IPO初値・騰落率結果一覧では直近のIPOデータを掲載しています。
ジェイファーマの主幹事・幹事証券
同社のIPO株を取り扱う証券会社は、次のようになっています。
| 証券会社名 | 割当率 | 割当株数 |
|---|---|---|
| SBI証券(主幹事) | 91.30% | 3,402,200株 |
| 大和証券 | 4.35% | 162,000株 |
| 東海東京証券 | 0.87% | 32,400株 |
| 東洋証券 | 0.87% | 32,400株 |
| 松井証券 | 0.87% | 32,400株 |
| マネックス証券 | 0.87% | 32,400株 |
| 楽天証券 | 0.87% | 32,400株 |
当選しやすい証券会社ランキング

なかなかIPOが当選しないな…
この記事をご覧頂いている方の中には、1つの証券口座だけでIPO抽選に参加している方も多いのではないでしょうか。
IPO投資で成功するには、複数口座を使い分けて抽選に参加するのがおすすめです。
以下の表では、IPO投資で開いておくべき”おすすめの証券口座”を紹介しています。
| SBI証券 | マネックス証券 | 楽天証券 | SMBC日興証券 | 松井証券 | 岡三証券 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 取扱数 | 76 | 50 | 54 | 52 | 55 | 49 |
| 主幹事数 | 11 | 0 | 0 | 22 | 0 | 0 |
抽選方法 | 完全平等抽選: 60% IPOチャレンジポイントに基づいた配分: 30% 取引状況等を踏まえて定めた配分: 10% | 完全平等抽選 | 完全平等抽選 | 完全平等抽選: 10% ステージ別抽選: 最大5% ※ほか対面割り当て | 配分予定数量の70%以上を抽選 | 取引実績に応じて優遇抽選 |
| 事前入金 | 必要 | 必要 | 必要 | 必要 | 不要 | 不要 |
| 詳細 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |

松井証券や岡三証券は、事前入金不要で抽選に参加できるワン!
大株主情報
筆頭株主はJICベンチャー・グロース・ファンド1号投資事業有限責任組合(12.82%)で、複数のVCが主要株主として名を連ねています。
また、10位の藤本裕氏は、同社の取締役CFOです。
| 株主名 | 比率 |
|---|---|
| JICベンチャー・グロース・ファンド1号投資事業有限責任組合 | 12.82% |
| Eight Roads Ventures Japan II L.P. | 12.30% |
| Newton Biocapital I Pricaf privée SA | 7.77% |
| 大原薬品工業(株) | 5.55% |
| スペラファーマ(株) | 3.96% |
| UntroD野村クロスオーバーインパクトファンド投資事業有限責任組合 | 3.80% |
| MSIVCグローバルアカデミックシーズ投資事業有限責任組合 | 3.34% |
| F-Prime Capital Partners Life Sciences Fund VI LP | 3.07% |
| OUVC1号投資事業有限責任組合 | 2.93% |
| 藤本裕 | 2.79% |

VCが多数株主として存在しているね。

ロックアップ解除後の売り圧力には注意が必要だワン!
ジェイファーマの業績情報


| 決算期 | 2021年3月 | 2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 | 2025年3月 |
|---|---|---|---|---|---|
| 事業収益(売上高) | ー | ー | ー | ー | ー |
| 経常損失 | -930 | -1,076 | -1,086 | -1,640 | -1,527 |
| 経常利益率 | ー | ー | ー | ー | ー |
| 当期純損失 | -931 | -1,080 | -1,098 | -1,652 | -1,499 |
| 成長率 | ー | ー | ー | ー | ー |
| EPS | -238.0 | -194.9 | -190.5 | -263.5 | -184.0 |
| BPS | -469.3 | -608.4 | –789.6 | -926.6 | -734.6 |
※2026年1月29日付で普通株式1株につき5株の割合で株式分割を実施。EPS、BPSは2021年3月期の期首に株式分割が行われたと仮定して算出。
ジェイファーマは創薬開発段階の企業であり、5期にわたり事業収益(売上高)はゼロです。
研究開発費や一般管理費の支出により継続的な赤字が続いています。
2025年3月期の経常損失は約15.3億円、当期純損失は約15.0億円となりました。
また2026年3月期第3四半期累計時点でも経常損失は約20.5億円と、開発フェーズの進行に伴い損失額は拡大傾向にあります。

IPO調達資金も今後の研究開発費・臨床試験費用に充てられる予定だよ!
ジェイファーマの事業内容
ジェイファーマは、SLC(Solute Carrier)トランスポーターをターゲットとした医薬品開発を行う創薬ベンチャーです。
同社は、創業者が発見したLAT1(L型アミノ酸トランスポーター1)に特化した革新的な医薬品の創出を目指しています。
主要パイプライン
- ナンブランラト(JPH203):胆道がんを対象としたLAT1阻害剤。グローバル第3相試験(準備中)
- JPH400シリーズ:自己免疫疾患・炎症性疾患を対象とした次世代パイプライン
ビジネスモデル
- 自社開発パイプラインのライセンスアウト(導出)による一時金・マイルストン・ロイヤリティ収入を目指す
- 大原薬品工業・スペラファーマ等の製薬企業と連携
主力パイプラインの「ナンブランラト」は、がん細胞の栄養源となるアミノ酸の取り込みを担うLAT1の働きを阻害することで、がんの増殖を抑える新しいメカニズムの薬です。
国内第2相臨床試験では、胆道がん患者において統計学的有意差をもって無増悪生存期間の延長効果が確認されており、世界初(ファースト・イン・クラス)の薬剤を目指しています。
直近IPOの初値予想と騰落結果
直近にIPOした企業の初値予想と結果は以下の通りです。
| 企業名 | 上場日 | 市場 | かぶリッジ予想 | 初値(公開価格比) |
|---|---|---|---|---|
| ギークリー | 2/27 | スタンダード | C(1倍〜1.3倍未満) | 0.92倍 |
| イノバセル | 2/24 | グロース | D(1倍未満) | 0.92倍 |
| TOブックス | 2/13 | スタンダード | C(1倍〜1.3倍未満) | 0.92倍 |
| リブ・コンサルティング | 12/25 | グロース | A(1.5倍~1.7倍未満) | 1.40倍 |
| PRONI | 12/24 | グロース | C(1倍〜1.3倍未満) | 1.07倍 |
直近上場のイノバセル(バイオ系)は公募割れ(0.92倍)となっており、バイオ・創薬系IPO銘柄に対する投資家センチメントの厳しさが改めて浮き彫りとなりました。
ジェイファーマも同様の環境下での上場となるため、地合いには引き続き注意が必要です。
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