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リクシルの株価が下落している理由は何?
高配当だけど、LIXIL株は買い?
このようなお悩みを解決します。
かぶリッジの結論
リクシルは、住宅設備に関する製品やサービスを提供する企業です。
LIXIL株は高配当銘柄として有名ですが、近年の株価は下落しており、やばいとも言われています。
そのため、購入を悩んでいる方も多いでしょう。
そこで今回は、リクシルの株価が下落している理由や、リクシル株は買いかを、事業環境を踏まえて分かりやすく解説していきます。
正しい情報をお伝えするために随時更新を実施しますが、掲載内容には古い情報、誤った情報が含まれることがございます。
また、本記事でご紹介する企業や投資商品はすべて情報提供目的であり、投資を推奨・勧誘する目的はございません。
情報の取捨選択や投資判断は各ユーザー様のご判断・責任にてお願いいたします。
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💡このパートの要約
リクシルの株価が下落した理由は・・・
まずは、リクシルの株価推移を見ていきましょう。

2021年10月以降、長期間の下落が続いていることが分かります。

何が原因だったのかな?
ここからは、リクシルの株価が下落した理由を3つご紹介します。
リクシルの株価が下落した理由は、世界的な利上げによって住宅ローン金利が上昇し、住宅需要が減少したためです。
2022年以降、アメリカや欧州ではインフレ抑制のため高金利政策が続き、住宅ローン金利も大幅に上昇しました。

その結果、住宅購入の負担が増え、新築住宅やリフォーム需要が減少する流れとなったのです。
海外売上比率の高いリクシルは、欧米の住宅需要減速の影響を受けやすく、業績悪化への懸念から株価が下落しました。
2026年現在利下げは行われているものの、高金利環境は完全には解消されておらず、住宅市場の回復は限定的な状況が続いています。

リクシルは住宅設備を提供するから、そもそも住宅需要が減ると厳しいよね…
世界中で不動産市況が悪化していることも、リクシルの株価が下落している理由の1つです。
日本・欧州・中国の各地域では、不動産市況が悪化しています。
日本では新築着工数が伸び悩んでおり、特に持家の着工数は2022年以降毎期減少しています。

欧州では、2023年に過去数十年間で最悪の不動産市況に陥りました。
これは2022年7月以降の利上げによる住宅ローン金利の上昇と、不動産価格の下落が重なったためです。
以下の住宅価格の推移をご覧ください。
2022年以降、住宅価格が下落し、欧州の不動産市場に対する懸念が広がったことも、株価下落の一因となりました。

2024年に入って不動産価格の下落は止まったワン!
中国では、不動産バブルが崩壊し、不動産価格が暴落している状況です。
2021年にピークを付けて以降、2026年までで平均40-50%下落したとも言われています。
このように世界的に不動産市況が悪化しており、海外事業での減益が株価の下落につながっています。
円安の進行や中東情勢の緊迫化により、住宅設備に必要な原材料費が高騰したことも、株価が下落した理由の1つです。
特にナフサ不足によってユニットバスの納期が未定となったことや、住宅設備に必要なアルミや銅価格が高騰したことで、LIXILの事業や利益大きく圧迫しています。
中東情勢の緊迫化を背景にナフサの調達が不安定になったことを受け、2024年4月にリクシルはユニットバスの納期を未定とすることを発表。
これにより、先行きの不透明さから懸念が広がったことで、株価が下落しました。
石油由来の原料(粗製ガソリン)で、ユニットバスなどの住宅設備に使われる樹脂素材の原料のこと。
同業のクリナップやTOTOは新規受注を停止しており、再開時期を未定としています。

約8割のナフサが中東由来とされているよ…。
円安が進行することで、住宅設備に必要な原材料費が高騰し、このコストがリクシルの利益を圧迫しています。
特に住宅設備に使われるアルミや銅の多くは輸入されており、円安が進行すると価格は高騰することに。
アルミや銅の価格推移は以下のグラフの通りです。

2024年に入ってから円安が加速したことにより、大きく高騰していることが分かります。
2026年現在も資源価格は高水準で推移しており、原材料コストの増加が住宅設備メーカーの収益を圧迫する要因となっています。

海外展開しているから円安の恩恵もあるけど、それ以上に原材料費の高騰は悪影響だね…

💡このパートの要約
ここでは、リクシルの基本情報について以下の3項目を詳しく見ていきます。
LIXILは住宅に関する設備を幅広く提供するメーカーです。

主に以下2つの事業を展開しています。

ウォーターテクノロジー事業では、水まわりに関する製品を製造・販売しています。
例えば、浴室やシャワートイレ・システムキッチンなどです。

ハウジングテクノロジー事業では、窓やドア、インテリアなどの建材製品を開発・提供しています。
近年では、IoTを活用したスマートホームの開発にも力を入れ、次世代の住まいの開発にも着手している点も特徴です。

どちらの事業も、住宅に関する設備を提供しているんだね!
続いてリクシルの業績を見ていきましょう。
| 21/3 | 22/3 | 23/3 | 24/3 | 25/3 | 26/3 | 27/3 予想 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上収益 | 13,782 | 14,285 | 14,959 | 14,832 | 15,046 | 15,107 | 16,000 |
| 事業利益 | 572 | 648 | 257 | 231 | 313 | 385 | 450 |
| 営業利益 | 358 | 694 | 249 | 163 | 296 | 284 | 375 |
| 当期利益 | 163 | 505 | 168 | -94 | 22 | 87 | 120 |
20年3月期以降、不安定な当期利益が続いていましたが、26年3月期の当期利益は87.7億円となり、大幅に改善していることが分かります。

2026年3月期は、事業利益が計画を上回り、最終利益は予想どおりの着地となったよ!
新築需要は前年比10%以上減少したものの、リフォーム売上が好調に推移し、国内事業の全セグメントで増益を達成。
さらに海外では、高付加価値商品へのシフトが成功し、事業利益が大幅に改善しました。
欧州や中東/インド/アフリカ地域での収益改善が進み、これまで進めてきた海外事業の構造改革の効果が徐々に表れ始めています。

さらに27年3月期には、事業利益450億円(前期比+16.9%)、当期利益120億円(同+47.4%)と2桁増益を見込んでいます。
特に米国において、構造改革を通じた効果が表れる予定となっています。
ただ一方で、これらの数値には中東情勢による影響額が織り込まれていないため、注意が必要でしょう。

中東情勢が悪化した場合、下方修正が行われるリスクもあるね…。
リクシルは配当利回りが5.45%であり、かなり高いです。(2026/5/25時点)
過去の配当利回りと配当性向をまとめると、以下の表の通り。
| 年度 | 1株当たり配当金 | 配当利回り | 配当性向 |
|---|---|---|---|
| 2021年3月期 | 75円 | 2.44% | 65.8% |
| 2022年3月期 | 85円 | 3.71% | 50.8% |
| 2023年3月期 | 90円 | 4.13% | 162% |
| 2024年3月期 | 90円 | 4.79% | ー |
| 2025年3月期 | 90円 | 5.26% | 1291% |
| 2026年3月期 | 90円 | 5.55% | 317.7% |
| 2027年3月期 (2026/5/25時点) | 90円 | 5.45% | 215.6% |
増配に加え、株価の下落が進んだことで配当利回りは年々大きく上昇しています。

リクシルに株主優待はあるのかな?
リクシルは2019年をもって株主優待を廃止しており、現在は株主優待制度は実施していません。

リクシルの強みや弱みは何でしょうか。
ここでは同業他社である「TOTO(5332)」、「タカラスタンダード(7981)」と比較した特徴を見ていきましょう。
まずは、以下に各社の主要財務データと参考指標をまとめます。
| LIXIL | TOTO | タカラスタンダード | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1兆5,107億円 | 7,374億円 | 2,527億円 |
| 当期純利益 | 87億円 | 402億円 | 150億円 |
| 自己資本比率 | 35.3% | 63.8% | 68.8% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 1.3% | 7.7% | 7.7% |
| PER(株価収益率) | 39.56倍 | 25.12倍 | 12.42倍 |
| PBR(株価純資産倍率) | 0.71倍 | 2.2倍 | 0.97倍 |
| 予想EPS(1株当たり純利益) | 41.75円 | 279.78円 | 243.55円 |
| 配当利回り | 5.45% | 1.71% | 4.10% |
| 配当性向 | 317.7% | 45.3% | 50.0% |
リクシルの強みと弱みとして、以下の2つが挙げられます。
それぞれ見ていきましょう。
リクシルの強みは間違いなく、配当利回りが高いことです。
各社の配当利回りを見てみましょう。
| リクシル | TOTO | タカラスタンダード | |
|---|---|---|---|
| 配当利回り | 5.45% | 1.71% | 4.10% |
| 配当性向 | 317.7% | 45.3% | 50.0% |
リクシルは26年3月期に引き続き、27年3月期も高い配当を出しています。

26年3月期の配当性向は317.7%だったんだワン!
また、27年3月期も業績が完全に回復をしていない状況下で減配をしない方針であるため、配当性向が215.6%となる見込みです。
これは株主還元に積極的であることを示しています。
一方で、稼いだ額以上の配当金を出しており、過去の利益を切り崩して配当を出していることを意味します。

リクシルの配当性向は高すぎるけど、大丈夫なのかな?
確かに、23年3月期以降の配当性向は高すぎる値となっています。
しかし同社は、24年4月に配当性向を30%以上とする目標を撤廃することを発表しました。
これにより、長期で安定した配当を出しつつも、設備投資などの成長投資を優先させることを目標としています。

無理に配当を出さないのは、安心だね!
収益力が低い点は、リクシルの大きな弱みと言えます。
各社の財務状況について見てみましょう。
| リクシル | TOTO | タカラスタンダード | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1兆5,107億円 | 7,374億円 | 2,527億円 |
| 当期純利益 | 87億円 | 402億円 | 150億円 |
| ROE | 1.3% | 7.7% | 7.7% |
| 自己資本比率 | 35.3% | 63.8% | 68.8% |
上述の通り、売上高が同業よりも倍近い一方で、当期利益が低いため、ROEがかなり低い水準です。
事実、過去6年のROE推移を見ても、十分とは言えない水準が続いています。

構造改革を通じたコスト増の影響はもちろんありますが、投資家目線では物足りないと言えるかもしれません。

2027年3月期の予想ROEは1.8%だよ。
またリクシルの自己資本比率は35.3%で、同業他社の約半分ほどです。
一般的に、自己資本比率は40%前後が理想的とされているため、そこまで問題はないでしょう。
しかし、配当性向が連続して100%を超えている状況が続くと注意が必要になります。
| 配当性向 | |
|---|---|
| 2022年3月期 | 50.8% |
| 2023年3月期 | 162% |
| 2024年3月期 | 249.2% |
| 2025年3月期 | 1,291.2% |
| 2026年3月期 | 317.7% |
| 2027年3月期 | 215.6% |
これは高い配当金を出すことで自己資本が減少し、財務基盤がさらに弱まる可能性があるためです。

ここでも配当性向の高さが問題になってくるんだね…

リクシルの今後の株価はどうなっていくでしょうか。
以下の3点から、LIXIL株は買いかどうかや、将来性を分析していきます。
今後の株価や将来性を考える上で、米国や欧州の利下げや、それに伴う不動産市況の回復に期待が集まります。
米国や欧州では、2024年以降段階的な利下げを実施しており、今後も継続的に利下げがされる可能性は高いです。
この利下げによって住宅ローン金利が下がり、住宅需要が増加すると、同社の業績・株価は上がっていくと考えられるでしょう。
米国や欧州では利下げが続きますが、日本では利上げが行われている点には注意が必要です。
日銀は24年3月以降利上げを進めており、今後も最低賃金や物価の上昇が安定した場合、更なる利上げが行われるとの見方が強くなっています。
| 日付 | 引き上げ幅 |
|---|---|
| 2024年3月 | -0.10% → 0.10%(+0.20%) |
| 2024年6月 | 0.10% → 0.25%(+0.15%) |
| 2024年12月 | 0.25% → 0.50%(+0.25%) |
| 2025年11月 | 0.50% → 0.75%(+0.25%) |
日本の持家の新築着工数が伸び悩む中で、更なる利上げは住宅ローン金利にも影響し、リクシルの業績にも響く可能性があるでしょう。

リクシルは業績悪化でやばいのかな?
リクシルはこの状況を打破するために、政府主導の住宅省エネ支援策「先進的窓リノベ事業」の補助金制度を活用しています。
この制度によって、断熱製品などの窓リフォームの売上を3倍以上に拡大、今後も引き続き活用する方針です。

原材料コストの増加の影響も、窓リフォームの売上増加でカバーしているワン!
リクシルは20年以上減配をしていない高配当銘柄として知られていると同時に、26年5月25日時点のPBRは0.71倍と低いです。
このように高配当であるのに割安感が目立つ銘柄は、高配当バリュー投資の対象として注目を集めています。

東証はPBR1倍割れの企業に対して、改善要請を出しているよね!
業績面で懸念があり「やばい」とも言われていますが、25年3月期は黒字転換したこともあり、株価の底堅さは期待できるでしょう。

業績が回復すれば、LIXIL株は買いだね!


リクシルの株価が下落している理由についてよく分かったよ!
最後にこの記事の重要なポイントをまとめます。
まとめ
リクシルは、世界的な利上げによって住宅金利ローンが上昇し、不動産市況が悪化したことや、円安による原材料費の高騰によって株価が下落していることが分かりました。
しかし利下げが進み、住宅需要が回復することや、高配当バリュー銘柄として株価が底堅いことには大きく期待ができるでしょう。

リクシルの今後の動向にも注目だね!