
・日本製鉄の株価はなぜこんなに安いの?
・今後は上がる可能性はある?
・買い時はいつ頃だろう?
このようなお悩みを解決します。
かぶリッジの結論:日本製鉄の株価はなぜ安い?
- 株価が安い理由は
①鉄鋼株特有の低PBR体質
②USスチール買収の一過性損失
③中国の過剰生産と国内需要の減少 - 2027年3月期はUSスチールが初めて利益貢献し、純利益2,900億円へ上方修正。業績はV字回復局面に入りつつある
- PBR約0.6倍・下限配当24円が下値を支える一方、巨額の有利子負債と米政府の「黄金株」がリスク
日本製鉄(5401)は、粗鋼生産量で国内首位・世界トップクラスを誇る日本を代表する鉄鋼メーカーです。
2025年6月には約141億ドルを投じた米USスチールの買収を完了し、世界No.1メーカーへの復権を掲げています。
しかし株価はPBR約0.6倍と、解散価値とされる1倍を大きく下回る水準にとどまっています。
そこで本記事では、日本製鉄の株価がなぜ安いのかを3つの理由に整理し、今後の見通しと買い時の考え方まで解説します。

執筆:かぶリッジ編集部
かぶリッジは、20年以上にわたり投資家向けサービスを提供する株式会社インベストメントブリッジが運営しています。日本株投資や米国株投資を実践する編集部メンバーや、現役の証券アナリスト、元証券会社勤務の社員等で運営しています。
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日本製鉄の株価はなぜ安い?3つの理由を解説

日本製鉄の株価が安い理由は、大きく以下の3つに整理できます。
順に見ていきましょう。
鉄鋼株はもともと低PBR・低PERで評価されやすい
日本製鉄の株価が安い最大の理由は、鉄鋼という業種そのものが低PBR・低PERで評価されやすいことにあります。
株価が「1株あたり純資産」の何倍かを示す指標。
1倍を下回ると、会社をいま解散して資産を分配したほうが時価総額より多い=市場から低く評価されている状態を意味します。
鉄鋼は典型的な「景気敏感株」で、市況が良いときの利益は「長くは続かない」と市場に見なされます。
そのため、好業績を出してもPERが切り上がりにくく、結果としてPBRも1倍に届きにくいという構造があるのです。

利益が出ていても「一時的でしょ」と思われちゃうんだね…。
実際、国内高炉大手3社を並べると、3社そろってPBR1倍割れという似た姿になっています。
| 日本製鉄 (5401) | JFE HD (5411) | 神戸製鋼所 (5406) | |
|---|---|---|---|
| 株価 | 676円 | 1,788円 | 約1,900円 |
| PBR | 約0.6倍 | 約0.4倍 | 約0.6倍 |

日本製鉄だけが特別に嫌われているわけではないワン!
つまり、「安い=業績が悪い」と単純に決めつけるのではなく、業種特性としての割安さと日本製鉄固有の要因を切り分けて見ることが重要です。
USスチール買収による一過性損失と財務負担
2つ目の理由は、USスチール買収にともなう巨額の一過性損失と、財務の重さです。
日本製鉄は2025年6月18日、約141億ドル(約2兆円)を投じてUSスチールの買収を完了し、完全子会社化しました。

ところが、買収初年度にあたる2026年3月期は、AM/NS Calvertの持分譲渡などにともなう事業再編損2,712億円を計上。
その結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は171億円(前期比-95.1%)まで落ち込み、ROEは0%台という数字になりました。
2026年3月期 通期業績
- 売上収益:10兆632億円(前期比+15.7%)
- 親会社の所有者に帰属する当期利益:171億円(同-95.1%)
- 実力ベース事業利益:6,504億円(会社計画を上回る着地)
在庫評価差や一過性の損益を除いた、日本製鉄が「地力」として稼げる利益のこと。
注目したいのは、会計上の利益が171億円まで沈む一方で、実力ベースの事業利益は6,500億円規模を確保していた点です。

本業が壊れたわけじゃなくて、買収にともなう特別損失で見た目の利益が消えたんだね!
ただし、株価にとってもう1つ重いのが財務負担です。
買収資金の調達により有利子負債は約5兆5,157億円まで膨らみ、自己資本比率は約37%となっています。
同社は劣後ローンやJBIC協調融資などで資金を組み替え、財務の健全化を進めていますが、「買収は決まったが、利益として返ってくるのはこれから」という状態が株価の重しとなってきました。
中国の過剰生産と国内需要の減少という構造問題
3つ目の理由は、一過性の損失とは違い、簡単には解決しない「構造問題」です。
中国の過剰生産
中国では不動産不況によって国内の鋼材需要が冷え込む一方、メーカーは高炉の稼働を簡単には止められません。
その結果、余った安価な鋼材がアジアを中心に大量流出し、国際市況が長期低迷する状況が続いてきました。
| 2025年の中国の鋼材輸出量 | 1億1,902万トン(前年比+7.5%) |
|---|---|
| 記録 | 過去最高・5年連続増加 |
| 中国国内の鉄鋼需要 | 2025年は前年比-5.4% |
国内で売れない分を輸出に回している状態で、余剰分が日本を含むアジア市況を押し下げているのです。
同社も、世界の鉄鋼事業環境を「未曾有の危機的な状況」と表現しています。

会社側がここまで強い言葉を使うのは珍しいね…。
国内需要の減少
国内では人口減少と製造業の海外移転により、鋼材需要そのものが長期的に縮小しています。
実際、国内の粗鋼生産量は4年連続で減少し、2025年度は8,068万トンまで落ち込みました。

2025年度の8,068万トンは、1968年度以来という記録的な低水準です。

50年以上前の水準まで戻っちゃってるんだ…。
需要で見ても、縮小の流れは同じです。
| 2017年度 | 6,289万トン |
|---|---|
| 2020年度 | 5,264万トン |
| 2024年度(推計) | 4,957万トン |
| 2025年度(見通し) | 前年度比 減少 |
住宅・非住宅の着工減、自動車の国内生産減、他製造業の間接輸出減と、需要が増える材料が見当たらないのが実情です。
そのため、国内でどれだけ効率化しても成長は海外に求めるしかないというのが同社の置かれた前提条件です。

USスチール買収は、まさにこの構造問題への回答だワン!
日本製鉄の株価推移【過去5年〜現在】

ここからは、日本製鉄の株価がどう動いてきたのかを時系列で確認していきましょう。
2021〜2024年:株価が約3倍に上昇した理由

日本製鉄の株価はなぜ3倍になったの?
まず押さえておきたいのは、日本製鉄の株価は直近数年で「大きく上がった」時期があるということです。
コロナ禍で急落した2020年の安値から、株価は右肩上がりに回復していきました。
日本製鉄の株価が上昇した理由は、大きく2つです。
- ①鋼材価格の上昇
コロナ後の需要回復で鋼材価格が上昇し、販売単価がそのまま利益に乗る局面となりました。 - ②高炉休止による構造改革
高炉を15基から10基に減らして固定費を削減し、マージンが大幅に改善しました。
この2つが噛み合った結果、2022年3月期・2023年3月期と過去最高水準の利益を連続で更新。
株価も2024年3月に分割後換算で769.4円という10年来高値を記録し、安値圏からは約3倍の水準まで買われました。

「日本製鉄の株価が3倍になった」と話題になったのは、この局面だね!
つまり日本製鉄は、市況と構造改革が噛み合えば株価が大きく動く銘柄だということです。
2025年:中国市況・下方修正で下落基調へ
流れが変わったのが2025年です。
2025年5月9日、同社は2026年3月期の連結純利益予想を前期比43%減の2,000億円と発表。
これは市場予想を大幅に下回る内容で、週明けの株価は一時前週末比-6.8%と急落しました。
| 会社予想 | 純利益 2,000億円(前期比-43%) |
|---|---|
| 市場予想 | 純利益 5,071億円 |
| 株価反応 | 一時-6.8%(2,794円 ※分割前) |
さらに同時に減配も発表されたことで、高配当を期待していた投資家からの売りも重なりました。

業績も配当も同時に下がると、さすがに売られちゃうよね…。
その後、2025年6月18日にUSスチールの買収は無事完了しましたが、株価は戻りませんでした。
「買収成立=好材料」とならなかった理由は、次の3点です。
- 統合コストや設備投資が先行して発生し、利益貢献は先送りに
- 約2兆円の買収資金で有利子負債が急拡大
- 米政府が取得した「黄金株」による経営の不透明感
実際、2025年11月には2026年3月期の連結純利益予想が600億円の赤字へと下方修正され、株価は一段と水準を切り下げることになります。
2026年:530〜700円台のもみ合いが続く
2026年に入ってからの株価は、おおむね530〜700円台のレンジでのもみ合いが続いています。
もっとも、悪材料一色だった2025年とは景色が変わりつつあります。
まず2026年5月13日発表の2026年3月期決算では、700億円の赤字予想から一転して171億円の黒字に着地。
そして決定的だったのが、2026年8月4日に発表された2027年3月期1Q決算です。
| 2027年3月1Q | 実績 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上収益 | 2兆8,211億円 | +40.4% |
| 事業利益 | 1,455億円 | +58.1% |
| 当期利益 | 752億円 | 黒字転換 |
USスチールが初めて収益に貢献し、会社全体の通期予想も純利益2,200億円→2,900億円へ31.8%の上方修正となりました。
これを受けて株価は5営業日ぶりに反発し、2026年8月中旬時点で670円台まで戻しています。

ようやく「買収の成果」が数字で見え始めたタイミングだね!
日本製鉄の基本情報

ここで、日本製鉄の基本情報を確認しておきましょう。
| 会社名 | 日本製鉄株式会社 |
|---|---|
| 証券コード | 5401 |
| 上場市場 | 東証プライム |
| 設立 | 1950年 |
| 主な事業 | 製鉄、エンジニアリング、ケミカル&マテリアル、システムソリューション |
| 株価 | 676.3円 |
| 最低投資金額 | 約6.8万円(100株) |
| PBR | 約0.6倍 |
| 予想配当利回り | 約3.5% |
| 自己資本比率 | 37.1% |
事業内容
日本製鉄は粗鋼生産量で国内首位、世界でもトップクラスの高炉メーカーです。
事業は以下の4つのセグメントに分かれていますが、売上・利益の約9割を製鉄事業が占めるのが特徴です。
| セグメント | 主な製品・サービス |
|---|---|
| 製鉄 | ・薄板(自動車用鋼板) ・厚板 ・鋼管、線材、電磁鋼板 など |
| エンジニアリング | 製鉄プラント、環境・エネルギー設備、海洋構造物 など |
| ケミカル&マテリアル | コールケミカル、半導体材料、炭素繊維複合材 など |
| システムソリューション | 日鉄ソリューションズによるIT・DX関連サービス |

ほとんど製鉄事業なんだね。だから鋼材市況に振り回されるのか。
そして2025年6月のUSスチール買収により、グローバル粗鋼生産能力は8,600万トン規模へ拡大しました。
重点地域は米国・欧州、インド、タイで、それぞれで鉄源一貫の生産体制を築く方針です。
業績

日本製鉄の業績はどうなのかな?
日本製鉄の直近の業績推移は以下の通りです。
| 売上収益 | 当期利益 | |
|---|---|---|
| 22年3月期 | 6兆8,088億円 | 6,373億円 |
| 23年3月期 | 7兆9,755億円 | 6,940億円 |
| 24年3月期 | 8兆8,680億円 | 5,493億円 |
| 25年3月期 | 8兆6,955億円 | 3,502億円 |
| 26年3月期 | 10兆632億円 | 171億円 |
| 27年3月期(予) | 11兆2,000億円 | 2,900億円 |
27年3月期は2026年8月4日発表の修正後予想。
売上収益は買収効果で10兆円を突破した一方、利益は22年3月期をピークに大きく減少していることが分かります。
ただし前述の通り、26年3月期の落ち込みは事業再編損2,712億円という一過性要因が大部分です。

そして2027年3月期は、売上収益11兆2,000億円(前期比+11.3%)、事業利益6,300億円(同+22.5%)、当期利益2,900億円(同17倍)という大幅な回復を見込んでいます。

1Qの好調を受けて、8月4日に通期予想を上方修正したワン!
株主還元【配当・株主優待】
日本製鉄の株主還元は、配当が中心です。
配当

日本製鉄の配当はなぜ高いのかな?
日本製鉄が高配当株とされる理由は、大きく3つあります。
- 業績回復期に配当を大幅に増額した水準を維持している
- 株価が低PBRで抑えられているため、利回りが高く算出される
- 2030中計で下限配当24円を導入し、下振れに歯止めをかけた
まずは、配当そのものが増えたという単純な理由です。
コロナ前の日本製鉄は無配・減配もある銘柄でしたが、2022年3月期以降の好業績を受けて配当を大幅に引き上げました。
| 年間配当 | |
|---|---|
| 22年3月期 | 32円 |
| 23年3月期 | 36円 |
| 24年3月期 | 32円 |
| 25年3月期 | 32円 |
| 26年3月期 | 24円 |
| 27年3月期(予) | 24円 |
また、日本製鉄はPBR0.6倍台と株価が低く抑えられているため、分母が小さい=利回りが高く出る構造になっています。

「配当が多い」だけじゃなくて、「株価が安い」から利回りが高いんだね!
日本製鉄の配当で最も注目すべきなのが、「2030中長期経営計画」で年間24円の下限配当を設定した点です。
日本製鉄の配当方針
- 連結配当性向は年間30%程度を目安
- 2027年3月期から下限配当24円/株を導入
- 権利確定月は3月・9月の年2回
下限配当とは、業績が悪化しても最低ここまでは配当を出すという会社の意思表示のことです。
市況次第で利益が大きくブレる鉄鋼株において、これは株価の下値を支える重要な材料となります。

減配リスクに一定の歯止めがかかったのは、長期保有では安心材料だね!
ただし1点、注意しておきたいことがあります。
それは株価の回復にともない、配当利回りがすでに低下しているという点です。
| 年初来安値(26/7/2) | 530.5円 → 利回り約4.5% |
|---|---|
| 年初来高値(26/8/7) | 708.0円 → 利回り約3.4% |
| 2026年8月25日時点 | 予想配当利回り 3.56% |
配当が据え置きでも株価が上がれば利回りは下がるため、「高配当だから」と飛びつくと、上昇後に買うことになりかねません。
株主優待
日本製鉄は株主優待を実施していますが、対象は5,000株以上を保有する株主に限られます。
| 優待内容 | 製鉄所の工場見学会へのご招待 |
|---|---|
| 必要株数 | 5,000株以上 |
| 基準日 | 毎年3月末・9月末 |
| 実施時期 | 年2回(3〜4月頃、10〜11月頃) |
5,000株は約340万円が必要になるため、一般的な個人投資家にとって現実的とは言いにくい水準です。
なお、2026年3月末基準からは制度が見直され、「経営概況説明会」「鹿島アントラーズ観戦」「紀尾井ホール演奏会」への招待は廃止されました。

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日本製鉄の株は買うべき?今後の株価を左右する3つのポイント

ここからは、日本製鉄の株を買うべきかを判断するうえで押さえておきたい3つのポイントを解説します。
USスチールの利益貢献が本格化するか
今後の株価を左右する最大の焦点は、USスチールの利益貢献が計画通りに拡大するかです。
同社は2027年3月期に、USスチールから実力ベースで1,000億円以上の利益貢献を見込んでいます。
2026年8月4日の1Q決算では、買収後初めてUSスチールが収益に貢献し、これが通期上方修正の主因となりました。
これを受けて会社側は、USスチール単体の通期事業利益を800億円引き上げ、1,800億円へと上方修正しています。
| 従来予想 | USスチール事業利益 1,000億円 |
|---|---|
| 修正後 | USスチール事業利益 1,800億円(+800億円) |
| 要因 | 米国鋼材市況の上昇、収益改善施策の効果 |

買収前は赤字だったのに、いきなり1,800億円の稼ぎ頭になったんだね!
今後の注目点は以下の2つです。
- 新鋭電炉「Big River 2」の稼働が順調に立ち上がるか
- 2028年末までの110億ドルの設備投資によるコスト削減シナジーが発現するか
2030年に「実力利益1兆円」を達成できるか
2つ目のポイントは、中長期の成長シナリオです。
日本製鉄は2025年12月に「2030中長期経営計画」を発表し、以下の目標を掲げました。
2030中長期経営計画の主な目標
- 連結実力利益1兆円以上(国内5,000億円+海外5,000億円)
- 将来的にグローバル粗鋼1億トン以上
- ROE10%程度、調整済みD/Eレシオ0.7程度
- 2026〜2030年度に総額6兆円規模の投資(うち約4兆円が海外)
ここで重要なのが、ROE10%程度という目標です。
一般にROEが資本コストを上回るとPBR1倍が意識されやすくなるため、計画通りに利益が伸びれば株価水準そのものが切り上がる余地があります。
仮にPBRが0.6倍から1.0倍へ回復すれば、単純計算で株価は1,100円前後の水準です。
ただしこれは計画が達成された場合の話であり、達成を保証するものではない点には注意してください。
財務負担・希薄化・政治リスクに注意
最後に、投資判断で必ず確認しておきたい3つのリスクを整理します。

「10年後にいくらになるか」を考えるなら、ここが軸になりそうだね。
- ①財務負担
-
有利子負債は約5兆5,157億円まで拡大し、自己資本比率は37.1%(2026年6月末)です。
加えて、GX(電炉転換・水素還元製鉄)にも数兆円規模の投資が必要で、当面は利益を圧迫します。
金利上昇局面では利払い負担の増加が利益を圧迫する点にも留意が必要です。
- ②希薄化
-
2026年2月、同社は買収資金のつなぎ融資返済のため、総額6,000億円の転換社債型新株予約権付社債(CB)を発行しました。
CBは株式に転換されると発行済株式数が増えるため、1株あたり利益(EPS)が薄まる=希薄化が生じます。
会社側は「希薄化がすぐには発生しない手法」として既存株主に配慮したと説明していますが、将来の潜在的な希薄化要因であることは押さえておきましょう。
- ③政治リスク(黄金株)
-
黄金株(拒否権付種類株式)とは
配当などの経済的な利益は持たない代わりに、企業の重要な経営判断に拒否権を持つ特殊な株式のこと。USスチールは米国政府にクラスG優先株1株を発行しています。
この黄金株により、本社移転や工場閉鎖などの重要事項には米国政府の同意が必要となります。
実際、USスチールが計画したイリノイ州グラナイトシティ工場の操業停止は、米政府の介入によって撤回を余儀なくされました。
つまり「不採算拠点を閉じてコストを下げる」という一般的な経営合理化が自由にできない可能性があるということです。

シナジーの発現スピードが計画より遅れるリスクがあるんだね…。
よくある質問【FAQ】

日本製鉄の株価の今後はどうなりますか?
「買い」寄りだが、上値余地は限定的というのが現状です。
今後さらに上を目指すには、USスチールの利益貢献が確認され、各社が目標株価を引き上げていく展開が必要になるでしょう。
日本製鉄の株価はなぜ3倍になったのですか?
2021〜2024年にかけての株価上昇のことで、理由は「鋼材価格の上昇」と「高炉休止による構造改革」の2つです。
コロナ後の需要回復で鋼材価格が上昇したうえ、高炉を15基から10基に減らして固定費を削減したことでマージンが大幅に改善しました。
その結果、2022年3月期・2023年3月期と過去最高水準の利益を記録し、2024年3月には分割後換算で769.4円の10年来高値を付けています。
日本製鉄の株は1株から買えますか?
はい、ミニ株(単元未満株)を使えば1株から購入できます。
通常の単元(100株)だと約6.8万円が必要ですが、1株なら約680円から投資可能です。

2025年10月の株式分割で、さらに買いやすくなったワン!
【まとめ】日本製鉄の株価はなぜ安い?今後の見通し


日本製鉄の株価が安い理由と、今後の見通しがよく分かったよ!
最後にこの記事の重要なポイントをまとめます。
かぶリッジの結論:日本製鉄の株価はなぜ安い?
- 株価が安い理由は
①鉄鋼株特有の低PBR体質
②USスチール買収の一過性損失
③中国の過剰生産と国内需要の減少/ - 2027年3月期はUSスチールが初めて利益貢献し、純利益2,900億円へ上方修正。業績はV字回復局面に入りつつある
- PBR約0.6倍・下限配当24円が下値を支える一方、巨額の有利子負債と米政府の「黄金株」がリスク
日本製鉄の割安さは、「一過性の損失で見た目の利益が沈んでいる」局面と重なっている点が最大の特徴です。
その一過性要因が剥がれ落ち、USスチールの利益貢献が本格化すれば、PBR1倍への回復=株価水準の切り上げが視野に入ってきます。
ただし鉄鋼株は市況の影響が大きく、投資家のタイプによって向き・不向きがはっきり分かれる銘柄でもあります。
- 向いている投資家
-
- 配当を受け取りながら、中長期で企業価値の回復を待てる人
- NISA成長投資枠で高配当株を仕込みたい人
- 向いていない投資家
-
- 短期の値上がり益を狙いたい人
- 業績と株価の変動の大きさが不安な人
日本製鉄の株は、鋼材市況とUSスチールの進捗を確認しながら、長期的な視点で投資を検討していきましょう。




