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・東京エレクトロンの株価が高いのはなぜ?
・他の半導体銘柄と比較した強みや弱みは?
・今後の株価や配当はどうなるの?
このようなお悩みを解決します。
かぶリッジの結論
東京エレクトロンは、半導体製造装置、ディスプレイ製造装置などの開発、製造、販売を行う企業です。
同社は半導体製造装置のリーディングカンパニーとして知られ、その株価は高水準となっています。
実際に株価が高いと言われる理由にはどのようなものがあるのでしょうか。
そこで今回は、東京エレクトロンの株価が高いと言われる理由や、株価・配当の今後についてわかりやすく解説していきます。
正しい情報をお伝えするために随時更新を実施しますが、掲載内容には古い情報、誤った情報が含まれることがございます。
また、本記事でご紹介する企業や投資商品はすべて情報提供目的であり、投資を推奨・勧誘する目的はございません。
情報の取捨選択や投資判断は各ユーザー様のご判断・責任にてお願いいたします。
※掲載内容へのご指摘につきましては、お問い合わせフォームより受け付けております。

💡このパートの要約
東京エレクトロンの株価が高い理由は…
東京エレクトロンが手がける半導体製造装置がつくり出す半導体は、多くの電機・電子機器に不可欠な部品として広く使われています。

半導体は、私たちがいつも使う携帯電話やパソコン、家電製品、電車などの交通インフラなど、あらゆる電機・電子機器のなくてはならない部品だね!
そのため半導体の市況や動向が景気の先行指標になることもあるほどです。
ここで、東京エレクトロンの株価推移を見てみましょう。

2022年からの株価チャートを見ると、2025年中頃から急騰したことが分かります。

どんな要因があってこんなに株価が上昇したのかな?
ここからは、東京エレクトロンの株価が高くなった理由を3つご紹介します。
東京エレクトロンの株価が高い理由の一つとして、半導体市場の拡大が挙げられます。
半導体はあらゆる製品に欠かせない存在で、近年はIoT(Internet of Things)やAIの普及、5G通信の導入などにより、需要がますます高まっています。
半導体市場は今後も成長が見込まれており、東京エレクトロンは半導体製造装置のリーディングカンパニーとして、この市場の成長から大きな恩恵を受けることになるでしょう。
ここで半導体市場全体の動向を示すSOX指数をご覧ください。
SOX指数(フィラデルフィア半導体指数)とは、半導体の製造・流通・販売を手掛ける企業(インテル、AMD、クアルコムなど30銘柄)の株式で構成される修正後時価総額加重方式のことです。


半導体関連企業の株価が長期的に大きく伸びているのが分かるね!
東京エレクトロンは半導体製造装置市場において、半導体の高性能化のために必要な複数の工程の製品群で、世界トップクラスのシェアを誇ります。

特に、最先端の半導体製造プロセスに不可欠な塗布・現像やガスケミカルエッチングにおいて、高い技術力を有しています。
市場シェアの拡大は東京エレクトロンの収益安定化に大きく貢献しており、株価の上昇を支える要因の一つとなっています。

世界規模でこんなにも高いシェアを有しているなんてすごいね!
近年ESG投資が注目を集めており、企業のESGへの取り組みは、投資家の評価に大きな影響を与えています。
ESG投資とは、環境や社会に配慮して事業を行っていて、適切なガバナンスがなされている会社に投資しようとすることです。
環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)の頭文字を取った言葉で、これらが重視されています。
これはこうした社会課題をクリアしていく会社は中長期的に成長を期待できるという考えから広まりました。
東京エレクトロンは、環境負荷の低減、従業員の多様性と包容性、透明性の高いガバナンス体制など、ESGに関する様々な取り組みを進めています。

その結果、「DJSI」や「The Sustainability Yearbook」、「FTSE4 Good Index Series」をはじめとする数々の評価を受賞するなど世界的に見てもESGに積極的な企業です。
こうしたESGへの積極的な取り組みは、投資家の信頼を高め、株価の上昇に貢献しています。

ただ業績をあげるだけでなく、社会課題を解決しようとする姿勢が求められているんだね!

類似企業のSCREENHD(7735)、アドバンテスト(6857)、東京精密(7729)の3社と比較して、東京エレクトロンの強みや弱みを見ていきましょう。
ここから、大きく以下の強み、弱みが挙げられます。
東京エレクトロンの強みは、高い収益性と健全な財務状況です。
| 2026年3月期 | 東京エレクトロン (8035) | SCREENHD (7735) | アドバンテスト (6857) | 東京精密 (7729) |
|---|---|---|---|---|
| 売上高(億円) | 24,435 | 6,057 | 11,286 | 1,668 |
| 当期純利益(億円) | 5,744 | 920 | 3,753 | 247 |
| 営業利益率(%) | 25.6% | 20.2% | 44.2% | 20.2% |
| 自己資本比率(%) | 71.5% | 67.4% | 67.9% | 76.3% |
| ROE(%) | 29.6% | 20.3% | 57.6% | 13.5% |
上記の表から、売上高・当期純利益の規模で他社を大きく引き離しており、自己資本比率も70%超と財務基盤が安定していることが読み取れます。
長期的な成長性や安全性がある企業なので、魅力的な投資先と言えるでしょう。
東京エレクトロンの弱みは、株価の割高感です。
| 2026年3月期 | 東京エレクトロン (8035) | SCREENHD (7735) | アドバンテスト (6857) | 東京精密 (7729) |
|---|---|---|---|---|
| PER(株価収益率) | 47.0倍 | 21.7倍 | 41.7倍 | 26.0倍 |
| PBR(株価純資産倍率) | 13.2倍 | 4.9倍 | 24.4倍 | 3.8倍 |
上記の表からも、PERとPBRが高いことがわかると思います。
これは半導体銘柄全般に言えるため、米中の政治動向等を含め半導体関連のニュースには常に注意を払うべきです。
こうした銘柄は実際の企業の価値に対して株が買われ過ぎている可能性があります。

💡このパートの要約
ここからは、東京エレクトロンの基本情報について詳しく説明していきます。
以下の2つの情報をまとめます。
東京エレクトロンは、2024年3月期より「半導体製造装置」単一のセグメントに変更しました。
半導体製造装置の世界のリーディングサプライヤーとして、半導体の製造における主要な工程をカバーする様々な装置を開発・販売しています。

同社は、半導体製造の主に前工程(ウエーハ処理プロセス)のパターニングの4連続工程の装置製造に強みを持つ会社です。


前工程の製造装置が売上の9割を占めるんだね!

それぞれの装置についてみていくワン!
半導体製造では、まずウエーハ(半導体基板)の表面に回路の素材となる絶縁膜や金属膜などの薄膜を形成する成膜を行います。

東京エレクトロンは、1~10ナノメートルのスケールで限りなく薄い膜を均一に成膜する技術や、削れにくい膜を成膜する技術を搭載した成膜装置を提供しています。
次に、微細な回路パターンを転写するリソグラフィという基幹工程に移ります。
この過程で使用されるフォトレジスト(感光剤)の塗布と現像を行う装置、「コータ/デベロッパ」は同社が世界シェアの約90%を占め、成長を牽引する主力製品となっています。


世界で圧倒的なシェアを誇るんだね!
成膜後、リソグラフィでできた微細な回路パターンに沿って、膜を削る基幹工程がエッチングです。
半導体デバイスの技術進展に伴いエッチング装置の技術への期待も高まっており、同社はドライエッチングで世界シェア2位を有しています。

各プロセス工程の間で必ず必要とされる基幹工程が洗浄工程で、回路上の異物などを取り除くことで欠陥が生じるのを防ぎます。
同社の洗浄装置シェアは業界2位で、プロセス性能に加えて生産性も考慮した洗浄技術の開発を進めています。


業績はどうなのかな?
東京エレクトロンの過去5年間の業績をまとめてみました。

| 単位:億円 | 2022年 3月期 | 2023年 3月期 | 2024年 3月期 | 2025年 3月期 | 2026年 3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 20,038 | 22,090 | 18,305 | 24,315 | 24,435 |
| 売上総利益 | 9,118 | 9,844 | 8,302 | 11,462 | 11,078 |
| 売上総利益率(%) | 45.5% | 44.6% | 45.4% | 47.1% | 45.3% |
| 営業利益 | 5,992 | 6,177 | 4,562 | 6,973 | 6,249 |
| 営業利益率(%) | 29.9% | 28.0% | 24.9% | 28.7% | 25.6% |
| 当期純利益 | 4,370 | 4,715 | 3,639 | 5,441 | 5,744 |
| 当期純利益率(%) | 21.8% | 21.3% | 19.9% | 22.4% | 23.5% |
| 研究開発費 | 1,582 | 1,911 | 2,028 | 2,500 | 2,778 |
| 設備投資額 | 572 | 744 | 1,218 | 1,621 | 2,160 |
| 減価償却費 | 367 | 429 | 523 | 621 | 809 |
東京エレクトロンの売上高は、半導体市場の拡大と市場シェアの拡大により堅調に推移しており、安定的な業績を維持しています。

設備投資額や研究開発費も年々拡大しているね!
2026年7月30日に発表された2027年3月期第1四半期決算(2026年4月~6月)の結果を見てみましょう。
2027年3月期第1四半期の実績
データセンター向けAIサーバーの需要拡大を背景に、AI用途の半導体向け設備投資が顕著に伸長したことが増収増益の要因です。
四半期ごとの推移で見ると、利益率の改善もはっきりと確認できます。
| 単位:億円 | 2026年3月期1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 2027年3月期1Q |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 5,495 | 6,300 | 5,520 | 7,118 | 7,323 |
| 売上総利益率 | 46.2% | 45.2% | 42.7% | 46.8% | 46.8% |
| 営業利益 | 1,446 | 1,584 | 1,161 | 2,056 | 2,114 |
| 営業利益率 | 26.3% | 25.1% | 21.0% | 28.9% | 28.9% |
| 四半期純利益 | 1,178 | 1,238 | 1,185 | 2,142 | 1,643 |

売上高だけじゃなくて、利益率もしっかり上がっているんだね!
好調な受注を受けて、同社は2027年3月期上期(2026年4月~9月)の業績予想を上方修正しました。
| 2027年3月期上期 | 前回予想 (4/30時点) | 今回修正予想 (7/30時点) | 増減額 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 15,700億円 | 16,200億円 | +500億円 |
| 営業利益 | 4,310億円 | 4,580億円 | +270億円 |
| 経常利益 | 4,370億円 | 4,640億円 | +270億円 |
| 中間純利益 | 3,280億円 | 3,490億円 | +210億円 |
| 1株当たり中間純利益 | 721.12円 | 767.51円 | +46.39円 |
修正後の売上高は前年同期比37.3%増、営業利益は同51.1%増となり、上期として過去最高の売上高・利益を見込む水準です。
さらに同社は、下期は需要拡大の勢いが一段と加速し、上期を大きく上回る成長になるとの見方を示しています。

半導体市場の拡大に伴って業績は伸びていきそうだね!

ただし、中東情勢の影響やサプライチェーンの動向は要注視としているワン!
なお、通期の業績予想は第2四半期(中間期)の決算発表時に開示予定です。
2026年7月28日に発生した令和8年熊本地震については、同社グループ事業所の建物・設備に大きな損害は確認されておらず、現時点で業績への影響は軽微と判断されています。

東京エレクトロンの今後はどうなっていくでしょうか。
株価の推移を見ながら、将来性や今後の見通しを分析していきます。

東京エレクトロンの株価は今までどのように推移してきたのかな?
東京エレクトロンの株価推移と上昇・下落要因についてチャートと共に見ていきましょう。


東京エレクトロンの株価は、近年上昇傾向にあったワン!
同社の株価は、半導体市場の拡大、市場シェアの拡大、ESGへの取り組みなど、様々な要因によって上昇してきました。
今までの株価上昇・下落局面の背景は?
東京エレクトロンは、2026年9月30日を基準日、10月1日を効力発生日として、1株を5株に分割すると発表しました。
株式分割とは、既に発行されている株式を1株を2株、3株などに分割することです。
既に株式を保有している投資家は、分割した株式が割り当てられます。
株式分割を行うと株式の最低購入金額が下がるため、その企業の株式を買いたいと思う投資家が株式を買いやすくなり、株価が上昇する可能性が高いです。

株式分割によって保有株式数は変わる一方で、保有株の価値自体は変わらないワン!
同社が今回株式分割を行う目的は、「より投資しやすい環境を整え、投資家層の拡大を図ること」です。
とはいえ、現状の株価水準のままだと分割後の最低投資額は110万円前後になる見込みです。
東京証券取引所は、最低投資額は50万円未満が望ましいとしており、株式分割後もその水準は上回りそうです。

今後最低投資額50万円の水準に移行するのか注目だね!
2026年9月30日を基準日とする2027年3月期の中間配当は、株式分割前の株式数を基準に実施されます。
そのため、分割後に「1株あたり384円」がそのまま受け取れるわけではない点に注意が必要です。
東京エレクトロンは「1株当たりの年間配当金は50円を下回らないこと」を配当方針として、配当を着実に増やしてきました。
ここで、直近5年間の1株あたりの配当金(中間配当・期末配当)を見てみましょう。

| 中間配当(上期) | 期末配当(下期) | 配当金合計 | |
|---|---|---|---|
| 2027年3月期(予定) | 384.00円(予定) | 未定 | 未定 |
| 2026年3月期 | 264.00円 | 364.00円 | 628.00円 |
| 2025年3月期 | 265.00円 | 327.00円 | 592.00円 |
| 2024年3月期 | 148.00円 | 245.00円 | 393.00円 |
| 2023年3月期 | 285.67円 | 218.00円(普通配当) 66.66円(記念配当) | 570.33円 |
| 2022年3月期 | 214.33円 | 253.34円 | 467.67円 |
2027年3月期の中間配当は、当初予想の361円から384円へ23円の増額修正となりました。
なお、2027年3月期の期末配当および配当金合計の予定額は、第2四半期(中間期)での決算発表時に開示予定です。

業績の上方修正にあわせて、配当もしっかり増えているね!
同社は業績に連動した配当の実施を掲げ、配当性向50%を目安としています。
加えて、株主還元策として自己株式の取得も進めています。
実施中の自己株式取得
これらが投資家にとって魅力的に映ることで、株価が上昇していくことに期待です。

今期の東京エレクトロンの業績にも注目だワン!

東京エレクトロンの株価が高い理由は、半導体市場の拡大、市場シェアの拡大、ESGへの取り組みなど、様々な要因が複合的に作用していると考えられます。
同社は、高い収益性と安定的な業績を維持しており、今後も成長が見込まれています。
最後にこの記事の重要なポイントをまとめます。
かぶリッジの結論

東京エレクトロンの株価が高い理由について、よくわかったよ!
投資家にとって、東京エレクトロンは魅力的な投資対象と言えるでしょう。
貿易摩擦や生成AI市場などによっては株価に大きな変動が生じることから、今後も東京エレクトロンとそれを取り巻く環境を注視することが必要です。
その他にも、日本の個別株について分析した記事があるので、ぜひあわせてご覧ください。

