LINEでも情報をお届けします

-1.jpg)
高配当株投資は、定期的な不労所得(インカムゲイン)を得られるため非常に人気があります。しかし、一方で「高配当株はやめとけ」「おすすめしない」という声が多いのも事実です。
なぜそのように言われるのか、まずは結論から解説します。
高配当株がやめとけ・おすすめしないと言われる主な理由
目先の高い利回りだけに飛びつくと、株価下落による含み損と減配の「二重苦」に陥るリスク(罠銘柄)があります。本記事では、そうした失敗を回避し、安全に資産を増やすためのノウハウを凝縮しました。
この記事でわかること

執筆者:たけぞう
合同会社 Next Meeting 代表取締役。1988年に証券会社へ入社し約30年間勤務。
東京証券取引所において、4年間の“場立ち”を経て20年間以上証券ディーラーとして活躍。多い時には約10億円の資金運用を託され、重圧と戦いながら約50億円の収益を上げる。
現在は個人投資家である傍ら「誰にでも、わかりやすく」にこだわりラジオ、セミナーなど多くの舞台で投資手法を伝え、一人でも多くの投資家が株で収益を上げられるように専門家として日々活動を行っている。
書籍:50億稼いだおっさんが教える 月5万稼ぐ株投資
正しい情報をお伝えするために随時更新を実施しますが、掲載内容には古い情報、誤った情報が含まれることがございます。
また、本記事でご紹介する企業や投資商品はすべて情報提供目的であり、投資を推奨・勧誘する目的はございません。
情報の取捨選択や投資判断は各ユーザー様のご判断・責任にてお願いいたします。
※掲載内容へのご指摘につきましては、お問い合わせフォームより受け付けております。
まずは、買ってはいけない高配当株に共通する特徴を4つご紹介します。
以下で詳しく解説します。

配当利回りが高いのは良いことなんじゃないの?
配当利回りが極端に高い場合は注意が必要です。
異常に高い配当利回りの背景には、業績の悪化が潜んでいるかもしれません。
業績の悪化が極端に高い配当利回りに潜む仕組みは、配当利回りの計算式を見ると分かります。
配当利回り(%)= 1株当たりの年間配当金 ÷ 株価 × 100
上の式から分かるように、配当利回りは1株当たりの年間配当金を株価で割って計算します。

配当利回りが高くなる要因は、1株あたりの配当が増えるか、株価が下がるかのどちらかということなんだワン!
株価とともに配当が適切に増えている場合には問題ないのですが、株価が下がっている場合には要注意。
なぜなら、株価下落の要因の一つとして、業績の悪化が考えられるからです。
業績が悪化している企業に投資をすると、株価下落による含み損を抱えてしまうだけでなく、将来的に減配・無配になってしまうリスクもあります。

高配当を目当てに投資して、含み損を抱えたり、減配・無配になってしまったりしたら本末転倒だね…
つまり、配当利回りが異常に高い場合には、その背景に潜む株価下落や業績悪化の恐れについて確認する必要があるということです。
たけぞう(専門家)一時的に高配当を行う企業も散見されます。なぜ、高配当なのか、その理由を知る事が重要です。
業績が不安定な企業には注意が必要です。
異常に高い配当利回りの場合と同様に、業績の不安定な企業では、将来的な株価下落による含み損や、減配・無配となるリスクが避けられません。
このような企業では、高配当が一時的なものとなってしまうなど、配当の持続性に疑問が残ります。

じゃあ、業績のどこを見ればいいのかな?
注目する指標としては、営業利益と経常利益がおすすめです。
本業の営業利益と、本業と副業を合わせ経常利益は、災害損失や資産売却収益などの臨時的な損益を反映しないので、企業の真の業績を評価するのに重要な指標。

営業利益や経常利益が乱高下する企業は、いくら高配当でもあまり魅力的な投資先ではないね。
一方で、配当金の原資となる純利益は、臨時の損益を含むため、年ごとに乱高下しやすく、企業の業績を評価するにはあまり適切とは言えません。

少なくとも過去5年の営業利益と経常利益の変動を確認して、業績の安定性を確かめよう!
配当額が急激に増加している場合にも、注意が必要です。
増配は投資家にとって一見嬉しいことですが、その背景にも注目しなければなりません。

増配は投資家にとって嬉しいものじゃないの?
例えば、節目の年などの「特別配当」や「記念配当」といった臨時的な増配は、一年きりのものであり翌年には元の配当水準に戻ってしまいます。
配当利回りは、こうした特別配当や記念配当も含めて計算されるため、こうした臨時配当によって一時的に配当利回りが高くなっている場合があるのです。
つまり、配当額が急増している場合には、その増配が一時的なものでないか、確認する必要があるということです。

配当が臨時的なものであるかどうかは、「会社四季報」の配当欄や、企業HPのIR資料から確認できるワン!
たけぞう(専門家)東証が企業に促す【資本コスト株価を意識した経営の実現】によって、企業は配当を重視する動きが加速しています。配当額がなぜ急増しているか?を知る事が重要です。
高配当株の安全性を測る上で、「配当性向(純利益のうち何%を配当に回しているか)」の確認は必須です。
一般的な上場企業の正常な配当性向は30〜50%程度が目安とされています。
例えば、1株あたりの利益が100円の企業が120円の配当を出せば配当性向は120%となります。
これは稼いだ利益以上に過去の貯金を切り崩して配当を支払っている状態であり、長期的な維持は不可能です。
また、「配当性向 マイナス なぜ」と検索する方もいますが、これは企業が最終赤字(純利益がマイナス)であるにもかかわらず、無理をして配当を継続している状態であり、非常に危険なサインと言えます。
一方で、「花王 配当性向 高すぎる」と懸念されるケースもあります。
長年の連続増配記録を持つ優良企業の花王であっても、原材料高などの影響で一時的に配当性向が100%を超過する時期がありました。
強固な財務基盤があれば一時的な配当維持は可能ですが、高すぎる配当性向が常態化すれば将来の成長投資が制限され、いずれ大減配を招くリスクが高まるため、投資には客観的な見極めが必要です。
利回りだけが異常に高く、買った直後に株価下落や減配に巻き込まれる「罠銘柄」を回避するためには、以下の4つの指標を必ずチェックしてください。
| チェック項目 | 罠銘柄の危険なサイン | 理由・チェックすべきポイント |
|---|---|---|
| ① 配当性向 | 80%を超過している | 利益のほとんどを配当に回しており、業績が少し悪化しただけで減配リスクに直結します。 |
| ② 増配実績 | 連続増配の実績がない | 業績成長による増配ではなく、一時的な「特別配当」や「記念配当」で利回りが底上げされている可能性があります。 |
| ③ キャッシュフロー | フリーCFがマイナス | 自由に使える現金(フリーキャッシュフロー)が流出しており、配当を支払う原資が枯渇しつつある状態です。 |
| ④ セクター(業種) | 特定の景気敏感セクター | 海運・鉄鋼・資源など、景気後退時に業績と株価が急転直下する業種にだけ集中投資するのは危険です。 |
このチェックリストに複数当てはまる銘柄は、見かけの高い配当利回りに騙されず、投資を見送るのが無難です。
ここまで買ってはいけない高配当株の特徴について見てきましたが、具体的にどのように銘柄を見分ければよいのでしょうか。
ここからは、高配当株として度々名前が挙がる有名な4社について、具体的なデータを用いて検証していきます。
「JT株 買ってはいけない」と多く検索される背景には、特有の事業リスクが存在します。
2026年7月1日時点(同社IRおよび株価情報より取得)において、JTの配当利回りは約4.0〜5.0%前後で推移し、配当性向は75%という高い目安を掲げています。
高配当であるため「JT株で配当金生活」を狙う個人投資家に人気ですが、ESG投資(環境・社会・ガバナンス)の観点から機関投資家の資金が入りにくい点や、国内たばこ市場の縮小、海外事業における為替変動リスクなどを懸念する声が少なくありません。
安定したインカムゲインを重視する方には強力な候補となりますが、将来的な成長性(キャピタルゲイン)を重視する投資家や、1銘柄への依存を避けたい投資家には向かない可能性があります。

日本を代表する高配当株となった日本郵船ですが、業績が景気に大きく左右される懸念があります。
2026年7月1日時点において配当利回りは約4.0%前後、配当性向は45.6%となっています。
コロナ禍におけるコンテナ運賃の高騰によって歴史的な好決算となり高配当を実施したものの、それ以前は業績の急変によって無配(配当ゼロ)に落ち込む時期もありました。
2025年5月には下限配当を200円に引き上げる方針を発表したため、大減配のリスクは軽減されましたが、依然として世界景気や運賃市規の変動を受けやすいため、安定した一律の配当を求めたい投資家には向かないリスクがあります。

「ソフトバンク 配当はなぜ高いのか」と疑問を持つ方は少なくありません。
2026年7月1日時点(同社決算資料より取得)での配当利回りは約3.9%前後、配当性向は70%台後半と高い水準を維持しています。
配当が高い最大の理由は、親会社であるソフトバンクグループが主な収益源として同社の配当を必要としているため、高い還元方針が維持されている点にあります。
通信事業による安定したキャッシュフローが下支えしているため「ソフトバンクで配当金生活」を目指す投資家からの支持は厚いです。
しかし、利益の大部分を配当に回しているため事業拡大への再投資が限られやすく、負債も多いため、大きな株価上昇を期待する投資家には不向きな側面があります。

「NSグループ 配当 なぜ高い」という疑問への回答として、同グループ(NSユナイテッド海運などの海運・資源関連)が高い配当利回りを提示する背景には、強烈な景気敏感性と市況の追い風があります。
2026年7月1日時点において、資源価格の高騰や為替(円安)の恩恵を受けた際に、過去最高益と連動して「特別配当」などの大幅な増配を発表し、見かけ上の利回りが極端に高くなる傾向があります。
しかし、これは一時的な市況ボーナスである可能性が高く、景気後退や運賃市況の下落局面では一転して業績が悪化し、大幅な減配リスクを伴います。
配当の持続可能性が低いため、安定した不労所得を長期で望む投資家には適していないリスクがあります。

ここまで、具体的な銘柄についても取り上げながら、買ってはいけない高配当株の特徴を解説してきました。
これを踏まえた上で、高配当株への投資を「やめとけ」「おすすめしない」と言われる理由としては、以下の2つが考えられます。
詳しく見ていきましょう。
高配当株には、業績不振によって減配・無配になるリスクがあります。
例えば、日本郵船のような業績が景気に左右されやすい高配当株は、利益に応じて、減配・無配になってしまうリスクがあるのです。
たけぞう(専門家)為替や商品市況によって、業績が悪化する場合に減配リスクはあります。
さらには、減配や無配になると、投資家が失望売りをすることで、株価が下落することも。
減配や無配によって、投資家が配当の持続可能性を疑うようになるかもしれません。そうなると、株価の下落は加速し、含み損のリスクまで出てきてしまいます。

配当もなくなって、含み損まで抱えるなんて嫌だよ~
高配当株には、キャピタルゲイン(株価の上昇による利益)を得にくいという側面もあります。
配当を高く出すことのできる企業は、一般的に成熟期にあると言われます。
成熟期の企業にとって、新たな成長や事業の拡大は限定的なものであるため、株価の急上昇は起こりにくいと言えるでしょう。

「株の醍醐味はキャピタルゲインだ!」というタイプの投資家には高配当株は向いてないかもね…
また、高配当の要因として配当性向が高い場合には、稼いだ利益を配当に充てる割合が高いため、事業拡大や再投資などに資金を回すことが難しくなります。
ここまで個別銘柄の検証をしてきましたが、そもそもなぜ高配当株投資全体に対して「やめとけ」「おすすめしない」という声が絶えないのでしょうか。
その背景には、多くの個人投資家が陥りやすい罠や、高配当株ならではの構造的なリスクが隠されています。
代表的な2つの理由を解説します。
「高い配当利回り=お得で良い銘柄」と勘違いして投資してしまうのが、最も危険な「高配当の罠(Dividend Trap)」です。
配当利回りは「1株あたりの配当金 ÷ 株価」で計算されます。
つまり、企業の業績が悪化して株価が暴落しているだけでも、見かけ上の配当利回りは高くなってしまうのです。
この罠にはまると、高い利回りにつられて株を買った直後に「業績悪化による減配(または無配)」が発表され、さらに株価が下落して「配当激減+多額の含み損」という最悪の結末を迎えることになります。
過去にも、利回り6%超の銘柄が突然無配に転落し、株価が半値以下になった事例は少なくありません。
2つ目の理由は、高配当株には「景気敏感株」が多い点です。
海運、鉄鋼、鉱業、銀行といったセクターは配当利回りが高い傾向にありますが、これらは景気後退(リセッション)時に業績が急激に悪化しやすく、真っ先に配当がカットされる特徴を持っています。
実際、コロナショックの大暴落時には、高配当銘柄を集めた「日経平均高配当株50指数」が約30%以上の強烈な下落を記録しました。
不況に弱く、いざという時に株価の暴落と減配のダブルパンチを受けやすいため、「投資初心者にはおすすめしない」と言われるのです。
「個別株のリスクは怖いけれど、やっぱり配当金は欲しい…」という方には、1つの企業に集中投資するのではなく、複数の優良株に分散投資できる高配当ETF(上場投資信託)が代替策としておすすめです。
日本の高配当株を集めたETFはもちろん、さらに安定した増配を狙うなら米国の高配当ETFである「SCHD(シュワブ米国配当エクイティETF)」なども人気です。
SCHDは、10年以上連続で増配している財務健全性の高い米国企業100社以上で構成されており、減配リスクを抑えながら長期的な配当成長を狙うことができます。
ここまで読んでいただいた方の中には「高配当株投資で配当金はほしいけど、自分で銘柄を選ぶのは自信がない…」という方もいるのではないでしょうか。
そんな方にぴったりの方法が、高配当ETFです。
ETFとは
日本語では上場投資信託と呼ばれ、株などと同じように市場で取引できる投資信託のこと。
投資信託と同様に、投資のプロであるファンドマネージャーがテーマに沿って銘柄を選択し、景気や業績に応じて適宜銘柄の取捨選択を繰り返しています。

面倒な銘柄選びをプロにお任せできるんだね!
ETFは少額から投資でき、1つのETFでさまざまな銘柄を保有することができるため、分散投資がしやすいですが、分配金が再投資されない点には留意が必要です。
ただしこれも、定期的な配当金が目当てであれば何も問題はありません。
分配金も再投資して複利の効果を上げたい場合には、ご自身で分配金再投資の投資信託を購入する必要があります。

ではどんなETFがおすすめなのかな?
その点については、おすすめの高配当ETFをまとめた記事があるので、ぜひご覧ください。
たけぞう(専門家)日経平均株価を構成する銘柄のうち、配当利回りが高い50銘柄で構成される「日経平均高配当株50指数」という指数との連動を目指すETFも。
2026年4月14日時点の分配金利回りは2.86%で、おおむね3%の利回りが期待できます。

ここでは、当社所属のアナリスト森本氏に、高配当株についての見解を聞いてみました。
森本購入して安心できる高配当利回り銘柄は、業績の安定と規模の大きさを基準にすると良いでしょう。
長い目で、もう少し積極的に考えたいのが連続で増配している銘柄。
代表格は花王(4452)で37期連続増配を発表。
ただし、配当利回りは2%代前半とそれほど高くはなくバリュエーションについても妙味に欠けてはいます。
三菱HCキャピタル(8593)は27期連続増配を発表。
同社は三菱系のリース会社で業績は安定、時価総額は2兆円前後と規模にも安心感があり、利回りは3%台、バリュエーションも低位です。
規模は小さいがSPK(7466)も注目。
同社は自動車部品の商社で業績は安定、配当利回りは3%弱と物足りないが28期連続増配を見込み、、SPK10倍割れ、PBR1倍割れとバリュエーションがかなり低位です。
高配当株と同様に個人投資家に人気なのが株主優待ですが、「買ってはいけない株主優待」を探している方も多くいます。
優待内容の魅力だけで銘柄を選ぶと、以下のような致命的な失敗に陥る危険性があります。
「投資の森」などの株価分析サイトやスクリーニングツールを活用し、優待利回りだけでなく、必ず「業績の安定性」と「配当利回りとのバランス」を確認してから投資を判断してください。
最大の理由は、業績悪化による「減配・無配転落リスク」と、それに伴う「株価の暴落(含み損)」のダブルパンチを受けやすいためです。特に景気に左右されやすい銘柄は注意が必要です。
見かけの配当利回りが異常に高い、配当性向が80%や100%を超過している、フリーキャッシュフローがマイナスである、連続増配の実績がない、といった特徴を持つ銘柄は罠銘柄の可能性が高いです。
買ってはいけないわけではなく、安定した配当が魅力の優良企業です。ただし、国内たばこ市場の縮小や為替リスク、ESG投資の観点から機関投資家の資金が入りにくいという特有のリスクを理解した上で投資する必要があります。
企業がその年に稼いだ利益以上の金額を配当として無理に支払っている状態(過去の資産の切り崩し)だからです。長期的な維持は不可能であり、いずれ大幅な減配を招くリスクが高まります。
企業の業績が悪化して株価が急落した結果、計算式上「見かけの配当利回りだけが高くなっている」状態のことです。利回りの高さだけで飛びつくと大きな損失を被る恐れがあります。
本記事では、買ってはいけない高配当株の特徴から、具体的な個別銘柄の検証、罠銘柄の見分け方まで解説しました。最後に重要なポイントをまとめます。
目先の異常に高い利回りに飛びつくと、減配や株価暴落のダブルパンチを受ける危険性があります。
投資を検討する際は、配当の持続可能性や業績の安定性をしっかりと見極めることが大切です。


