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ソフトバンク(9434)の株価は危ない?
なぜ株価は上がらないの?
このようなお悩みを解決します。
💡かぶリッジの結論
| 特徴 | |
|---|---|
| 今買うべき人 | 高配当を長期で享受したい |
| 様子見すべき人 | 自己資本比率の低さが気になる |
通信キャリアのソフトバンク株(9434)は人気の高配当株の一つなので、購入を考えている方も多くいるでしょう。

でも、ネット上だと「ソフトバンク株は上がらない」「危ない」といった意見もあって不安…。
そこで今回は、ソフトバンクの株価が危ないと言われる理由や、将来性を分かりやすく解説します。

監修者:森本 章
1990年 関西大学法学部卒業、三洋証券(株)へ入社。1998年 極東証券(株)へ入社。
(株)極東証券経済研究所では20年超にわたり金融、自動車、ソフトウエア、ゲーム・アミューズメントなどを担当。
23年4月 (株)インベストメントブリッジへ入社し、アナリストとして幅広い企業を担当。
日本証券アナリスト協会 認定アナリスト。国際公認投資アナリスト。
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また、本記事でご紹介する企業や投資商品はすべて情報提供目的であり、投資を推奨・勧誘する目的はございません。
情報の取捨選択や投資判断は各ユーザー様のご判断・責任にてお願いいたします。
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ソフトバンク株が「危ない」「安い」って言われるのはなぜ?
ソフトバンクの株価が「危ない」「安い」と言われる背景には、いくつかの理由があります。
大きく以下の3つに分けて、考察していきましょう。
ソフトバンクの自己資本比率は通信大手の中では低水準で、これが「危ない」と言われる理由のひとつです。
総資本のうち純資産の占める割合のことです。
自己資本比率が高い場合、総資本の中の返済しなければならない負債(他人資本)の占める部分が少ないため、健全性が高いと言えます。
つまり、自己資本比率が低いということは、借金が多いことを意味します。
そのため、自己資本比率が低い会社は金利変動や利息の返済などのリスクを抱えており、経営の安定性の観点から市場では避けられがちです。

借金が多い会社に投資するのは少し怖いね…
ソフトバンクの自己資本比率を、同じ3大通信キャリアの競合他社と比べてみましょう。
| 通信大手3社比較 | 自己資本比率 |
|---|---|
| ソフトバンク(9434) | 16.0% |
| NTT(9432) | 20.8% |
| KDDI(9433) | 26.6% |
競合2社と比較して、ソフトバンクの自己資本比率は低い水準であることが分かります。
過去6年の実績を見ても、ソフトバンクの自己資本比率は例年20%を下回っており、慢性的に自己資本比率が低い状態にあると言えます。
| 自己資本比率 | |
|---|---|
| 2021年3月期 | 12.6% |
| 2022年3月期 | 15.0% |
| 2023年3月期 | 15.2% |
| 2024年3月期 | 15.3% |
| 2025年3月期 | 17.0% |
| 2026年3月期 | 16.0% |
自己資本比率の一般的な水準は、業種にもよりますが約40%と言われており、少なくとも30%程度は確保しておくことが望ましいです。
以上より、ソフトバンクは自己資本比率が極めて低い会社であると言えるでしょう。

なんでソフトバンクはこれだけ自己資本比率が低いのかな?
ソフトバンクの自己資本比率が低い理由は、資金の大部分を銀行からの借入金などに頼り、調達した資金を海外企業の買収や投資・事業拡大に使っているためです。
攻めの経営姿勢はソフトバンクの魅力でもありますが、投資家から見ると財務リスクとして映りやすい側面があります。

自己資本比率が低いってことは…ソフトバンクが潰れる可能性もあるってこと!?
結論として、ソフトバンクが潰れる可能性は低いと考えます。
詳しい理由を知りたい方は、以下のソフトバンクが潰れる可能性について分析した記事も、ぜひご覧ください。
ソフトバンクは、EPS成長率が競合と比較して低水準にあることが株価の安さにつながっています。

EPS成長率ってどんな指標?
EPS(1株当たり純利益)が企業の収益力を示し、EPS成長率はその成長性を示します。
そのため、高ければ高いほど企業が順調に成長していることを表すため、株価上昇の要因となります。
ソフトバンクのEPS成長率を競合2社と比較すると、低い水準であることが分かります。
| EPS成長率比較 | 24/3期 | 25/3期 | 26/3期 | 前期比成長率 | 前々期比成長率 |
|---|---|---|---|---|---|
| ソフトバンク | 10.32円 | 10.99円 | 11.35円 | +3.27% | +9.98% |
| NTT | 15.09円 | 11.96円 | 12.61円 | +5.43% | −16.43% |
| KDDI | 150.63円 | 161.86円 | 183.59円 | +13.42% | +21.88% |
近年は改善傾向にありますが、依然としてソフトバンクのEPS成長率はKDDIよりも低い水準にあります。
このようにEPS成長率が低い場合、企業の収益力が低いと判断されやすくなり、株価は上がりにくい傾向にあります。

一方で、上記のチャートからもわかる通り、過去5年間の株価騰落率はソフトバンク→KDDI→NTTの順です。
過去5年間の株価騰落率(2026/05/25時点)
近年はEPSの改善傾向に伴い株価も上昇していますが、KDDIとのEPS成長率の差は依然大きく、今後の成長余地には注意が必要です。

同じ業界の中でより魅力的な銘柄があったら、そちらを選んでしまうよね…
ソフトバンクの配当性向は非常に高く、業績悪化時には減配となるリスクがあり、成長投資余力も乏しいため株価上昇も期待しにくい状態です。
2026年3月期の配当性向は75.8%であり、過去5年も高い水準で推移しています。
| 決算期 | 配当性向 |
|---|---|
| 2022年3月期 | 78.2% |
| 2023年3月期 | 76.4% |
| 2024年3月期 | 83.4% |
| 2025年3月期 | 78.3% |
| 2026年3月期 | 75.8% |

2018年の上場以来、総還元性向85%という方針を掲げているワン!
日本企業の配当性向の平均は30%ほどであることからも、ソフトバンクの配当性向がかなり高いことが分かります。

配当性向が高いのは投資家にとって嬉しいことじゃないの?
たしかに、高い配当は投資家にとって魅力的ですが、高すぎる配当性向には要注意な場合もあります。
なぜなら、業績が悪化したら一転して「減配」となるリスクがあるからです。
また、利益の大半を配当に充てるため、新規事業への再投資が限られEPS成長の鈍化につながりやすいです。

ここでは、ソフトバンクの基本情報についてまとめます。
以下の4つの情報について詳しく見ていきましょう。

ソフトバンクは主に以下の5つの事業を展開しています。
コンシューマ事業では、主として国内の個人の顧客に対し、モバイルサービス、ブロードバンドサービスおよび電力サービスを提供しています。
また、携帯端末メーカーから端末を仕入れ、ソフトバンクショップなどを運営する代理店または個人のお客さまへ販売も行っています。

コンシューマ事業は、ソフトバンクのメインの通信事業であり、売上高のおよそ50%を占めています。
エンタープライズ事業では、多様な法人向けソリューションを提供しています。
この他にも、データセンターや、クラウド、セキュリティ、グローバル、AI、IoT、デジタルマーケティングなどのサービスも手がけており、多岐にわたるソリューションを展開しています。

ディストリビューション事業では、変化する市場環境を迅速にとらえた最先端のプロダクトやサービスを提供しています。
法人の顧客向けには先進テクノロジーを活用した商材を、個人向けにはディストリビューターとしてIoTプロダクト等、多岐にわたる商品を企画・提供しています。
メディア・EC事業は、メディア、コマースを中心としたサービスを展開し、オンラインからオフラインまで一気通貫でサービスを提供しています。
メディア領域においては、インターネット上や「LINE」での広告関連サービスを提供しています。
またコマース領域においては「Yahoo!ショッピング」「ZOZOTOWN」などのeコマースサービスや「Yahoo!オークション」などのリユースサービス等を展開しています。

2023年10月より、「LINE株式会社」と「ヤフー株式会社」が統合し、新会社「LINEヤフー株式会社」が発足しました。
そんなメディア・EC事業はソフトバンクの売上高全体の25%程度を占め、コンシューマ事業に次ぐ事業規模となっています。
ファイナンス事業では、主に個人の顧客向けにQRコード決済やクレジットカードなどのキャッシュレス決済サービス、スマホ証券サービスを提供しています。
また、主に法人の顧客向けに、クレジットカード・電子マネー・QRコードなど多様化する決済を一括で提供する決済代行サービスも展開しています。

2026年3月期は、売上高7兆387億円(前期比+7.6%)、営業利益1兆426億円(同+5.4%)、純利益5,508億円(同+4.7%)と3指標すべてで過去最高を更新しました。
売上高は初めて7兆円の大台を突破し、営業利益も初の1兆円超えを達成しています。
増益の理由については、ファイナンス事業でPayPayの決済取扱高が大幅に拡大したことや、コンシューマ事業でスマートフォン契約数が増加し通信売上が回復したことなどが挙げられます。

来期の通期予想はどうなんだろう?
2027年3月期の通期予想は以下の通りです。
引き続き全セグメントで増益を見込んでおり、特にエンタープライズ事業とファイナンス事業の成長が牽引役となる見通しです。
また、AIインフラやAIサービスへの投資を積極化する方針も打ち出されています。

AIデータセンター向け「Infrinia AI Cloud OS」の成長次第では、さらなる業績上振れも期待できるね!
ソフトバンクの配当の推移を見てみましょう。
| 年度 | 1株当たり年間配当 | 配当性向(連結) |
|---|---|---|
| 2027年3月期(予想) | 8.80円 | 76.2% |
| 2026年3月期 | 8.60円 | 75.8% |
| 2025年3月期 | 8.60円 | 78.3% |
| 2024年3月期 | 8.60円 | 83.4% |
| 2023年3月期 | 8.60円 | 76.4% |
| 2022年3月期 | 8.60円 | 78.2% |
| 2021年3月期 | 8.60円 | 82.8% |
「配当性向が高い」の章でも説明したように、ソフトバンクの総還元性向は85%という高い水準が掲げられています。
毎年安定した配当実績があるため、投資家からすると一定の安心感はあるでしょう。
さらに株主優待も新設し、初回は2025年3月31日~2026年3月31日に保有した投資家向けに、PayPayマネーライト(1,000円分)を贈呈しています。
ここ5年間のソフトバンクの株価の推移(2026年5月まで)を見てみましょう。
このチャートより、同社の株価は緩やかに上昇していることが分かります。
上場した2018年12月からの騰落率は、約1.5倍です。
PayPayを含むファイナンス事業の好調に加え、契約数の増加によるモバイル関連事業の回復を背景に、2024年から2025年にかけて大きく株価が上昇しました。
そして2025年8月19日に、上場来高値となる247.9円を記録しましたが、その後は調整が続き、210〜220円台で推移しています。

通信大手3社を比較して、ソフトバンクの強みと弱みを見てみましょう。
大きく以下の3つの特徴が挙げられます。
以下、大手通信3社について主要財務データと参考指標を表にまとめ、比較してみます。
| 2026年3月期 | ソフトバンク (9434) | NTT (9432) | KDDI (9433) |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 7兆387億円 | 14兆4,091億円 | 6兆719億円 |
| 営業利益 | 1兆426億円 | 1兆7,062億円 | 1兆991億円 |
| 営業利益率 | 14.8% | 11.8% | 18.1% |
| 自己資本比率 | 16.0% | 20.8% | 26.6% |
| ROE | 18.62% | 10.66% | 13.93% |
| PER | 18.63倍 | 12.52倍 | 13.68倍 |
| PBR | 3.96倍 | 1.26倍 | 1.98倍 |
| 配当利回り | 4.03% | 3.58% | 3.18% |
| 配当性向 | 75.8% | 42.0% | 43.6% |
財務データから分かるソフトバンクの1つ目の強みは、ROE(自己資本利益率)の高さです。
競合2社が10~14%であるのに対し、ソフトバンクは18.62%とかなり高い水準にあります。

一般的に、ROEは10%を超えていると投資価値のある優良企業と言われるワン!

ROEが高いことから、ソフトバンクの経営効率の良さが窺えるね!
ただし、同時に注意しなければならないのが自己資本比率の低さです。
ソフトバンクは銀行からの借入金が多く、経営の安定性には疑問が残ります。
ソフトバンクの強みの2点目は、配当利回りの高さです。
競合2社の配当利回りが3%前後である一方、ソフトバンクは約4%とかなり高いことが分かります。

理想的な配当利回りは3~5%と言われているから、通信大手3社はどこも良い配当利回りと言えるね!
一方で、配当性向が高すぎることはソフトバンクの弱みです。
健全な配当性向の目安は50%以下だと言われており、2026年3月期のソフトバンクは75.8%と極端に高い水準であると言えます。

業績が悪化したら、減配してしまいそう…


ソフトバンクの今後はどうなっていくのかな?
将来性を「短期・中期・長期」の時間軸に分けて、順番に見ていきましょう。
短期的には増配が確定しており、2026年7月からの携帯料金値上げも業績の追い風となる見込みです。
新中期経営計画では今後5年間の継続増配を目指す方針も打ち出されており、高配当株としての安定性が一段と高まりそうです。

今後5年間の継続増配が宣言されたのは投資家にとって大きな安心材料だワン!
一方、米国のトランプ政権による関税政策は通信機器の調達コストに影響を与える可能性があります。
ただしソフトバンクは国内通信・AI事業が収益の中心であり、現時点で業績への直接的な打撃は限定的と考えられます。
中期では、AIインフラへの戦略投資・PayPayの成長・5Gが株価上昇の後押しとなりそうです。

ソフトバンクは新中期経営計画「Activate AI for Society」を打ち出し、2026〜2028年度の3年間で1兆円の戦略投資を実行する方針です。
2026年3月12日、グループ会社のPayPayは米国市場(NASDAQ)への上場を果たしました。
上場によって得た資金とブランド力を背景に、グローバル展開も視野に入っており、ソフトバンクの企業価値押し上げ効果が期待されます。
通信大手各社が多額の設備投資を行ってきた5G整備は、今後投資回収フェーズへ移行します。
設備投資負担が落ち着くことでフリーキャッシュフローの改善が期待でき、財務体質の強化につながる可能性があります。
長期的にはAIインフラ企業としての変革が進む一方、通信市場の成熟化と減配リスクへの注視は引き続き必要です。

新中期経営計画では、2030年度に連結営業利益1.7兆円を目指す方針を示しました。
2026年3月期の営業利益からの大幅な成長を見込んでいます。
SpaceXのスターリンクを活用し、山や海など圏外エリアでもスマホが使える衛星直接通信サービスです。
通信インフラとしての差別化に直結するサービスとして注目されています。

衛星とAIの両方に投資しており、単なる通信会社ではなくなってきているね!
一方、配当性向が高水準であるため、業績が悪化した局面では減配リスクが顕在化する可能性は否定できません。
長期保有を検討する場合は、2027〜2028年頃のAI投資の成果が出始めるタイミングを特に注目しておきましょう。

AI投資の成果が出始める2027〜2028年頃の業績を特にチェックだワン!
ここでは、当社所属のアナリスト森本氏に、ソフトバンク(9434)の将来性についての見解を聞いてみました。
森本ソフトバンクは国内で携帯電話を展開し、事業領域の拡大などはソフトバンクグループ内の他の企業が担うことになりそうです。
ここで重要なことは、人口減少が見込まれる日本で、成長性のないパイを少数の企業が寡占した状態にあるということです。
つまり、安定はしているものの成長は見込みにくく、これを企業も承知しているので配当性向が非常に高くなっています。
これらを踏まえてバリュエーション面に視点を置くと、PERは約20倍、PBRは4倍超と市場平均を上回っています。
時価総額が10兆円を超える大型株で成長が見込みにくいとすれば、妥当な水準ということになります。
ただし、配当利回りは4%近くありますが、特段高いともいえません。
したがって、株としてはあまり妙味がないと見ており、今後も株価はボックス圏で推移する可能性があると考えています。下限に来れば購入を視野に入れるのは一考でしょう。
むしろ同じ大型株であれば、大手商社のほうが成長や株価対策にはかなり意欲的であり、妙味がありそうです。
ただし、事業内容が少し分かりにくい側面はあります。
※参考情報として提供しており、特定の投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

EPS成長率がKDDIより低く、通信業という成熟業種の特性上、市場からの成長期待が低いためです。
| ソフトバンク | ソフトバンクグループ | |
|---|---|---|
| 特徴 | 安定・高配当 | 値動き大・成長期待 |
| 向いている人 | 配当重視の人 | 値上がり益狙いの人 |
詳しくは本記事と以下の関連記事を参照してください。

2027年3月期は年間8.80円に増配する予定です。
ただし配当性向は約76%と高く、業績悪化時には減配リスクがあります。
話題になっている社債はソフトバンクグループ(9984)が発行する劣後債であり、ソフトバンク(9434)の株とは別物です。



ソフトバンクの株価が危ないと言われる理由について、よくわかったよ!
最後にこの記事の重要なポイントをまとめます。
💡かぶリッジの結論
| 特徴 | |
|---|---|
| 今買うべき人 | 高配当を長期で享受したい |
| 様子見すべき人 | 自己資本比率の低さが気になる |
ソフトバンクは通信インフラとしての安定収益と高配当が魅力ですが、自己資本比率の低さや配当性向の高さに注意が必要です。
短期売買よりも、高配当を享受しながら中長期で保有する銘柄として向いています。
四半期ごとの決算発表や配当動向を確認しながら、慎重に判断しましょう。