IACEトラベル（343A）のIPO初値予想と上場概要紹介

2025年3月10日

今回はIPO企業の中から、4月7日に東証スタンダードに上場予定のIACEトラベル（343A）をご紹介します。

IACEトラベルは、クラウド出張手配システム「Smart BTM」の運営および出張マネジメントサービスを提供する企業です。

想定時価総額は49.0億円で、サービス業のIPOとなっています。

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この記事の監修者

執筆：かぶリッジ編集部

かぶリッジは、20年以上にわたり投資家向けサービスを提供する株式会社インベストメントブリッジが運営しています。日本株投資や米国株投資を実践する編集部メンバーや、現役の証券アナリスト、元証券会社勤務の社員等で運営しています。

IACEトラベルのIPO基本情報

ここでは上場日や、かぶリッジ独自の初値予想を見てみましょう。

上場日	4月7日（月）
かぶリッジ独自の初値予想	C（1.0倍以上1.3倍未満） ※想定価格1,030円から、1,030円～1,338円
企業Webサイト	https://www.iace.co.jp/
取り扱い証券	東海東京証券（主）、SBI証券、松井証券、マネックス証券など

主幹事は東海東京証券だよ！

IACEトラベルのIPO日程と価格

IPOの日程と価格は次のようになっています。

※発表次第更新しています。

想定価格	1,030円
仮条件	3月17日（月）発表予定
ブックビルディング期間	3月19日（水）～3月26日（水）
当選発表日	3月27日（木）
公開価格	3月27日（木）発表予定
申込期間	3月28日（金）～4月2日（水）
上場日	4月7日（月）
初値	4月7日（月）発表予定

まずは仮条件がどうなるか注目だよ。

IPOスケジュール一覧

IPOスケジュール【2024~2025年】 | かぶリッジ 2024年・2025年のIPOスケジュールをご紹介。上場市場や申込期間、公募価格や主幹事証券など知ることが出来ます。

IACEトラベルのIPO初値予想

同社の吸収金額は小さく、市場への影響が限定的であるため、需給面での優位性が期待できます。

また、時価総額も小さいことは成長余地が大きいと考えられ、初値上昇の可能性がある点はポジティブな要素です。

一方で、東証スタンダード市場への上場であることから、市場環境が必ずしも良好とは言えません。

スタンダード市場はプライム市場と比べて注目度が低く、IPO銘柄への資金流入が限定的になる可能性があります。

また、オファリングレシオが高い点も懸念材料であり、需給バランスが崩れやすいことから、初値の伸びに影響を与える可能性があります。

これらの点から、IPO評価：C（予想レンジ1.0倍以上1.3倍未満＝1,030円～1,338円）と判断しました。

※IPO評価、初値予想は過去のデータを元に編集部が予想したものであり、結果を確約、投資を推奨するものではございません。

初値予想アンケート

想定価格：1,030円

S 1.7倍以上（1,751円以上）

A 1.5倍以上～1.7倍未満（1,545円以上～1,751円未満)

B 1.3倍以上～1.5倍未満（1,339円以上～1,545円未満)

C 1.0倍以上～1.3倍未満（1,030円以上～1,339円未満)

D 1.0倍未満（1,030円未満)

詳しい評価項目を知りたい方はこちら

発行済み株式数：想定時価総額を計算。
オファリングレシオ：小さい方が投資家からの人気が高い。市場に出回る株式数が少なくなることを意味するため。
公募割合：大きい方が投資家からの人気が高い。企業に資金が多く入ることを意味するため。
上場市場：グロースに上場する企業は人気が高くなりやすい。
事業のトレンド性：成長市場に位置し、トレンド性が高い企業は人気になりやすい。
VC保有比率：VCが多くいる企業は事業のトレンド性が高く・成長企業であることが多いが、ロックアップがない場合はIPO後の需給が悪化しやすい
売上高成長率・経常利益率：大きい方が人気。過去の業績が良い。
前後2週間のIPO数：少ない方が投資家からの人気が高くなりやすい。
過去１ヶ月の日経平均リターン：高い方が人気。投資家心理に影響。

ちなみに

初値予想方法については、「【IPO初値予想】IPOの評価方法を初心者向けにやさしく解説！過去の事例も」の記事で解説しています。

また、IPO初値・騰落率結果一覧では直近のIPOデータを掲載しています。

IACEトラベルの主幹事・幹事証券

同社のIPO株を取り扱う証券会社は、次のようになっています。

割当率	割当株数	当選本数
東海東京証券（主幹事）	%	株
SBI証券	%	株
松井証券	%	株
マネックス証券	%	株
岡三証券	%	株
岩井コスモ証券	%	株
東洋証券	%	株
あかつき証券	%	株
極東証券	%	株
丸三証券	%	株

割当率・割当株数は、3月17日付近に発表

当選しやすい証券会社ランキング

なかなかIPOが当選しないな…

この記事をご覧頂いている方の中には、1つの証券口座だけでIPO抽選に参加している方も多いのではないでしょうか。

IPO投資で成功するには、複数口座を使い分けて抽選に参加するのがおすすめです。

以下の表では、IPO投資で開いておくべき”おすすめの証券口座”を紹介しています。

スクロールできます

証券会社名	取扱数	主幹事数	抽選方法	事前入金
SBI証券	76	11	完全平等抽選: 60％ IPOチャレンジポイントに基づいた配分: 30％取引状況等を踏まえて定めた配分: 10%	必要
楽天証券	54	0	完全平等抽選	必要
マネックス証券	50	0	完全平等抽選	必要
SMBC日興証券	52	22	完全平等抽選: 10％ステージ別抽選: 最大5% ※ほか対面割り当て	必要
松井証券	55	0	配分予定数量の70％以上を抽選	不要
岡三証券	49	0	取引実績に応じて優遇抽選	不要

※取扱数、主幹事数は2024年のデータ

松井証券や岡三証券は、事前入金不要で抽選に参加できるワン！

証券会社を詳しく比較

IPOにおすすめの証券会社ランキング【投資家286人が選定】｜いろはにマネー投資家への調査結果から、IPO投資におすすめの証券会社を徹底解説。IPO投資で証券会社を選ぶポイントも紹介。

大株主情報

大株主の状況は以下の通りで、第1位の西澤重治氏は同社の代表取締役社長です。

また第3位のIACEトラベル従業員持株会とは、従業員が株式を保有する組織であり、会社の安定性と従業員のモチベーション向上に寄与しています。

株主名	比率
西澤重治（代表取締役社長）	32.37％
灰田俊也	14.98％
IACEトラベル従業員持株会	12.50％
横田卓也	4.79％
浅生田和人	3.75％
（株）ビジネスマネジメント	3.72％
岡部将朋	2.48％
瀧上大輔	2.08％
岡村拓樹	2.08％
小原竜雄	2.08％

上位10名を記載

VC保有比率は0%だよ！

IACEトラベルの業績情報

決算期	2023年3月	2024年3月
売上高	1,653	2,421
成長率	ー	+46.5%
経常利益	177	428
成長率	ー	+141.8%
経常利益率	10.7%	17.7%
当期純利益	221	344
成長率	ー	+55.7%
EPS	58.2	90.7
BPS	552.3	647.9

目論見書を元に、かぶリッジ作成
※2025年1月7日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を実施。EPS、BPSは2023年3月期期首に株式分割が行われたと仮定して算出。

IACEトラベルの売上高は、2023年3月期の約16.5億円から2024年3月期には約24.2億円と、約46.4%の大幅増加しています。

これに伴い、経常利益も約1.8億円から約4.3億円へと伸び、純利益も約2.2億円から約3.4億円へと約1.5倍に成長しています。

この成長の背景には、以下のような要因が挙げられます。

出張需要の回復：コロナ禍の影響で一時的に減少していた出張が回復し、企業の業務渡航が増加
クラウド出張予約システム「Smart BTM」の成長：企業が出張の効率化を求める中で、IACEトラベルのクラウド型予約管理システム「Smart BTM」の契約企業数が増加
官公庁・公務市場での受注拡大：日本の省庁や公務機関の国内外の出張手配も手がけている

また、広告宣伝活動を強化し、新規企業顧客の獲得を加速しています。

さらに、営業部門の拡充により、法人契約の増加につながりました。

企業の出張業務だけでなく、大学教授や研究機関などの学術分野向けの出張サービスにも力を入れていく方針を示しているよ！

IACEトラベルの事業内容

IACEトラベルは、日本を拠点に海外にも展開する旅行会社で、特にビジネストラベル・マネジメント（BTM）に強みを持っています。

主に法人向けの出張手配サービスを提供し、企業や官公庁の業務渡航をサポートしています。

法人向けの出張手配（BTMサービス）【主力事業】
官公庁・公務向けの出張サポート
個人向けの旅行サービス
在日米軍向けの旅行サービス
海外（カナダ・メキシコ）での日系企業向け旅行手配

IACEトラベルの事業内容は、主に法人向けのビジネストラベルマネジメント（BTM）サービスを中心に展開しています。具体的な内容は以下のとおりです。

法人向けの出張手配（BTMサービス）

IACEトラベルは、出張管理のデジタル化を進め、企業の出張手配を効率化する「Smart BTM」というクラウド出張管理システムを提供しています。

主なサービス内容は以下の通り。

航空券・宿泊施設の手配（国内・海外）
出張経費精算のサポート
査証（ビザ）取得の代行
危機管理サービス（リスク管理・緊急対応）
出張データの提供（分析・レポート作成）
24時間365日のサポート（オンライン予約+電話・メール対応）

個人事業主や大学教授など出張頻度が少ない企業や団体向けにも柔軟に対応しているんだね！

従来のアナログな出張手配（電話・メール等）からデジタル化を推進し、業務効率化とコスト削減を実現しています。

官庁・公務サービス

IACEトラベルは、日本政府機関（官公庁）向けの出張手配も行っており、農林水産省・国土交通省・財務省などの指定旅行会社になっています。

官公庁は、出張時のルールや規定が厳しいため、それに対応できる高い信頼性と管理能力を持っていることが分かります。

在日米軍向けサービス

在日米軍基地内の指定旅行代理店として、軍人やその家族向けにアメリカ帰国航空券、国内外旅行ツアーなどを提供しています。

個人向けサービス

オンライン予約サービスを通じて、国内外の旅行手配を実施しています。

「Easy Booking」というセルフブッキングシステムを提供しており、法人契約なしでも国際線の航空券予約が可能です。

「Easy Booking」（セルフブッキングサイト）で簡単に航空券予約
法人取引企業の社員向けにプライベート旅行の手配
団体旅行や修学旅行、視察ツアーなどの企画も可能

個人旅行の分野では、大手旅行会社やオンライン専業旅行代理店（OTA）と競争する形になっていますが、IACEトラベルならではのきめ細かいサポートを強みにしています。

海外展開

IACEトラベルは、日本国内だけでなく、北米（アメリカ・カナダ・メキシコ）を中心に海外展開を進めています。

特に、北米の日系企業・駐在員・留学生向けの出張手配や旅行サービスに強みを持ち、グローバルに展開する企業の出張支援を行っています。

IACEトラベルは、1970年にアメリカで設立されたんだね！

現在は、カナダ・メキシコに現地子会社を持ち、進出している日系企業の出張手配や駐在員・留学生向けの旅行手配も行っています。

今後の成長戦略

IACEトラベルは、2025年以降の成長戦略として、以下の施策を掲げています。

Smart BTMの機能拡充（予約商材の拡大・UI/UX改善）
Travel Managerとの連携強化（出張稟議・経費精算の一体化）
海外展開の拡大（カナダ・メキシコの強化、新市場の開拓）
マーケティング強化（広告宣伝・認知度向上）
人材拡充（セールス部門の増員）
特に、「BTM市場No.1のデジタルサービス提供企業」を目指し、企業の出張手配・管理業務をよりスマートに、より効率的に進化させることを目標としています。
さらなるデジタル化と業務効率化を推進

同社は、企業の出張業務を支援する「Smart BTM」や「Travel Manager」を活用し、法人顧客向けに効率的かつ安全な出張管理サービスを提供する企業です。

今後もデジタル化・DX推進を強化し、BTM市場のリーディングカンパニーを目指して成長を続けています。

IACEトラベルの「IACE」は、「International Association for Cultural Exchange」（国際文化交流協会）の略だワン！

創業当初は、海外留学や文化交流を目的とした航空券の販売などを行っていたんだね！

直近IPOの初値予想と騰落結果

直近にIPOした企業の初値予想と結果は以下の通りです。

スクロールできます

企業名	上場日	初値予想	初値騰落結果
TENTIAL	2/28	C（1.0倍~1.3倍未満）	1.30倍
ブッキングリゾート	2/21	C（1.0倍~1.3倍未満）	1.25倍
フライヤー	2/20	B（1.3倍~1.5倍未満）	1.73倍
技術継承機構	2/5	A（1.5倍~1.7倍未満）	1.35倍
バルコス	2/3	C（1.0倍~1.3倍未満）	1.00倍