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かぶリッジの結論
生成AIが日に日に進化を続けている昨今。
その進化を支えるべく、データセンターへの投資が熱を帯びています。
ただデータセンターと言われても、我々の生活からは少し縁遠く、どんなことをしているのかピンと来ない方もいるでしょう。
この記事では、データセンターの基礎知識から代表的な関連銘柄の本命8選について紹介していますので、是非最後までご覧ください。
正しい情報をお伝えするために随時更新を実施しますが、掲載内容には古い情報、誤った情報が含まれることがございます。
また、本記事でご紹介する企業や投資商品はすべて情報提供目的であり、投資を推奨・勧誘する目的はございません。
情報の取捨選択や投資判断は各ユーザー様のご判断・責任にてお願いいたします。
※掲載内容へのご指摘につきましては、お問い合わせフォームより受け付けております。

💡このパートの要約
ここでは、データセンターに関する基礎的な知識について見ていきます。
以下の2点について解説します。

そもそもデータセンターって何?
データセンターとは、企業や組織が持つデータを大量に保存、管理、処理するための専用施設の総称です。
大量のサーバー、ストレージ、ネットワーク機器などのIT機器に加え、高度なセキュリティ、安定した電源供給、効率的な冷却システムなどを備え、24時間365日稼働させなければなりません。
「ChatGPT」をはじめとする生成AIの需要が高まっている今、その研究や開発、運用のためには大量のデータが必要となります。
そしてそのデータの保存から処理に至るまでを一括して担っているのがデータセンター。
生成AIの活用に必須であることから、データセンターの需要も高まってきているというわけです。

膨大なデータを安全かつ正確に扱うために様々な機能が備わった巨大な建物というイメージだね!

データセンター関連投資の大きな特徴は、その関連ビジネスの多さにあります。
以下のように、データセンター(DC)は、用地取得から開発、運用、利用までの間に様々なステークホルダーが関わってビジネスが進められています。

そのため、データセンター事業者以外にも、建設会社や電力会社、機器メーカー、総合商社などの銘柄も関連銘柄として、収益拡大のチャンスがあると言えます。
つまり、前述のデータセンター投資に力をいれている「三井物産」や、「東京電力」、データセンター建設に実績のある「鹿島建設」、総合電機メーカー大手の「三菱電機」などは、事業者を除くデータセンター関連銘柄の代表例として挙げられるでしょう。

つまり、データセンター関連といっても、恩恵を受ける企業はかなり幅広いってことか!
また、データセンターに関連する事業者及び会社数の多さを示す団体をご紹介します。
日本データセンター協会(JDCC)と呼ばれるNPO法人には、300を超える会社や組織が正会員として所属しています。
同法人は、さくらインターネットの田中 邦裕社長が理事長を務め、IT立国の基盤を支える日本のデータセンターのあるべき姿を追求することを目指しています。
以下の会員一覧は、包括的にデータセンター関連銘柄企業を調べるのに役に立つので、興味のある方は一度ご覧になってみてください。
さくらインターネットについては、かぶリッジでの個人投資家向けセミナー動画も公開しています。

ここでは、日本におけるデータセンター関連銘柄の本命をご紹介します。
以下3社について、詳しく解説していきます。
| 会社名 | 銘柄コード | 市場 | 株価 | 時価総額 |
|---|---|---|---|---|
| ソフトバンク | 9434 | 東証プライム | 220円 | 10.55兆円 |
| 大成建設 | 1801 | 東証プライム | 14,145円 | 2.30兆円 |
| さくらインターネット | 3778 | 東証プライム | 2,985円 | 1,250億円 |

ソフトバンクは、法人向けサービスの一環として、国内17カ所でデータセンターを展開しています。
同社の最大の強みは、通信キャリアとしての高品質で信頼性の高いネットワーク網です。
データセンターは自社の堅牢なバックボーンネットワークに直結しており、顧客は高速かつ安定した通信環境を利用できます。
親会社のソフトバンクグループと同様、同社もAIに最も注力しています。
シャープの堺工場跡地を約1,000億円で取得し、2026年に国内最大級となるAIデータセンターの稼働開始を目指しています。

大成建設は、データセンター建築の技術や関連ソリューション、実績があります。
実績としてさくらインターネットの「石狩データセンター」の建築や三菱商事の都市型データセンター「MCC三鷹ビル サウス棟」などが挙げられます。
大成建設の独自技術として、液浸冷却システムが特徴的です。
液浸冷却システムで、サーバーを丸ごと液体に浸して冷却します。

このシステムは、空冷方式に比べてサーバーを高密度に実装ができ、消費電力量も削減できるんだワン!
データセンター建築が進んでいる中で、注目の銘柄となります。
さらに詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。


さくらインターネットは、日本のインターネット黎明期よりインターネットインフラサービスやデータセンター事業を展開しています。
チャートを見てわかるように、2023年11月には政府クラウドの提供事業者に選ばれたことで株価が急騰しました。
現在は、東京、大阪、北海道石狩の全国3拠点で5つのデータセンターを運営しています。
特に、石狩のデータセンターは北海道の冷涼な外気を活用した外気冷房方式を採用し、都市型のデータセンターと比べ約4割の消費電力削減を実現しています。
前述の日本データセンター協会の理事長を同社の田中社長が務めていることなどからも、日本のデータセンター事業をけん引する企業であると言えるでしょう。

2025年の6月には石狩データセンター内のコンテナ型データセンターの稼働が開始されたワン!
かぶリッジ運営の株式会社インベストメントブリッジでは、「ブリッジレポート」を作成しています。
アナリスト視点の「決算のポイント」や「今後の注目点」がまとめられたレポートを誰でも無料で読むことができます。
また、さくらインターネットの将来性について解説している記事もありますので、興味のある方はぜひご覧ください。


続いて、海外のデータセンター関連銘柄の本命をご紹介します。
以下の3社について詳しく解説していきます。
| 会社名 | 銘柄コード | 市場 | 株価 | 時価総額 |
|---|---|---|---|---|
| Amazon | AMZN | NASDAQ | 247.49ドル | 2.66兆ドル |
| オラクル | ORCL | NYSE | 127.94ドル | 3,685億ドル |
| エクイニクス | EQIX | NASDAQ | 1,023.54ドル | 1,009億ドル |
GAFAMの一角を担うAmazonも、データセンター関連銘柄の本命であると言えるでしょう。
Amazonのクラウドサービス部門であるAmazon Web Services(AWS)は、世界中にデータセンターを展開し、現在では245の国と地域で安全で拡張性の高いクラウドサービスを提供しています。
Amazonも、生成AI需要の拡大を背景に、今後15年間で約1,500億ドル(約23兆円)をデータセンター分野へ投資する方針を示しています。

もはやAIブーム=データセンター投資ブームと言ってもいいレベルだね!
日本市場でも、2023年から2027年までの5年間で約2.3兆円の投資を行うことを明らかにしています。
さらに、Amazonは2025年8月には、X-energy社や韓国水力原子力発電(KHNP)などと提携し、データセンター向けに小型モジュール炉(SMR)を米国で展開する計画を発表。
このパートナーシップでは、官民合わせて最大500億ドルの投資を視野に入れており、データセンター事業への投資を加速させています。
その他、Googleを保有するアルファベットや、マイクロソフトなどのビッグテックもその莫大な資本力でデータセンターへの投資を推進することを続々と発表しており、GAFAMはこれからのデータセンター投資でもそのプレゼンスを十分に発揮する企業であると言えるでしょう。

やっぱり力のあるビッグテックは圧倒的な規模の投資が可能だよね!
米大手IT企業であるオラクルもデータセンターへの投資に力をいれている企業の一つです。
中でも、日本市場に目を付けており、2024年4月には今後10年間で80億ドル(約1.2兆円)以上を日本国内のデータセンターに投資する計画を明らかにしました。
オラクルの当時のサフラ・キャッツCEOは「日本には膨大な需要がある。さらに投資を拡大する可能性もある」としているように、日本のデータセンター市場を好機ととらえていることが伺えます。

海外ビッグテックも、次のAI時代を見据えて日本のデータセンター市場に本気で投資しているんだね!
この背景には、少子高齢化が加速する日本において、AIを活用し労働生産性を高めることが急務であり、需要の急増が予想されていることが挙げられます。
また、さくらインターネットやAWS、マイクロソフトなどと並び、政府にクラウドサービスを提供するガバメントクラウドの提供者としても名乗りを上げており、オラクルは日本におけるデータセンター関連銘柄の本命であると言えるでしょう。
米IT企業であるエクイニクスは、データセンターを運営する専門企業として、世界1位のシェアを誇る企業です。
1998年に米国カリフォルニア州で設立された同社は、NASDAQに上場して以来、2025年まで毎年連続で増収を達成しました。

一度も減収になったことがないのは凄まじいね!
同社の主要サービスには、以下のようなものがあります。
これらのサービスをAmazonやGoogle、マイクロソフト、IBMなど、ライバル関係にある大手IT企業を顧客として提供しているため、継続的な増収を達成できているのです。
これらのビッグテックが同社のサービスを利用するのは、各自のデータセンターに比べ、電力や土地が安価で低コストで運営できる土地にデータセンターを構えているためです。
世界の多くの都市に拠点を持ち、ビッグテックのハブ&スポークのような形で、分散的なネットワークを確立できる点が同社の強みとなっています。
ビッグテックがさらなるAI需要の拡大とデータセンター投資の促進を見込んでいる中で、彼らを相手に安定的なITインフラサービスを提供するエクイニクスは、本命のデータセンター関連銘柄であると言えるでしょう。

最後に、編集部おすすめのデータセンター関連銘柄の本命をご紹介します。
以下の2社について、詳しく解説していきます。

三菱地所は、丸の内エリアを中心に大規模オフィスビルを保有・運営する、日本最大級の総合デベロッパーです。
2026年7月、中島篤社長は、総事業費1.5兆円規模の国内大型データセンター開発を行う方針を明らかにしました。
2036年ごろまでに受電容量2,500メガワット分の設備を整える計画で、これはデータセンター10カ所以上の規模に相当します。
すでに関東と関西に合計1,000メガワット分の用地や設備を確保しており、順次着工予定です。
三菱地所は、用地の取得から設計、ゼネコンや行政との調整まで一貫して行える強みを持ち、データセンター事業者として今後さらに注目される存在と言えるでしょう。

不動産デベロッパーの土地開発力やノウハウが、データセンター開発でも活かされているワン!

フジクラは、1885年創業の大手電線・ケーブルメーカーで、光ファイバーや通信ケーブル、電力ケーブルなどの製造を手掛けています。
チャートからも分かるように、2024年以降はAI関連需要への期待から株価が急騰しましたが、2026年現在は一時期の高値から調整する展開となっています。
背景には、北米を中心としたデータセンター向け光通信関連事業の成長があります。
足元では株価に変動も見られるものの、今後もデータセンター需要の拡大が続くと予想されており、中長期的な成長への期待は依然として大きいと言えるでしょう。

フジクラは通信ケーブルだけでなく、半導体圧力センサーにも定評があるよ!
詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事をご覧ください。


💡このパートの要約
人気を博してきているデータセンター投資ですが、全くデメリットがないというわけではありません。
以下では、データセンター関連投資をする上で押さえておくべき注意点2つについて詳しく見ていきます。
短期的利回りが期待しづらい点は、データセンター投資のデメリットと言えるでしょう。
データセンターは、計画から運用に至るまで、長い時間を要します。
これは、実際に利益が生じ、それが投資家へ還元されるまでかなりのスパンが空くということです。
また、データセンター建設には長い時間と多額の資金が必要であり、プロジェクト数に限りがある点もネック。
案件が少ないのに対し、投資家からの関心が集まっていることで利回りが低下しています。
規模が大きく、注目を集めているがゆえに、データセンター投資では短期的な利益の実現が難しくなっているのが現状です。
データセンター関連銘柄への投資で注意しなければならない点のもう一つに、事業への直接的な関与感が低いという点が挙げられます。
たとえば、三井物産はデータセンター事業へ積極的に取り組んでいる企業の一つですが、エネルギーセグメントや化学セグメント、消費財セグメントなど、他にも数多の事業を執り行っています。
これは、三井物産へ投資したとしても、その資金は企業全体で使われ、必ずしもデータセンター業へ直結するわけではないということを意味します。

データセンター関連株と言っても、実はデータセンター専業の会社ばかりじゃないんね!
したがって、データセンターへの直接的な関与感が低く、他の事業に対して分散して使われてしまう分、収益性も低くなる可能性があるというわけです。
分散投資ができると言えば悪くもないように聞こえますが、データセンターの将来性を考えると、他の事業に足を引っ張られるという形になる可能性も高め。
データセンター事業のみでやっている会社がほとんどない以上、集中投資が難しいという点はデメリットの一つだと言えるでしょう。

さて、ここまで読んでいただいた方の中には、データセンターに直接投資してみたいと思った方も多いのではないでしょうか。
そんな方々におすすめなのが、データセンター投資不動産クラウドファンディングです。
不動産クラウドファンディングとは、多くの人から集めた資金で不動産を運用し、得た利益を投資家へ分配する仕組みです。
不動産クラウドファンディングは基本的には敷居が低く、モノによっては1万円台からでも投資が可能。
また、日々の価格変動が少ないことや、優先劣後構造により元本割れリスクが低い点から、初心者の方にもおすすめの投資手段となっています。

データセンターに直接投資をすることができて、利回りも高いのは魅力だよね!
データセンター投資と不動産クラファンについては、当社が運営している「クラファン比較ラボ」にて詳しく解説しています。

ここでは、当社所属のアナリスト森本氏にも、データセンター銘柄についての見解を聞いてみました。
※参考情報として提供しており、特定の投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

いかがだったでしょうか?
ここで本記事のポイントをおさらいしておきましょう。
本記事の結論
データセンター関連投資は、そのビジネスの性質上、多岐にわたるステークホルダーが存在します。
そのため、運営会社に限らず、様々な業界に関連銘柄として投資の機会があると言えます。
ただ、データセンターの単一事業である企業は少なく、事業投資自体も長期間にわたるため、短期的な利回りや集中投資にはならないといったデメリットもあります。
しかし、データセンター需要は長期的に拡大し続けることが見込まれているので、長期積立投資との相性は良いとも言えるでしょう。
短期的な利回りを求めたい、データセンターそのものに直接投資したいという方には、不動産クラウドファンディングという手段もあるので、自分の目的に合わせた投資を探してみましょう。
森本 章|株式会社インベストメントブリッジ 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト
データセンター(DC)は今後の拡大が期待されているといえます。
もちろん、今後の拡大は周知の事実でもあり、競争環境は厳しいともいえそうです。こうした中でソフトバンク(9434)は時価総額10兆円を越える大企業。同社の本業は携帯電話事業なだけに、DCがこの規模に対してどこまで収益寄与できるかが注目です。時価総額が1兆円を越えるSCSK(9719)も同様のことがいえるかもしれません。PERも20倍程度とそれなりの評価も受けています。
そうした中で、さくらインターネット(3778)が国産で唯一のパブリッククラウドに認定された意義は大きいでしょう。ただし、同社株はパブリッククラウドに認定を機に非常に人気化した経緯がある半面、26/3期業績予想を大幅に下方修正したことで株価は急落しているが、次回の収益予想は期待の声が上がっています。
米国企業はいずれも規模が大きくバリュエーションもかなり高い水準にあります。もちろん、米国でもデータセンターは拡大の方向ではあるが株価の落としどころは難しいといえるでしょう。
ダイダン(1980)に注目してみると、時価総額は3,000億円程度と規模は大きくはないこと、加えて株式市場にDC関連との認識はまだ広がりきっていないこと(ちなみにフジクラは大本命で人気化)が挙げられます。PERは20倍を大きく割り込んでおり、バリュエーションが低位にあることも下値不安の少なさで妙味があるといえそうです。