今回はIPO企業の中から、10月28日に東証グロースに上場予定のHmcomm(265A)をご紹介します。
Hmcommは、AIテクノロジーを活用した通信サービスを用いて、企業向けに高品質なデジタルコミュニケーションソリューションを提供する企業です。
想定時価総額は33.6億円で、情報・通信業のIPOとなっています。
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監修者:曽根原 大介
上智大学 外国語学部卒業。在学中に米 San Diego State University ファイナンス学部に留学。FP3級保持。
2019年より株式会社インベストメントブリッジにて投資家向けWebサイトの運営や上場企業のIRコンサルティングを手掛け、現在は社長室 室長。
学生・新卒向けの金融教育活動も実施。日本株やアメリカ株、NISAの投信積立、仮想通貨などに7年以上投資している。
HmcommのIPO基本情報
ここでは上場日や、かぶリッジ独自の初値予想を見てみましょう。
上場日 | 10月28日(月) |
かぶリッジ独自の初値予想 | A(1.5倍以上1.7倍未満) ※想定価格850円から、1,275円~1,444円 |
企業Webサイト | https://hmcom.co.jp/ |
取り扱い証券 | SMBC日興証券(主幹事) |
SMBC日興証券が単独で幹事を行っているね!
HmcommのIPO日程と価格
IPOの日程と価格は次のようになっています。
※発表次第更新しています。
想定価格 | 850円 |
仮条件 | 800~850円 |
ブックビルディング期間 | 10月10日(木)~10月17日(木) |
当選発表日 | 10月18日(金) |
公開価格 | 850円 |
申込期間 | 10月21日(月)~10月24日(木) |
上場日 | 10月28日(月) |
初値 | 1,128円 |
初値は1.32倍になったよ!
HmcommのIPO初値予想
吸収金額が8.9億円、想定時価総額が33.6億円と、両者とも比較的小さいことは初値にプラスの影響を与えるでしょう。
しかし直近の業績を見ると、売上の伸びが鈍く、製品への需要がまだ十分に高まっていないため、投資家たちが足踏みをする可能性も考えられます。
これらの点から、IPO評価: A(予想レンジ1.5倍以上1.7倍未満=1,275円~1,444円)と判断しました。
※IPO評価、初値予想は過去のデータを元に編集部が予想したものであり、結果を確約、投資を推奨するものではございません。
詳しい評価項目を知りたい方はこちら
- 発行済み株式数:想定時価総額を計算。
- オファリングレシオ:小さい方が投資家からの人気が高い。市場に出回る株式数が少なくなることを意味するため。
- 公募割合:大きい方が投資家からの人気が高い。企業に資金が多く入ることを意味するため。
- 上場市場:グロースに上場する企業は人気が高くなりやすい。
- 事業のトレンド性:成長市場に位置し、トレンド性が高い企業は人気になりやすい。
- VC保有比率:VCが多くいる企業は事業のトレンド性が高く・成長企業であることが多いが、ロックアップがない場合はIPO後の需給が悪化しやすい
- 売上高成長率・経常利益率:大きい方が人気。過去の業績が良い。
- 前後2週間のIPO数:少ない方が投資家からの人気が高くなりやすい。
- 過去1ヶ月の日経平均リターン:高い方が人気。投資家心理に影響。
ちなみに
初値予想方法については、「【IPO初値予想】IPOの評価方法を初心者向けにやさしく解説!過去の事例も」の記事で解説しています。
また、IPO初値・騰落率結果一覧では直近のIPOデータを掲載しています。
Hmcommの主幹事・幹事証券
同社のIPO株を取り扱う証券会社は、次のようになっています。
証券会社名 | 割当率 | 割当株数 |
---|---|---|
SMBC日興証券 | 100.00% | 1,047,400株 |
当選しやすい証券会社ランキング
なかなかIPOが当選しないな…
この記事をご覧頂いている方の中には、1つの証券口座だけでIPO抽選に参加している方も多いのではないでしょうか。
IPO投資で成功するには、複数口座を使い分けて抽選に参加するのがおすすめです。
以下の表では、IPO投資で開いておくべき”おすすめの証券口座”を紹介しています。
証券会社名 | 取扱数 | 主幹事数 | 抽選方法 | 事前入金 |
---|---|---|---|---|
SBI証券 | 91 | 18 | 完全平等抽選: 60% IPOチャレンジポイントに基づいた配分: 30% 取引状況等を踏まえて定めた配分: 10% | 必要 |
楽天証券 | 59 | 0 | 完全平等抽選 | 必要 |
SMBC日興証券 | 52 | 18 | 完全平等抽選: 10% ステージ別抽選: 最大5% ※ほか対面割り当て | 必要 |
松井証券 | 67 | 0 | 配分予定数量の70%以上を抽選 | 不要 |
岡三証券 | 49 | 3 | 取引実績に応じて優遇抽選 | 不要 |
マネックス証券 | 51 | 6 | 完全平等抽選 | 必要 |
松井証券や岡三証券は、事前入金不要で抽選に参加できるワン!
大株主情報
大株主の状況は以下の通りで、筆頭株主である三本 幸司氏が同社の代表取締役CEOとなっています。
ソニーネットワークコミュニケーションズやFRACORA、JR西日本イノベーションズが保有する株式は全て売り出される予定です。
株主名 | 比率 |
---|---|
三本 幸司 | 31.22% |
伊藤 かおる | 15.61% |
三菱UFJキャピタル5号投資事業有限責任組合 | 9.90% |
DBJキャピタル投資事業有限責任組合 | 5.51% |
ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社 | 4.98% |
三本 智美 | 3.90% |
ウィルグループHRTech投資事業有限責任組合 | 3.12% |
橋本 弥央 | 2.93% |
株式会社FRACORA | 2.59% |
株式会社JR西日本イノベーションズ | 2.49% |
FRACORAは、同社の売上の41.4%を占める取引先だよ!
Hmcommの業績情報
決算期 | 2019年12月 | 2020年12月 | 2021年12月 | 2022年12月 | 2023年12月 |
---|---|---|---|---|---|
売上高 | 549 | 482 | 560 | 727 | 801 |
成長率 | ー | -12.2% | +16.2% | +29.8% | +10.2% |
経常利益 | -125 | -209 | 74 | 145 | 87 |
成長率 | ー | ー | ー | +95.9% | -40.0% |
経常利益率 | 0% | 0% | 13.2% | 19.9% | 10.9% |
当期純利益 | -137 | -212 | 72 | 170 | 69 |
成長率 | ー | ー | ー | +136.1% | -59.4% |
EPS | -62.3 | -96.5 | ー | 42.0 | ー |
BPS | –158.7 | -255.3 | -255.3 | -180.9 | -145.5 |
※2024年7月12日付で普通株式1株につき2,000株の割合で株式分割を実施。2019年12月期期首において株式分割が行われたと仮定して算定。
2023年12月期の売上高は801百万円(前年同期比+10.2%)、当期純利益は69百万円(前年同期比-59.4%)となりました。
新型コロナウイルスの影響により、2020年12月期に業績が落ち込みましたが、2021年12月期以降は黒字化しています。
売上高は順調に成長しているものの、経常利益は前年より成長が鈍化、営業利益も2023年12月期は前年比-40%の83百万円です。
全体として売上は成長を続けているものの、利益面での安定性には課題が残ると言えるでしょう。
AIはまだまだ伸びる業界だから、今後の業績も上がる可能性は高いよね!
Hmcommの事業内容
Hmcommは「音から価値を創出し、革新的サービスを提供することにより社会に貢献する」という経営理念に掲げながら、長年研究で培ってきたAIノウハウと音声認識システムを活用したサービスを提供しています。
事業構成は主に以下の2つとなっております。
また、事業の全体像は以下の通りです。
事業の全体像
Hmcommの事業内容を詳しく見ていこう!
AIプロダクト事業
Hmcommでは音声認識に関する多様なプロダクトを提供しています。
- Voice Contact (AI音声認識プロダクト)
- Terry (AI音声自動応答プロダクト)
- ZMEETING (AI議事録プロダクト)
- FAST-D (AI異音検知プロダクト)
Voice Contact (AI音声認識プロダクト)
Voice Contactは、AIの音声認識・自然言語処理を活用したコールセンター向けのプロダクトです。
具体的には、AIが顧客との会話を自動でテキスト化し、対応履歴やFAQ検索を行うことで、効率的な業務運営を実現します。
さらに、オペレーター不足の解消や管理者のモニタリング業務の軽減を通して、企業の課題解決に寄与しています。
オペレーターにとっても、自分自身の対応履歴をテキストで客観視できるのはメリットだね!
Terry (AI音声自動応答プロダクト)
Terryはコールセンターの無人化を目的とした電話自動応対AIです。
コールセンター業務のAI化による人件費削減効果はもちろん、通話の分析により、さらなる品質向上にも貢献しています。
家電量販店の夜間修理受付の架電などにも利用されているよ!
AIソリューション事業
顧客の課題に応じてAIの開発受託やコンサルティング業務を提供しています。
同社では、AIプロダクトの開発を通して培った4つのノウハウ(XI)の集約による、「企業の課題解決やDX化のサポート」を目的としています。
具体的な事例としては、教育、介護、小売・製造の事業分野で、既存プロダクトに新たな生成AIを組み合わせたオリジナルAIの開発を行っています。
既存プロダクトの導入にもつながる可能性があるし、今後に期待できる事業だね!
直近IPOの初期予想と騰落結果
直近でIPOした企業の初値予想と結果は以下の通りです。
企業名 | 上場日 | 初値予想 | 初値騰落結果 |
---|---|---|---|
Aiロボティクス | 9/27 | C(1.0~1.3倍) | 1.43倍 |
アスア | 9/26 | C(1.0~1.3倍) | 1.48倍 |
キッズスター | 9/26 | B(1.3~1.5倍) | 0.86倍 |
グロースエクスパートナーズ | 9/26 | A(1.5~1.7倍) | 1.2倍 |
INGS | 9/26 | A(1.5~1.7倍) | 1.39倍 |
上場時期が重なった銘柄が多く、資金が分散されたことで、初値予想を大きく下回るIPOもありました。
ですが、条件の良い銘柄はしっかりと強い上昇を見せています。
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