今回はIPO企業の中から、9月25日に東証プライムに上場予定のオリオンビール(409A)をご紹介します。(同日は「GMOコマース」が上場予定です。)
オリオンビールは、酒類清涼飲料の製造・販売及びホテル等の運営を手がける沖縄の企業です。
想定時価総額は約314.3億円で、食料品業界のIPOとなっています。
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この記事の監修者

執筆:かぶリッジ編集部
かぶリッジは、20年以上にわたり投資家向けサービスを提供する株式会社インベストメントブリッジが運営しています。日本株投資や米国株投資を実践する編集部メンバーや、現役の証券アナリスト、元証券会社勤務の社員等で運営しています。
オリオンビールのIPO基本情報
ここでは上場日や、かぶリッジ独自の初値予想を見てみましょう。
上場日 | 9月25日(木) |
---|---|
かぶリッジ独自の初値予想 | B(1.3倍以上1.5倍未満) ※想定価格770円から、1,001円~1,154円 |
企業Webサイト | https://www.orionbeer.co.jp/ |
取り扱い証券 | 野村證券(主)、みずほ証券、SMBC日興証券、楽天証券、SBI証券など |

主幹事は野村證券だよ!
オリオンビールのIPO日程と価格
IPOの日程と価格は次のようになっています。
※発表次第更新しています。
想定価格 | 770円 |
---|---|
仮条件 | 9月8日(月)発表予定 |
ブックビルディング期間 | 9月9日(火)~9月12日(金) |
当選発表日 | 9月16日(火) |
公開価格 | 9月16日(火)発表予定 |
申込期間 | 9月17日(水)~9月22日(月) |
上場日 | 9月25日(木) |
初値 | 9月25日(木)発表予定 |



まずは仮条件がどうなるか注目だよ。


オリオンビールのIPO初値予想


想定時価総額314.3億円、吸収金額191.9億円の中型案件です。
業績面では、売上高成長率11.0%、経常利益率11.9%と安定した数値を示しており、配当方針としてDOE7.5%または配当性向50%という高い水準を掲げている点は評価できます。
また、前後2週間のIPO数が少なく、投資家の資金が分散されにくい環境にあることや話題性はポジティブ要因となります。
一方で、オファリングレシオが53.1%と高く、VC保有比率も70.91%に達しており、売り圧力が強い構造となっています。
ビール業界は成熟市場であり成長性が限定的な点や、売出しのみのIPOで企業への資金流入がない点を考慮すると、初値上昇には慎重な見方が必要です。
これらの点から、IPO評価:B(予想レンジ1.3倍以上1.5倍未満=1,001円~1,154円)と判断しました。
※IPO評価、初値予想は過去のデータを元に編集部が予想したものであり、結果を確約、投資を推奨するものではございません。
詳しい評価項目を知りたい方はこちら
- 発行済み株式数:想定時価総額を計算。
- オファリングレシオ:小さい方が投資家からの人気が高い。市場に出回る株式数が少なくなることを意味するため。
- 公募割合:大きい方が投資家からの人気が高い。企業に資金が多く入ることを意味するため。
- 上場市場:グロースに上場する企業は人気が高くなりやすい。
- 事業のトレンド性:成長市場に位置し、トレンド性が高い企業は人気になりやすい。
- VC保有比率:VCが多くいる企業は事業のトレンド性が高く・成長企業であることが多いが、ロックアップがない場合はIPO後の需給が悪化しやすい
- 売上高成長率・経常利益率:大きい方が人気。過去の業績が良い。
- 前後2週間のIPO数:少ない方が投資家からの人気が高くなりやすい。
- 過去1ヶ月の日経平均リターン:高い方が人気。投資家心理に影響。
ちなみに
初値予想方法については、「【IPO初値予想】IPOの評価方法を初心者向けにやさしく解説!過去の事例も」の記事で解説しています。
また、IPO初値・騰落率結果一覧では直近のIPOデータを掲載しています。
オリオンビールの主幹事・幹事証券
同社のIPO株を取り扱う証券会社は、次のようになっています。
当選しやすい証券会社ランキング



なかなかIPOが当選しないな…
この記事をご覧頂いている方の中には、1つの証券口座だけでIPO抽選に参加している方も多いのではないでしょうか。
IPO投資で成功するには、複数口座を使い分けて抽選に参加するのがおすすめです。
以下の表では、IPO投資で開いておくべき”おすすめの証券口座”を紹介しています。
SBI証券 | マネックス証券 | 楽天証券 | SMBC日興証券 | 松井証券 | 岡三証券 | |
---|---|---|---|---|---|---|
取扱数 | 76 | 50 | 54 | 52 | 55 | 49 |
主幹事数 | 11 | 0 | 0 | 22 | 0 | 0 |
抽選方法 | 完全平等抽選: 60% IPOチャレンジポイントに基づいた配分: 30% 取引状況等を踏まえて定めた配分: 10% | 完全平等抽選 | 完全平等抽選 | 完全平等抽選: 10% ステージ別抽選: 最大5% ※ほか対面割り当て | 配分予定数量の70%以上を抽選 | 取引実績に応じて優遇抽選 |
事前入金 | 必要 | 必要 | 必要 | 必要 | 不要 | 不要 |
詳細 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |



松井証券や岡三証券は、事前入金不要で抽選に参加できるワン!


大株主情報
大株主の状況は以下の通りで、筆頭株主の野村キャピタル・パートナーズ第一号投資事業有限責任組合が36.16%の株式を保有しています。
また第2位のCJP MC Holdings,L.P.も34.75%を保有しており、この2つの投資ファンドで過半数の株式を保有している構造となっています。
株主名 | 比率 |
---|---|
野村キャピタル・パートナーズ第一号投資事業有限責任組合 | 36.16% |
CJP MC Holdings,L.P. | 34.75% |
アサヒビール(株) | 9.23% |
近鉄グループホールディングス(株) | 9.21% |
村野 一(社長) | 1.08% |
Patric Dougan | 0.98% |
オリオンビール従業員持株会 | 0.77% |
嘉手苅 義男 | 0.63% |
吹田 龍平太 | 0.52% |
亀田 浩 | 0.41% |



投資ファンドが大株主となっており、VC保有比率は7割を超えている構造だね!
オリオンビールの業績情報




決算期 | 2024年3月 | 2025年3月 |
---|---|---|
売上高 | 26,009 | 28,866 |
成長率 | ー | +11.0% |
経常利益 | 2,818 | 3,447 |
成長率 | ー | +34.0% |
経常利益率 | 10.8% | 13.1% |
当期純利益 | 4,649 | 7,301 |
成長率 | ー | +57.0% |
EPS | 85.2 | 133.9 |
BPS | 458.3 | 464.6 |
※2024年9月13日付で普通株式1株につき200株の割合で株式分割を実施。
EPS、BPSは2024年3月期期首に株式分割が行われたと仮定して算出。
売上高の成長率+11.0%、経常利益は成長率+34.0%と堅調な推移を見せています。
また、当期純利益は、7,301百万円(成長率+57.0%)と業績は安定しています。
注目すべきは経常利益率の高さで、2022年3月期以降は10%を超える高収益体質を維持しており、酒類製造業として優秀な収益性を示しています。



沖縄の地域ブランド力が収益性に寄与しているね!
ただし、国内ビール市場の成熟化や原材料価格の上昇圧力など、業界全体の構造的課題には継続的な注意が必要で、今後の成長戦略に注目が集まります。
オリオンビールの事業内容
オリオンビール株式会社は、沖縄を代表する総合飲料企業として、酒類・清涼飲料の製造・販売及びホテル等の運営を手がけています。
1957年の設立以来、沖縄の地域性を活かした独自のブランド戦略により、県内外で高い知名度と信頼性を築いています。
また、飲料事業だけでなく、ホテル・観光事業も展開しており、売上高の約20%を占めています。
酒類清涼飲料事業
オリオンビールの中核事業として、ビール・発泡酒・第三のビール・チューハイ等の製造・販売を行っています。
- 主力商品:オリオンドラフト、オリオンプレミアム
- 市場シェア:沖縄県内ビール市場で圧倒的なシェアを保持
- 製造拠点:沖縄本島の名護工場を中心とした生産体制




沖縄の気候風土に合わせた独自の製法により、すっきりとした飲み口が特徴のビールを展開しています。
観光需要の回復とともに、県外での認知度向上と販路拡大にも注力しています。
また、沖縄発の「Japanese Resort Beer」の価値が海外市場にも浸透しており、高い売上高成長率を実現。
今後の成長ドライバーとして収益の拡大を追求しています。



「オリオンビール」のブランドライセンスビジネスも展開しているよ!



1,000株以上保有でオリオンビールやオリジナルTシャツが株主優待としてもらえるワン!
清涼飲料事業では、沖縄の天然資源を活用した清涼飲料水の製造・販売事業を展開しています。
- 主力商品:沖縄の天然水、さんぴん茶など
- 特徴:沖縄の良質な地下水を使用した商品開発
- 販売エリア:沖縄県内を中心に全国展開も推進
健康志向の高まりに対応し、ノンアルコール飲料やソフトドリンクの開発を強化しています。
また、地域ブランドの価値を活かした差別化戦略により、競合他社との差別化を図っています。
ホテル・観光事業
沖縄の観光産業と連携し、ホテル運営や観光関連サービスを提供しています。
- 事業内容:ホテル・リゾート施設の運営
- シナジー効果:自社飲料商品との相乗効果を創出
- 戦略:観光業界との連携による事業拡大
コロナ禍からの観光需要回復に合わせ、インバウンド需要の取り込みに注力しています。
「美ら海水族館」に隣接し、「ジャングリア沖縄」へのアクセスの良いオリオンホテルモトブリゾート
&スパでは、さらなる観光需要の拡大を見込んでいます。


沖縄観光の魅力向上に貢献しながら、企業グループ全体の収益基盤強化を図っています。



沖縄の地域性を活かした多角的な事業展開が特徴的だワン!



観光需要の回復とともに成長が期待される企業だね!
直近IPOの初値予想と騰落結果
直近にIPOした企業の初値予想と結果は以下の通りです。
企業名 | 上場日 | 初値予想 | 初値騰落結果 |
---|---|---|---|
アクセルスペースホールディングス | 8/13 | A(1.5倍~1.7倍未満) | 2.0倍 |
山忠 | 7/29 | C(1倍~1.3倍未満) | 1.0倍 |
フラー | 7/24 | S(1.7倍以上) | 4.44倍 |
みのや | 7/18 | C(1倍~1.3倍未満) | 1.64倍 |
ヒット | 7/4 | B(1.3倍~1.5倍未満) | 1.44倍 |
IPO案件数が落ち着いてくる時期で、条件の良い銘柄は高い初値をつけています。
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