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リガク・ホールディングス(268A)のIPO初値予想と上場概要紹介

今回はIPO企業の中から、10月25日に東証プライムに上場したリガク・ホールディングス(268A)をご紹介します。

リガク・ホールディングスは、X線技術などを用いた理科学機器の製造・販売を行う企業です。

想定時価総額は2,770.8億円で、精密機器業のIPOとなっています。

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曽根原大介 株式会社インベストメントブリッジ

監修者:曽根原 大介

上智大学 外国語学部卒業。在学中に米 San Diego State University ファイナンス学部に留学。FP3級保持。
2019年より株式会社インベストメントブリッジにて投資家向けWebサイトの運営や上場企業のIRコンサルティングを手掛け、現在は社長室 室長。
学生・新卒向けの金融教育活動も実施。日本株やアメリカ株、NISAの投信積立、仮想通貨などに7年以上投資している。

目次

リガク・ホールディングスのIPO基本情報

ここでは上場日や、かぶリッジ独自の初値予想を見てみましょう。

上場日10月25日(金)
かぶリッジ独自の初値予想D(1.0倍未満)
※想定価格1,230円から、1,230円未満
企業Webサイトhttps://rigaku-holdings.com/
取り扱い証券三菱UFJモルガン・スタンレー証券(共主)、大和証券(共主)、SMBC日興証券、SBI証券 など

IPO取り扱い数No.1のSBI証券が取り扱っているね!

リガク・ホールディングスのIPO日程と価格

IPOの日程と価格は次のようになっています。

※発表次第更新しています。

想定価格1,230円
仮条件1,230~1,260円
ブックビルディング期間10月10日(木)~10月16日(水)
当選発表日10月17日(木)
公開価格1,260円
申込期間10月18日(金)~10月23日(水)
上場日10月25日(金)
初値1,205円

初値は公開価格を下回ったね…

リガク・ホールディングスのIPO初値予想

リガク・ホールディングス 初値予想

業績が良い点は大きな安心材料でしょう。

しかしオファリングレシオが高く、公募比率が低いため、イグジット感が強い点はマイナス材料と言えます。

また、想定時価総額2,770.8億円と大型IPOである点も注意が必要です。

これらの点から、IPO評価: D(予想レンジ1.0倍未満=1,230円未満)と判断しました。

※IPO評価、初値予想は過去のデータを元に編集部が予想したものであり、結果を確約、投資を推奨するものではございません。

詳しい評価項目を知りたい方はこちら
  • 発行済み株式数:想定時価総額を計算。
  • オファリングレシオ:小さい方が投資家からの人気が高い。市場に出回る株式数が少なくなることを意味するため。
  • 公募割合:大きい方が投資家からの人気が高い。企業に資金が多く入ることを意味するため。
  • 上場市場:グロースに上場する企業は人気が高くなりやすい。
  • 事業のトレンド性:成長市場に位置し、トレンド性が高い企業は人気になりやすい。
  • VC保有比率:VCが多くいる企業は事業のトレンド性が高く・成長企業であることが多いが、ロックアップがない場合はIPO後の需給が悪化しやすい
  • 売上高成長率・経常利益率:大きい方が人気。過去の業績が良い。
  • 前後2週間のIPO数:少ない方が投資家からの人気が高くなりやすい。
  • 過去1ヶ月の日経平均リターン:高い方が人気。投資家心理に影響。

ちなみに

初値予想方法については、「【IPO初値予想】IPOの評価方法を初心者向けにやさしく解説!過去の事例も」の記事で解説しています。

また、IPO初値・騰落率結果一覧では直近のIPOデータを掲載しています。

リガク・ホールディングスの主幹事・幹事証券

同社のIPO株を取り扱う証券会社は、次のようになっています。

証券会社名割当率割当株数
野村證券(主幹事)53.72%27,528600株
三菱UFJモルガン・スタンレー証券(共同主)23.80%12,197,200株
モルガン・スタンレーMUFG証券(共同主)8.81%507,500株
大和証券(共同主)4.97%4,515,200株
みずほ証券4.97%2,545,500株
SMBC日興証券1.42%2,545,500株
SBI証券0.99%727,300株
BofA証券(共同主)0.67%340,900株
JPモルガン証券(共同主)0.67%340,900株

当選しやすい証券会社ランキング

なかなかIPOが当選しないな…

この記事をご覧頂いている方の中には、1つの証券口座だけでIPO抽選に参加している方も多いのではないでしょうか。

IPO投資で成功するには、複数口座を使い分けて抽選に参加するのがおすすめです。

以下の表では、IPO投資で開いておくべき”おすすめの証券口座”を紹介しています。

スクロールできます
証券会社名取扱数主幹事数抽選方法事前入金
SBI証券9118完全平等抽選: 60%
IPOチャレンジポイントに基づいた配分: 30%
取引状況等を踏まえて定めた配分: 10%
必要
楽天証券590完全平等抽選必要
SMBC日興証券5218完全平等抽選: 10%
ステージ別抽選: 最大5% ※ほか対面割り当て
必要
松井証券670配分予定数量の70%以上を抽選不要
岡三証券493取引実績に応じて優遇抽選不要
マネックス証券516完全平等抽選必要
※取扱数、主幹事数は2023年のデータ

松井証券や岡三証券は、事前入金不要で抽選に参加できるワン!

大株主情報

大株主の状況は以下の通りで、筆頭株主のAtom Investment, L.P.は投資ファンドですが、180日間のロックアップがかかっています

また、第2位の志村 晶氏は同社の創業家出身で、元社長です。

株主名比率
Atom Investment, L.P.75.48%
志村 晶21.08%
リガクグループ従業員持株会0.71%
川上 潤0.21%
渡邉 好章0.20%
尾形 潔0.18%
池田 俊幸0.14%
大神田 等0.11%
真田 佳幸0.11%
Kent Heath0.11%
上位10名を記載

現在の代表取締役社長CEOは、第4位の川上 潤氏だよ!

リガク・ホールディングスの業績情報

リガク・ホールディングス 業績データ
リガク・ホールディングス 業績データ
EPSは左軸、BPSは右軸
決算期2022年12月2023年12月
売上収益62,70179,887
成長率+27.4%
営業利益6,33115,256
成長率+141.0%
営業利益率10.1%19.1%
当期純利益91110,904
成長率+1,096.9%
EPS4.048.4
BPS235.8290.0
目論見書を元に、かぶリッジ作成
※2024年7月11日付で普通株式1株につき200株の割合で株式分割を実施。2022年12月期期首において株式分割が行われたと仮定して算定。

2023年12月期は、売上収益79,887百万円(前年同期比+27.4%)、営業利益15,256百万円(前年同期比+141.0%)となりました。

また、当期純利益は前年同期比+1,096.9%増の10,904百万円と大きく増益し、過去最高を更新。

これは、円安の恩恵に加え、中国市場のX線検査機器マーケティングの強化、価格改定による採算性の向上などを行ったことによるものです。

今後も業績拡大に向け、半導体製造に関する研究開発投資を行うほか、新たな技術を取り入れるためにM&Aや他社との提携・共同開発を行う方針となっています。

当期純利益が10倍以上に拡大しているね!

リガク・ホールディングスの事業内容

リガク・ホールディングスは、X線技術などを用いた理科学機器の製造・販売を行う企業です。

リガク・ホールディングスの製品一覧
目論見書より引用

以下の3つの事業を展開しています。

多目的分析機器事業

リガク・ホールディングスでは以下のようなX線技術を利用する計測分析機器の開発・販売を行っています。

  • X線回析(XRD):粉末試料や加工材料試料の解析が可能
  • 蛍光X線分析(XRF):蛍光X線を利用した、定性分析や定量分析を行う元素分析手法
  • X線透過(イメージング):X線を用いた断層撮影法

また、各部品の開発、製造のリソースを自社内に保有しているため、開発から販売までを一貫して行うことができる点が強みです。

代表的な製品は以下の通りです。

リガクホールディングス事業内容1
目論見書より引用

同社は「Lab to Fab戦略」を推進して、市場成長率を上回る成長を目指しているよ!

半導体プロセス・コントロール機器事業

半導体の製造工程におけるさまざまな品質検査プロセスで利用されている機器を開発・販売しています。

用途分野においてバランスの取れた売上高ポートフォリオを形成しているため、シリコンサイクルにも耐性を有している点が強みと言えます。

さらに同社の製品は、世界大手の半導体製造メーカーをはじめとする多くのメーカーの研究開発・品質管理に役立てられています。

例えば以下の製造工程などで利用されます。

  • 半導体ウェーハの汚染検査
  • 薄膜評価
  • 膜厚・密度測定
  • 組成・結晶性評価
  • 3次元形状測定

馴染みのない言葉ばかりだよ、、代表的な製品にはどのようなものがあるのかな?

WaferX 310

リガクホールディングス事業内容2
目論見書より引用

WaferX 310は同社の代表的な製品の1つで、半導体を作る際に使用される「ウェーハ」の検査装置です。

ウェーハはコンピューターチップを作るためのシリコン製の薄い板のことで、同製品はこのウェーハに欠陥がないか検査しています。

半導体の製造には欠かせない装置なんだね!

部品・サービス事業

部品・サービス事業では、以下の事業を展開しています。

リガク・ホールディングスの部品・サービス事業
目論見書より引用

アカデミア、一般産業、半導体産業など、多様な顧客を有する同社では、顧客セグメントごとの異なるニーズに対応しています。

代表的な製品は以下の通りです。

リガクホールディングス事業内容3
目論見書より引用

直近IPOの初期予想と騰落結果

直近にIPOした企業の初値予想と結果は以下の通りです。

企業名上場日初値予想初値騰落結果
Aiロボティクス9/27C(1.0~1.3倍)1.43倍
アスア9/26C(1.0~1.3倍)1.48倍
キッズスター9/26B(1.3~1.5倍)0.86倍
グロースエクスパートナーズ9/26A(1.5~1.7倍)1.2倍
INGS9/26A(1.5~1.7倍)1.39倍
リプライオリティ9/25C(1.0~1.3倍)0.92倍

上場時期が重なり資金が分散され、初値が公開価格を下回ったIPO銘柄もありました。

ですが、条件の良い銘柄はしっかりと強い上昇を見せています。

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