今回はIPO企業の中から、3月24日に東証グロースに上場予定のミライロ(335A)をご紹介します。
ミライロは、デジタル障害者手帳の企画から提供、ユニバーサルデザインに関する研修、手話通訳派遣、遠隔通訳などを提供する企業です。
想定時価総額は26.7億円で、情報・通信業のIPOとなっています。
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この記事の監修者

執筆:かぶリッジ編集部
かぶリッジは、20年以上にわたり投資家向けサービスを提供する株式会社インベストメントブリッジが運営しています。日本株投資や米国株投資を実践する編集部メンバーや、現役の証券アナリスト、元証券会社勤務の社員等で運営しています。
ミライロのIPO基本情報
ここでは上場日や、かぶリッジ独自の初値予想を見てみましょう。
上場日 | 3月24日(月) |
---|---|
かぶリッジ独自の初値予想 | B(1.3倍以上1.5倍未満) ※想定価格255円から、332円~382円 |
企業Webサイト | https://www.mirairo.co.jp/ |
取り扱い証券 | SMBC日興証券(主幹事)、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、みずほ証券、SBI証券など |

主幹事はSMBC日興証券だよ!
ミライロのIPO日程と価格
IPOの日程と価格は次のようになっています。
※発表次第更新しています。
想定価格 | 255円 |
---|---|
仮条件 | 255〜270円 |
ブックビルディング期間 | 3月6日(木)~3月12日(水) |
当選発表日 | 3月13日(木) |
公開価格 | 3月13日(木)発表予定 |
申込期間 | 3月14日(金)~3月19日(水) |
上場日 | 3月24日(月) |
初値 | 3月24日(月)発表予定 |



仮条件は強気の255〜270円に決まったよ!


ミライロのIPO初値予想


想定時価総額26.7億円、吸収金額6.7億円の小型案件です。
想定時価総額と吸収金額が小さいことや、公募比率が高いことが初値の上昇にプラスの影響を与える要因となるため、非常に魅力的です。
一方、直近のIPOが多いことや、ニッチな分野で個人投資家は手を出しづらそうという点はマイナスだと考えられます。
これらの点から、IPO評価: B(予想レンジ1.3倍以上1.5倍未満=332円~382円)と判断しました。
※IPO評価、初値予想は過去のデータを元に編集部が予想したものであり、結果を確約、投資を推奨するものではございません。
詳しい評価項目を知りたい方はこちら
- 発行済み株式数:想定時価総額を計算。
- オファリングレシオ:小さい方が投資家からの人気が高い。市場に出回る株式数が少なくなることを意味するため。
- 公募割合:大きい方が投資家からの人気が高い。企業に資金が多く入ることを意味するため。
- 上場市場:グロースに上場する企業は人気が高くなりやすい。
- 事業のトレンド性:成長市場に位置し、トレンド性が高い企業は人気になりやすい。
- VC保有比率:VCが多くいる企業は事業のトレンド性が高く・成長企業であることが多いが、ロックアップがない場合はIPO後の需給が悪化しやすい
- 売上高成長率・経常利益率:大きい方が人気。過去の業績が良い。
- 前後2週間のIPO数:少ない方が投資家からの人気が高くなりやすい。
- 過去1ヶ月の日経平均リターン:高い方が人気。投資家心理に影響。
ちなみに
初値予想方法については、「【IPO初値予想】IPOの評価方法を初心者向けにやさしく解説!過去の事例も」の記事で解説しています。
また、IPO初値・騰落率結果一覧では直近のIPOデータを掲載しています。
ミライロの主幹事・幹事証券
同社のIPO株を取り扱う証券会社は、次のようになっています。
証券会社名 | 割当率 | 割当株数 |
---|---|---|
SMBC日興証券(主幹事) | % | 株 |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券(共同主) | % | 株 |
みずほ証券 | % | 株 |
SBI証券 | % | 株 |
岩井コスモ証券 | % | 株 |
岡三証券 | % | 株 |
楽天証券 | % | 株 |
マネックス証券 | % | 株 |
松井証券 | % | 株 |
当選しやすい証券会社ランキング



なかなかIPOが当選しないな…
この記事をご覧頂いている方の中には、1つの証券口座だけでIPO抽選に参加している方も多いのではないでしょうか。
IPO投資で成功するには、複数口座を使い分けて抽選に参加するのがおすすめです。
以下の表では、IPO投資で開いておくべき”おすすめの証券口座”を紹介しています。
証券会社名 | 取扱数 | 主幹事数 | 抽選方法 | 事前入金 |
---|---|---|---|---|
SBI証券 | 76 | 11 | 完全平等抽選: 60% IPOチャレンジポイントに基づいた配分: 30% 取引状況等を踏まえて定めた配分: 10% | 必要 |
楽天証券 | 54 | 0 | 完全平等抽選 | 必要 |
マネックス証券 | 50 | 0 | 完全平等抽選 | 必要 |
SMBC日興証券 | 52 | 22 | 完全平等抽選: 10% ステージ別抽選: 最大5% ※ほか対面割り当て | 必要 |
松井証券 | 55 | 0 | 配分予定数量の70%以上を抽選 | 不要 |
岡三証券 | 49 | 0 | 取引実績に応じて優遇抽選 | 不要 |



松井証券や岡三証券は、事前入金不要で抽選に参加できるワン!
大株主情報
大株主の状況は以下の通りで、筆頭株主の垣内 俊哉氏は同社の代表取締役社長です。
また第2位の民野 剛郎氏は、同社の代表取締役副社長を務めています。
株主名 | 比率 |
---|---|
垣内 俊哉 | 35.10% |
民野 剛郎 | 34.90% |
谷間 真 | 2.16% |
大阪市高速電気軌道株式会社 | 2.08% |
住友林業株式会社 | 2.08% |
ヤマトホールディングス株式会社 | 2.08% |
株式会社三菱UFJ銀行 | 1.99% |
株式会社エス・ケイプランニング | 1.64% |
大亀 雄平 | 1.64% |
樫野 孝人 | 1.64% |



第4位の大阪市高速電気軌道株式会社は大阪メトロを運営する会社で、デジタル障害者手帳「ミライロID」の提示で乗車料金割引の優待を受けられるよ!
ミライロの業績情報




2020年9月期期首において株式分割が行われたと仮定して算定。
決算期 | 2020年9月 | 2021年9月 | 2022年9月 | 2023年9月 | 2024年9月 |
---|---|---|---|---|---|
売上高 | 363 | 388 | 615 | 582 | 709 |
成長率 | ー | +6.9% | +58.5% | -5.4% | +21.8% |
経常利益 | -92 | -129 | -46 | 11 | 121 |
成長率 | ー | ー | ー | ー | +1000.0% |
経常利益率 | ー | ー | ー | 1.9% | 17.1% |
当期純利益 | -91 | -134 | -59 | 9 | 178 |
成長率 | ー | ー | ー | ー | +1877.8% |
EPS | -25.1 | -30.5 | -12.3 | 1.9 | 34.2 |
BPS | -16.1 | 22.0 | 9.7 | 30.0 | 64.2 |
※2024年11月8日付で普通株式1株につき100株の株式分割を実施。EPS、BPSは2020年9月期期首において株式分割が行われたと仮定して算定。
2024年9月期の売上高は前年同期比21.8%増の7憶900万円と大幅な増収、経常利益も同10倍以上増の1憶2100万円と急拡大しました。
これにより、収益性の向上とともに事業の成長が鮮明となりました。



事業規模の拡大と収益構造の強化を同時に進めていて、今後も成長が期待される企業と言えるね!
また、当期純利益も1憶7800万円と前期から大幅に増加し、EPSは34.2円と堅調に推移しています。
さらに、BPSは64.2円と着実に増加しており、財務基盤の強化が進んでいることがうかがえます。
ミライロの事業内容
ミライロは、デジタル障害者手帳の企画から提供、ユニバーサルデザインに関する研修、手話通訳派遣、遠隔通訳などを提供する企業です。
代表する事業として、デジタル障害者手帳の「ミライロID」などがあります。
バリアバリューソリューション
- ミライロIDソリューション
- ユニバーサルマナー研修及び検定
- コミュニケーションサポート
デジタル障害者手帳「ミライロID」
- スマートフォンアプリの提供
- 利用拠点の拡大
などの障害者とその家族が明日を期待できる社会を実現するための事業展開を行っています。





当事者視点から「障害=バリア」を取り除き、「価値=バリュー」に転換する「バリアバリュー」を企業理念としているワン!
バリアバリューソリューション
企業等に対して、障害者との共生社会実現のためのソリューションを提供します。
主に以下の3つのサービスを提供しています。
ミライロIDソリューション
企業や団体に対して、「ミライロID」を活用した障害者向けサービス提供やマーケティング支援を行う


また、これらに加えてミライロIDユーザーに向けた求人募集サービスや障害者に対するアンケートなどを通じ、市場調査、商品開発、改善などに活かせるサービスを提供
ユニバーサルマナー研修・検定
同社子会社の一般社団法人日本ユニバーサルマナー協会への委託を通して障害者・高齢者・LGBTQ+等の多様な人との向き合い方をユニバーサルマナーと定義し、障害のある当事者が講師となるユニバーサルマナー研修及び検定を実施
コミュニケーションサポート
聴覚や発話に困難のある方に情報保障サービス「ミライロ・コネクト」を提供、電話支援や手話のオンライン講義などを提供
これらのサービスを通じて、障害者の社会参画を促進し、企業のSDGsやCSR活動にも貢献しています。



収益構造としては、上記の事業を通じて、事業者側から受け取る形だね!
デジタル障害者手帳「ミライロID」


「ミライロID」は、スマートフォンアプリとして提供されるデジタル障害者手帳です。
現物を持ち歩かねばならなかった障害者の負担や、様々なデザインがあり正しく現物の手帳を見分けることができず不正利用が横行している各事業者の負担を軽減することができます。
最終的にスマートフォンだけで障害者手帳の確認と同等の効果をユーザーに提供することを目指しています。
現在、鉄道、高速道路、美術館など多くの施設で障害者割引の適用が可能になっています。
ユーザー数は43.5万人、導入事業者数は4,094事業者となっています。



マイナポータルとの連携により信頼性が一層高まったね!
直近にIPOした企業の初値予想と結果は以下の通りです。
企業名 | 上場日 | 初値予想 | 初値騰落結果 |
---|---|---|---|
技術承継機構 | 2/5 | A(1.5倍~1.7倍未満) | 1.35倍 |
バルコス | 2/3 | C(1.0倍~1.3倍未満) | 1.00倍 |
ビースタイルホールディングス | 12/27 | C(1.0倍~1.3倍未満) | 1.61倍 |
visumo | 12/26 | B(1.3倍~1.5倍未満) | 1.35倍 |
フォルシア | 12/26 | A(1.5倍~1.7倍未満) | 2.08倍 |
GVA TECH | 12/26 | A(1.5倍~1.7倍未満) | 1.01倍 |
2024年末は上場時期が重なり資金が分散され、初値が予想を大きく下回ったIPO銘柄もありました。
ですが、条件の良い銘柄はしっかりと強い上昇を見せています。
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