今回はIPO企業の中から、9月25日に東証グロースに上場予定のGMOコマース(410A)をご紹介します。(同日は「オリオンビール」が上場予定です。)
GMOコマースは、店舗のCX向上およびDX推進を支援するマーケティングプラットフォーム等の開発、提供を行う企業です。
想定時価総額は59.9億円で、サービス業のIPOとなっています。
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この記事の監修者

執筆:かぶリッジ編集部
かぶリッジは、20年以上にわたり投資家向けサービスを提供する株式会社インベストメントブリッジが運営しています。日本株投資や米国株投資を実践する編集部メンバーや、現役の証券アナリスト、元証券会社勤務の社員等で運営しています。
GMOコマースのIPO基本情報
ここでは上場日や、かぶリッジ独自の初値予想を見てみましょう。
上場日 | 9月25日(木) |
---|---|
かぶリッジ独自の初値予想 | S(1.7倍以上) ※想定価格の1,160円から、1,972円以上 |
企業Webサイト | https://www.gmo-c.jp/ |
取り扱い証券 | 大和証券(主)、SMBC日興証券、野村證券、みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券など |

主幹事は大和証券だよ!
GMOコマースのIPO日程と価格
IPOの日程と価格は次のようになっています。
※発表次第更新しています。
想定価格 | 1,160円 |
---|---|
仮条件 | 9月5日(金)発表予定 |
ブックビルディング期間 | 9月8日(月)~9月12日(金) |
当選発表日 | 9月16日(火) |
公開価格 | 9月16日(火)発表予定 |
申込期間 | 9月17日(水)~9月22日(月) |
上場日 | 9月25日(木) |
初値 | 9月25日(木)発表予定 |



まずは仮条件がどうなるか注目だよ。


GMOコマースのIPO初値予想


想定時価総額59.9億円、吸収金額20.9億円の中型案件です。
公募比率が100%で売り圧力が弱く、VC保有比率も0%のため、需給面では非常に魅力的な構造となっています。
前期の売上高成長率が12.3%、経常利益率17.7%と安定した成長性を示しており、店舗DXというトレンドテーマに位置する点も評価できます。
一方で、オファリングレシオが43.6%と高めで、吸収金額も20億円超と決して小さくない点は、初値形成時の重石となる可能性があります。
これらの点から、IPO評価:S(予想レンジ1.7倍以上=1,972円以上)と判断しました。
※IPO評価、初値予想は過去のデータを元に編集部が予想したものであり、結果を確約、投資を推奨するものではございません。
詳しい評価項目を知りたい方はこちら
- 発行済み株式数:想定時価総額を計算。
- オファリングレシオ:小さい方が投資家からの人気が高い。市場に出回る株式数が少なくなることを意味するため。
- 公募割合:大きい方が投資家からの人気が高い。企業に資金が多く入ることを意味するため。
- 上場市場:グロースに上場する企業は人気が高くなりやすい。
- 事業のトレンド性:成長市場に位置し、トレンド性が高い企業は人気になりやすい。
- VC保有比率:VCが多くいる企業は事業のトレンド性が高く・成長企業であることが多いが、ロックアップがない場合はIPO後の需給が悪化しやすい
- 売上高成長率・経常利益率:大きい方が人気。過去の業績が良い。
- 前後2週間のIPO数:少ない方が投資家からの人気が高くなりやすい。
- 過去1ヶ月の日経平均リターン:高い方が人気。投資家心理に影響。
ちなみに
初値予想方法については、「【IPO初値予想】IPOの評価方法を初心者向けにやさしく解説!過去の事例も」の記事で解説しています。
また、IPO初値・騰落率結果一覧では直近のIPOデータを掲載しています。
GMOコマースの主幹事・幹事証券
同社のIPO株を取り扱う証券会社は、次のようになっています。
当選しやすい証券会社ランキング



なかなかIPOが当選しないな…
この記事をご覧頂いている方の中には、1つの証券口座だけでIPO抽選に参加している方も多いのではないでしょうか。
IPO投資で成功するには、複数口座を使い分けて抽選に参加するのがおすすめです。
以下の表では、IPO投資で開いておくべき”おすすめの証券口座”を紹介しています。
SBI証券 | マネックス証券 | 楽天証券 | SMBC日興証券 | 松井証券 | 岡三証券 | |
---|---|---|---|---|---|---|
取扱数 | 76 | 50 | 54 | 52 | 55 | 49 |
主幹事数 | 11 | 0 | 0 | 22 | 0 | 0 |
抽選方法 | 完全平等抽選: 60% IPOチャレンジポイントに基づいた配分: 30% 取引状況等を踏まえて定めた配分: 10% | 完全平等抽選 | 完全平等抽選 | 完全平等抽選: 10% ステージ別抽選: 最大5% ※ほか対面割り当て | 配分予定数量の70%以上を抽選 | 取引実績に応じて優遇抽選 |
事前入金 | 必要 | 必要 | 必要 | 必要 | 不要 | 不要 |
詳細 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |



松井証券や岡三証券は、事前入金不要で抽選に参加できるワン!


大株主情報
大株主の状況は以下の通りで、筆頭株主のGMOインターネットグループ株式会社が91.67%を保有しています。
また第2位の山名正人氏は同社の代表取締役社長で、第3位の伊勢主税氏は常務取締役となっており、経営陣による株式保有も見られます。
株主名 | 比率 |
---|---|
GMOインターネットグループ株式会社 | 91.67% |
山名 正人 | 4.07% |
伊勢 主税 | 1.53% |
当社従業員 | 0.34% |
当社従業員 | 0.25% |
当社従業員 | 0.25% |
当社従業員 | 0.25% |
当社従業員 | 0.20% |
当社従業員 | 0.17% |
当社従業員 | 0.14% |



親会社のGMOグループが9割超を保有し、残りは経営陣と従業員が保有する構造で、VC保有比率は0%となっているね!
GMOコマースの業績情報




決算期 | 2020年12月 | 2021年12月 | 2022年12月 | 2023年12月 | 2024年12月 |
---|---|---|---|---|---|
売上高 | 3,546 | 3,910 | 1,780 | 1,766 | 1,983 |
成長率 | ー | +10.3% | -54.5% | –0.8% | +12.3% |
経常利益 | 319 | 179 | 166 | 220 | 351 |
成長率 | ー | -43.9% | -7.3% | +32.5% | +59.5% |
経常利益率 | ー | 4.6% | 9.3% | 12.5% | 17.7% |
当期純利益 | 168 | 108 | 212 | 143 | 218 |
成長率 | ー | -35.7% | +96.3% | -32.5% | +52.4% |
EPS | 46.7 | 30.1 | 59.1 | 39.8 | 60.6 |
BPS | 144.1 | 146.2 | 113.9 | 111.7 | 152.2 |
※2025年4月11日付で普通株式1株につき666株の割合で株式分割を実施。EPS、BPSは2023年12月期期首に株式分割が行われたと仮定して算出。
GMOコマースの業績を見てみると、2022年12月期に大きく売上が減少していますが、これは収益認識基準の変更により代理店取引を総額表示から純額表示に変更したためです。
実質的には事業は着実に成長しており、2024年12月期は売上高1,983百万円(前年比+12.3%)、経常利益351百万円(前年比+59.5%)と好調な業績を記録しました。
特に注目すべきは経常利益率が17.7%まで改善している点で、店舗向けデジタルマーケティング支援という高付加価値サービスの収益性の高さを示しています。



主要サービスの約70%がストック型収益で、安定した事業基盤を構築しているよ!


同社のビジネスモデルは、LINE公式アカウントやInstagramなどのSNSを活用した店舗向けマーケティングプラットフォームの提供が中心となっており、デジタル化が進む小売・飲食業界において強いニーズがあります。
今後は新サービス「GMOマーケティングコネクト」によるAIを活用したパーソナライズ配信や、リテールメディア事業への展開により、さらなる成長が期待されます。
GMOコマースの事業内容
GMOコマースは、店舗向けのCX(顧客体験)向上およびDX(デジタルトランスフォーメーション)推進を支援するマーケティングプラットフォームを開発・提供する企業です。
CX・DXとは?
商品やサービスの機能・性能・価格といった「合理的な価値」だけでなく、購入するまでの過程・使用する過程・購入後のフォローアップなどの過程における経験「感情的な価値」の訴求を重視するもの。
企業や社会の在り方、ビジネスモデル、業務プロセスなどを根本的に変革すること。AIやビッグデータなどのデジタル技術を使って、今までとは違う新しい価値を生み出すことを目指す取り組み。


「すべてのお店の『マーケティングプラットフォーム』に」という経営理念のもと、小売・飲食・アパレル・エンターテインメント業界の約15,000店舗にサービスを提供しています。
GMOマーケティングDX
「GMOマーケティングDX」は、LINE公式アカウントやInstagramを活用した店舗向けデジタルマーケティング支援サービスです。
- 主要サービス:LINE公式アカウント、Instagram(DM等)の導入・運用支援
- 特徴::導入から運用まで手厚いサポート、LINE公式アカウントサポートは86%の継続率(2024年1月~2024年12月平均)
- 実績::LINEヤフー Partner Programで3年連続上位評価を獲得
店舗のSNS活用黎明期からサービス提供を開始し、デジタルマーケティングに不慣れな店舗事業者向けに専任チームによる伴走支援を実施しています。
顧客属性に合わせたセグメント配信機能により、One to Oneマーケティングを実現し、顧客エンゲージメントの向上を支援しています。
GMOマーケティングコネクト
「GMOマーケティングコネクト」は、AI技術を活用した次世代の統合型デジタルマーケティングプラットフォームです。
- 核心技術::ゼロパーティデータとファーストパーティデータの統合分析
- 対応チャネル::LINE、Instagram、メール、アプリの一元管理
- AI機能::パーソナライズ配信、レコメンドエンジン、マーケティング自動化
顧客一人ひとりの嗜好や行動に合わせた最適なタイミングでの販促メッセージ配信により、CX向上を実現。
今後は15,000店舗の顧客基盤を活用したリテールメディア事業の展開も計画しており、店舗間の相互集客プラットフォームとしての発展を目指しています。
その他サービス
「GMOおまかせ広告」では、Yahoo!プロモーション広告正規代理店およびGoogle AdWords認定パートナーとして広告運用代行サービスを提供。
日々のチューニングや予算配分の最適化を完全代行し、CVRの高いタイミングに予算を集中配分することで、費用対効果の向上を実現しています。



店舗向けデジタルマーケティング支援という成長市場で、AI活用による高付加価値サービスを展開しているんだワン!
直近IPOの初値予想と騰落結果
直近にIPOした企業の初値予想と結果は以下の通りです。
企業名 | 上場日 | 初値予想 | 初値騰落結果 |
---|---|---|---|
アクセルスペースホールディングス | 8/13 | A(1.5倍~1.7倍未満) | 2.0倍 |
山忠 | 7/29 | C(1倍~1.3倍未満) | 1.0倍 |
フラー | 7/24 | S(1.7倍以上) | 4.44倍 |
みのや | 7/18 | C(1倍~1.3倍未満) | 1.64倍 |
ヒット | 7/4 | B(1.3倍~1.5倍未満) | 1.44倍 |
IPO案件数が少ない時期で、条件の良い銘柄は高い初値をつけています。
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