今回はIPO企業の中から、12月25日に東証スタンダードに上場したMIC<ミック>(300A)をご紹介します。(同日は「アルピコホールディングス」が上場予定です)
MICは、リテール販促における総合支援事業を手掛ける企業です。
想定時価総額63.9億円で、サービス業のIPOとなっています。
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この記事の監修者
監修者:曽根原 大介
上智大学 外国語学部卒業。在学中に米 San Diego State University ファイナンス学部に留学。FP3級保持。
2019年より株式会社インベストメントブリッジにて投資家向けWebサイトの運営や上場企業のIRコンサルティングを手掛け、現在は社長室 室長。
学生・新卒向けの金融教育活動も実施。日本株やアメリカ株、NISAの投信積立、仮想通貨などに7年以上投資している。
MICのIPO基本情報
ここでは上場日や、かぶリッジ独自の初値予想を見てみましょう。
上場日 | 12月25日(水) |
---|---|
かぶリッジ独自の初値予想 | C(1.0倍以上1.3倍未満) ※想定価格900円から、900円~1,169円 |
企業Webサイト | https://www.mic-p.com/ |
取り扱い証券 | 野村證券(主)、大和証券、SMBC日興証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券など |
主幹事は野村證券だよ!
MICのIPO日程と価格
IPOの日程と価格は次のようになっています。
※発表次第更新しています。
想定価格 | 900円 |
---|---|
仮条件 | 900~960円 |
ブックビルディング期間 | 12月9日(月)~12月13日(金) |
当選発表日 | 12月16日(月) |
公開価格 | 960円 |
申込期間 | 12月17日(火)~12月20日(金) |
上場日 | 12月25日(水) |
初値 | 960円 |
初値は公開価格と同じ960円になったよ!
MICのIPO初値予想
63.9億円と時価総額が小さく、VC保有が0%と売り圧力が弱い点は、初値にプラスの影響を及ぼすでしょう。
しかし、オファリングレシオが30%とやや高く、業績も頭打ち感が否めない点はマイナスの要因となりそうです。
さらに、上場前後1週間のIPO予定企業が10件と多く、資金分散が起きるリスクもあるでしょう。
これらの点から、IPO評価: C(予想レンジ1.0倍以上1.3倍未満=900円~1,169円)と判断しました。
※IPO評価、初値予想は過去のデータを元に編集部が予想したものであり、結果を確約、投資を推奨するものではございません。
詳しい評価項目を知りたい方はこちら
- 発行済み株式数:想定時価総額を計算。
- オファリングレシオ:小さい方が投資家からの人気が高い。市場に出回る株式数が少なくなることを意味するため。
- 公募割合:大きい方が投資家からの人気が高い。企業に資金が多く入ることを意味するため。
- 上場市場:グロースに上場する企業は人気が高くなりやすい。
- 事業のトレンド性:成長市場に位置し、トレンド性が高い企業は人気になりやすい。
- VC保有比率:VCが多くいる企業は事業のトレンド性が高く・成長企業であることが多いが、ロックアップがない場合はIPO後の需給が悪化しやすい
- 売上高成長率・経常利益率:大きい方が人気。過去の業績が良い。
- 前後2週間のIPO数:少ない方が投資家からの人気が高くなりやすい。
- 過去1ヶ月の日経平均リターン:高い方が人気。投資家心理に影響。
ちなみに
初値予想方法については、「【IPO初値予想】IPOの評価方法を初心者向けにやさしく解説!過去の事例も」の記事で解説しています。
また、IPO初値・騰落率結果一覧では直近のIPOデータを掲載しています。
MICの主幹事・幹事証券
同社のIPO株を取り扱う証券会社は、次のようになっています。
証券会社名 | 割当率 | 割当株数 |
---|---|---|
野村證券(主幹事) | 91.30% | 1,890,000株 |
大和証券 | 4.35% | 90,000株 |
SMBC日興証券 | 1.30% | 27,000株 |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 1.30% | 27,000株 |
SBI証券 | 0.43% | 9,000株 |
楽天証券 | 0.43% | 9,000株 |
松井証券 | 0.22% | 4,500株 |
マネックス証券 | 0.22% | 4,500株 |
岡三証券 | 0.22% | 4,500株 |
あかつき証券 | 0.22% | 4,500株 |
当選しやすい証券会社ランキング
なかなかIPOが当選しないな…
この記事をご覧頂いている方の中には、1つの証券口座だけでIPO抽選に参加している方も多いのではないでしょうか。
IPO投資で成功するには、複数口座を使い分けて抽選に参加するのがおすすめです。
以下の表では、IPO投資で開いておくべき”おすすめの証券口座”を紹介しています。
証券会社名 | 取扱数 | 主幹事数 | 抽選方法 | 事前入金 |
---|---|---|---|---|
SBI証券 | 91 | 18 | 完全平等抽選: 60% IPOチャレンジポイントに基づいた配分: 30% 取引状況等を踏まえて定めた配分: 10% | 必要 |
楽天証券 | 59 | 0 | 完全平等抽選 | 必要 |
SMBC日興証券 | 52 | 18 | 完全平等抽選: 10% ステージ別抽選: 最大5% ※ほか対面割り当て | 必要 |
松井証券 | 67 | 0 | 配分予定数量の70%以上を抽選 | 不要 |
岡三証券 | 49 | 3 | 取引実績に応じて優遇抽選 | 不要 |
マネックス証券 | 51 | 6 | 完全平等抽選 | 必要 |
松井証券や岡三証券は、事前入金不要で抽選に参加できるワン!
大株主情報
大株主の状況は以下の通りで、第2位の水上 光啓氏は同社の代表取締役会長で、第3位の河合 克也氏は同社の代表取締役社長です。
また筆頭株主の株式会社エムツーは、同社代表取締役会長の資産管理会社となっています。
株主名 | 比率 |
---|---|
株式会社エムツー | 56.59% |
水上 光啓 | 30.23% |
河合 克也 | 6.18% |
辻 怜子 | 0.95% |
眞鍋 悠子 | 0.95% |
谷口 大輔 | 0.95% |
石黒 陽平 | 0.48% |
松尾 力 | 0.48% |
松崎 良樹 | 0.24% |
同社従業員 | 0.24% |
VC保有比率は0%となっているよ!
MICの業績情報
決算期 | 2020年3月 | 2021年3月 | 2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 |
---|---|---|---|---|---|
売上高 | 6,645 | 6,706 | 8,428 | 10,328 | 10,115 |
成長率 | ー | +0.9% | +25.7% | +22.5% | -2.1% |
経常利益 | 839 | 1,187 | 908 | 635 | 572 |
成長率 | ー | +41.5% | -23.5% | -30.1% | -9.9% |
経常利益率 | 12.6% | 17.7% | 10.8% | 6.1% | 5.7% |
当期純利益 | 504 | 817 | 667 | 408 | 365 |
成長率 | ー | +62.1% | -18.4% | -38.8% | -10.5% |
EPS | 84.1 | 136.1 | 111.1 | 68.1 | 60.9 |
BPS | 779.5 | 915.7 | 1,035.6 | 1,084.1 | 1,124.5 |
※2024年9月1日付で普通株式1株につき300株の割合で株式分割を実施。EPS、BPSは2020年3月期期首に株式分割が行われたと仮定して算出。
2024年3月期は、売上高10,115百万円(前年比-2.1%)、経常利益572百万円(前年比-9.9%)となりました。
売上高は2023年3月期、経常利益は2021年3月期がピークで下降傾向にあることが読み取れます。
後述する事業内容を鑑みても、今後の大きな成長は見込みづらい一方、スタンダード市場らしい安定感のある企業であると言えます。
MICは設立から71年の老舗企業なんだよ!
MICの事業内容
MICは、リテール販促における総合支援事業を手掛ける企業です。
リテール販促活動の非効率を、一貫したフルサービスで最適化することで、販促担当者の業務負担の改善や課題解決に努めています。
具体的なサービス内容は「360°販促ソリューション」、「PromOS」、「Co.HUB」、「デザイナー常駐型支援サービス」の4つ。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
360°販促ソリューション
同社の360°販促ソリューションでは、マーケティングに関するあらゆる業務を「自社一貫体制」で提供しています。
販促物の企画段階から、制作、配送、活用までを同社へ一任できるため、販促担当者の業務負担を大きく改善できるとのこと。
360°販促ソリューションは同社のコアサービスであり、提供を開始した2011年から着実に売上を伸ばしています。
近年では、以下で記載する他販促サービスからの流入にも力を入れており、今後の伸びにも期待が寄せられます。
PromOS
PromOSはクラウド型プラットフォームで、販促に関わるシステムや情報の一元管理を行うサービスとなっています。
従来、顧客が別々のサプライヤーに依頼していた販促物の作成発注、在庫管理、出荷指示などをPromOSを通して行うことで、情報とモノの流れを最適化。
配送コストと業務負担を大幅に削減できるとのことです。
また、クラウドサービスという形式をとっているため、どこからでもアクセスが可能な点や、他社アプリケーションとの連携がスムーズな点なども強みとなっています。
Co.HUB
Co.HUBでは、同社がプラットフォームとなり、各店舗へのメーカー販促物の共同配送網を構築し、配送効率を最大化しています。
販促物を共同配送することにより、顧客の物流費削減や店舗での工数削減、CO2削減が可能とのことです。
本サービスは前述の360°販促ソリューションへの流入源ともなっており、2024年3月期には250社を超える顧客がCo.HUBを通じて新規契約を行っています。
デザイナー常駐型支援サービス
同社では、システムサポートだけでなく、実際のクリエイティブチームを派遣するデザイナー常駐型支援サービスも提供しています。
同サービスでは単なる人員派遣にとどまらず、顧客の課題を共有し、プロジェクトの計画からKPI設定、実行、改善までの包括的なサポートを実施。
顧客の新規事業立ち上げや事業成長を加速的に推進します。
過去にはアース製薬や大手携帯キャリア企業とのプロジェクトも行っており、大企業を中心に契約先を拡大していく見込みです。
直近IPOの初値予想と騰落結果
直近にIPOした企業の初値予想と結果は以下の通りです。
企業名 | 上場日 | 初値予想 | 初値騰落結果 |
---|---|---|---|
Terra Drone | 11/29 | C(1倍~1.3倍未満) | 0.92倍 |
ククレブ・アドバイザーズ | 11/28 | B(1.3倍~1.5倍未満) | 1.32倍 |
ガーデン | 11/22 | D(1倍未満) | 0.96倍 |
Sapeet | 10/29 | B(1.3倍~1.5倍未満) | 1.52倍 |
Hmcomm | 10/28 | A(1.5倍~1.7倍未満) | 1.33倍 |
リガク・ホールディングス | 10/25 | D(1倍未満) | 0.96倍 |
上場時期が重なり資金が分散され、初値が公開価格を下回ったIPO銘柄も複数ありました。
また、吸収金額の大きさから公開価格割れした企業も。
ですが、条件の良い銘柄はしっかりと強い上昇を見せています。
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