今回はIPO企業の中から、2月28日に東証グロースに上場したTENTIAL(325A)をご紹介します。
TENTIALは、リカバリーウェア「BAKUNE」をはじめとしたコンディショニングブランド「TENTIAL」を運営する企業です。
想定時価総額は130.5億円で、繊維製品業のIPOとなっています。
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この記事の監修者

執筆:かぶリッジ編集部
かぶリッジは、20年以上にわたり投資家向けサービスを提供する株式会社インベストメントブリッジが運営しています。日本株投資や米国株投資を実践する編集部メンバーや、現役の証券アナリスト、元証券会社勤務の社員等で運営しています。
TENTIALのIPO基本情報
ここでは上場日や、かぶリッジ独自の初値予想を見てみましょう。
上場日 | 2月28日(金) |
---|---|
かぶリッジ独自の初値予想 | C(1.0倍以上1.3倍未満) ※想定価格1,850円から、1,850円~2,404円 |
企業Webサイト | https://corp.tential.jp/ |
取り扱い証券 | 野村證券(主)、SBI証券、大和証券、楽天証券など |

主幹事は野村證券だよ!
TENTIALのIPO日程と価格
IPOの日程と価格は次のようになっています。
※発表次第更新しています。
想定価格 | 1,850円 |
---|---|
仮条件 | 1,900~2,000円 |
ブックビルディング期間 | 2月10日(月)~2月17日(月) |
当選発表日 | 2月18日(火) |
公開価格 | 2,000円 |
申込期間 | 2月19日(水)~2月25日(火) |
上場日 | 2月28日(金) |
初値 | 2,600円 |



初値は公開価格から30%上昇したね!


TENTIALのIPO初値予想


想定時価総額130.5億円、吸収金額59.2億円の中型案件です。
2023年1月期から経常利益が黒字転換しており、業績が好調である点は非常に魅力的です。
一方で、オファリングレシオが高く、公募比率が低いことは初値の上昇にマイナスの影響を与えるでしょう。
これらの点から、IPO評価: C(予想レンジ1.0倍以上1.3倍未満=1,850円~2,404円)と判断しました。
※IPO評価、初値予想は過去のデータを元に編集部が予想したものであり、結果を確約、投資を推奨するものではございません。
詳しい評価項目を知りたい方はこちら
- 発行済み株式数:想定時価総額を計算。
- オファリングレシオ:小さい方が投資家からの人気が高い。市場に出回る株式数が少なくなることを意味するため。
- 公募割合:大きい方が投資家からの人気が高い。企業に資金が多く入ることを意味するため。
- 上場市場:グロースに上場する企業は人気が高くなりやすい。
- 事業のトレンド性:成長市場に位置し、トレンド性が高い企業は人気になりやすい。
- VC保有比率:VCが多くいる企業は事業のトレンド性が高く・成長企業であることが多いが、ロックアップがない場合はIPO後の需給が悪化しやすい
- 売上高成長率・経常利益率:大きい方が人気。過去の業績が良い。
- 前後2週間のIPO数:少ない方が投資家からの人気が高くなりやすい。
- 過去1ヶ月の日経平均リターン:高い方が人気。投資家心理に影響。
ちなみに
初値予想方法については、「【IPO初値予想】IPOの評価方法を初心者向けにやさしく解説!過去の事例も」の記事で解説しています。
また、IPO初値・騰落率結果一覧では直近のIPOデータを掲載しています。
TENTIALの主幹事・幹事証券
同社のIPO株を取り扱う証券会社は、次のようになっています。
証券会社名 | 割当率 | 割当株数 |
---|---|---|
野村證券(主幹事) | 91.32% | 2,924,300株 |
SBI証券 | 3.48% | 111,300株 |
大和証券 | 1.30% | 41,700株 |
楽天証券 | 1.30% | 41,700株 |
マネックス証券 | 1.30% | 41,700株 |
岩井コスモ証券 | 0.87% | 27,800株 |
松井証券 | 0.43% | 13,900株 |
当選しやすい証券会社ランキング



なかなかIPOが当選しないな…
この記事をご覧頂いている方の中には、1つの証券口座だけでIPO抽選に参加している方も多いのではないでしょうか。
IPO投資で成功するには、複数口座を使い分けて抽選に参加するのがおすすめです。
以下の表では、IPO投資で開いておくべき”おすすめの証券口座”を紹介しています。
SBI証券 | マネックス証券 | 楽天証券 | SMBC日興証券 | 松井証券 | 岡三証券 | |
---|---|---|---|---|---|---|
取扱数 | 76 | 50 | 54 | 52 | 55 | 49 |
主幹事数 | 11 | 0 | 0 | 22 | 0 | 0 |
抽選方法 | 完全平等抽選: 60% IPOチャレンジポイントに基づいた配分: 30% 取引状況等を踏まえて定めた配分: 10% | 完全平等抽選 | 完全平等抽選 | 完全平等抽選: 10% ステージ別抽選: 最大5% ※ほか対面割り当て | 配分予定数量の70%以上を抽選 | 取引実績に応じて優遇抽選 |
事前入金 | 必要 | 必要 | 必要 | 必要 | 不要 | 不要 |
詳細 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |



松井証券や岡三証券は、事前入金不要で抽選に参加できるワン!


大株主情報
大株主の状況は以下の通りで、第1位の中西 裕太郎氏は同社の代表取締役社長です。
また、第3位の株式会社Anchorは同氏の資産管理会社となっています。
株主名 | 比率 |
---|---|
中西 裕太郎 | 30.23% |
株式会社アカツキ | 13.79% |
株式会社Anchor | 8.14% |
HIRACFUND1号投資事業有限責任組合 | 6.14% |
ニッセイ・キャピタル12号投資事業有限責任組合 | 5.32% |
ファッション&テクノロジー2号投資事業組合 | 4.80% |
Apricot Venture Fund1号投資事業有限責任組合 | 4.70% |
ナントCVC2号投資事業有限責任組合 | 2.67% |
MTGV投資事業有限責任組合 | 2.25% |
同社従業員 | 2.23% |



ロックアップ期間は180日間だよ!
TENTIALの業績情報




決算期 | 2020年1月 | 2021年1月 | 2022年1月 | 2023年1月 | 2024年1月 |
---|---|---|---|---|---|
売上高 | 37 | 442 | 846 | 2,033 | 5,409 |
成長率 | ー | +1,094.6% | +91.4% | +140.3% | +166.1% |
経常利益 | -95 | -94 | -350 | 38 | 477 |
成長率 | ー | ー | ー | ー | +1,155.3% |
経常利益率 | ー | ー | ー | 1.9% | 8.8% |
当期純利益 | -95 | -109 | -350 | -12 | 506 |
成長率 | ー | ー | ー | ー | ー |
EPS | -23.0 | -23.3 | -66.0 | -2.1 | 76.5 |
BPS | -29.3 | -47.2 | -102.6 | -92.1 | -13.5 |
※2024年11月6日付で普通株式1株につき200株の割合で株式分割を実施。EPS、BPSは2020年1月期期首に株式分割が行われたと仮定して算出。
2024年1月期は、売上高5,409百万円(前期比+166.1%)、経常利益477百万円(前期比+1,155.3%)で増収増益でした。
増収要因として、クリスマス等のギフトシーズンにあわせたキャンペーンの開催や、主力商品であるリカバリーウェアのラインナップ拡大を行ったことが挙げられます。
結果として、自社EC及び他社ECモールの年間購入数は約22万件(前期比+95.2%)と大幅に増加しました。
為替変動リスクに関して、為替予約によりリスクを低減し、また、1回あたりの発注量を増加させたことで発注単価が減少し、原価率が改善されたことから売上総利益は3,781百万円(前期比+168.1%)となりました。
また、ブランド認知度拡大を目的として初のテレビCMの放映を行うなど、事業拡大に合わせた体制・環境の整備を図ったことで、販売費及び一般管理費は3,307百万円(前期比+141.3%)、経常利益は477百万円(前期比+1,155.3%)となりました。
2025年1月期の業績予想は、売上高11,955百万円(前期比+121.0%)、経常利益1,300百万円(前期比+172.5%)であり、業績は順調に伸びる見込みです。



成長率には目を見張るものがあるね!
TENTIALの事業内容
TENTIALは、リカバリーウェア「BAKUNE」をはじめとしたコンディショニングブランド「TENTIAL」を運営する企業です。
同社の単一セグメントである「コンディショニングブランド事業」について、以下3つの観点から掘り下げます。
商品の特徴
コンディショニングブランド「TENTIAL」は、2019年のインソール販売からブランドを立ち上げ、取り扱い商品は、2024年12月末現在で100点を超えています。
健康維持とコンディショニングにおいて重要な要素の中でも、特に「休養(睡眠)」に焦点を当て、商品開発とブランド認知の拡大を推進。
主な商品は以下のとおりです。


この他にもインソールやリカバリーサンダル、コンフォーターといった商品を販売。
商品はすべて、同社で企画・開発を行った独自の商品であり、一般医療機器の届出や第二種医療機器製造販売業許可の取得により幅広い種類の医療機器を提供する体制が整っています。



他社製品と差別化を図ることができるね!
サプライチェーン
同社は、サプライチェーンにおいて特徴があり製造・物流をファブレス化している一方で、その他の工程は全て内製化しています。



ファブレス化は、メーカーが製造設備を持たずに、製造を外部に委託し、設計や開発に専念することだワン!
独自の企画・開発に加えて、マーケティングやカスタマーサービスも社内で実施することで、顧客の声が商品開発に直接届くバリューチェーンを構築しています。


販売方法
商品はオンライン・オフラインの両方で販売しており、販売方法は以下の4種類に分けられます。
- 自社ECサイト「tential.jp」
同社が運営するECサイト「tential.jp」で商品を直接販売 - 他社ECモール
Amazon、楽天市場及びYahoo!ショッピング等のECモールに商品を販売 - 直営店舗
大都市圏の百貨店、ショッピングモール等の商業施設内に直営店舗を出店し、販売 - 卸売
服飾店、雑貨店及び家電量販店等を通じて販売
これらの中でも、自社チャネル(自社EC及び直営店舗)の売上が多くを占めることで、高い利益率を実現しています。


また、2024年より、商品を自社チャネルで購入した際にポイント(TENTIALマイル)が貯まる「TENTIAL Club」という会員制のポイントプログラムの提供が開始されました。



自社チャネルの売上アップに貢献しているワン!
直近IPOの初値予想と騰落結果
直近にIPOした企業の初値予想と結果は以下の通りです。
企業名 | 上場日 | 初値予想 | 初値騰落結果 |
---|---|---|---|
ビースタイルホールディングス | 12/27 | C(1倍~1.3倍未満) | 1.61倍 |
visumo | 12/26 | B(1.3倍~1.5倍未満) | 1.35倍 |
フォルシア | 12/26 | A(1.5倍~1.7倍未満) | 2.08倍 |
GVA TECH | 12/26 | A(1.5倍~1.7倍未満) | 1.01倍 |
アルピコホールディングス | 12/25 | B(1.3倍~1.5倍未満) | 1.05倍 |
MIC | 12/25 | C(1倍~1.3倍未満) | 1.00倍 |
上場時期が重なり資金が分散される恐れがありましたが、すべて初値が公開価格以上となりました。
中でも、フォルシアの初値は公開価格の2倍超となるなど、条件の良い銘柄はしっかりと強い上昇を見せています。
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