
ハイリターンが欲しい!でもリスクが怖い…
「大きく増やしたい」という願望と、「大損したくない」という恐怖心との板挟みは、投資家なら誰でも経験する共通の悩みです。
ハイリターンを目指す成功の鍵は、資産を「守り」と「攻め」に分け、リスクを賢く管理すること。



実は「リスクが怖い」という感覚こそ、投資家にとって大事だワン!
本記事では、リスクを適切に管理しながらハイリターンを狙う投資手法を詳しく解説します。
ハイリスクハイリターン投資とは何か?
投資における大原則は、「リスクとリターンは常にセット」であることです。



ローリスク・ハイリターンという、うまい話は存在しないんだね…
ハイリターンハイリスク投資は、大きな利益を得られる可能性がある反面、損失リスクも高まります。



どんなメリット・デメリットがあるのかな?
- ハイリスクハイリターンのメリット
-
- インフレに勝てる
物価の上昇以上に資産を増やし、お金の本当の価値を高められる。 - 高い成長性
短期間で資産が数倍になる可能性もある。
- インフレに勝てる
- ハイリスクハイリターンのデメリット
-
- 感情的な失敗のリスク
恐怖や欲にかられて冷静な判断ができなくなり、売買のタイミングを間違えやすくなる。 - 元本割れのリスク
急な値下がりによって、投資したお金が大きく減ってしまう危険性が高まる。
- 感情的な失敗のリスク
ハイリスクハイリターン投資の種類は?
以下では、代表的な8つのハイリスクハイリターン投資の特徴を紹介します。


| 種類 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 投資信託 (アクティブファンド) | 成功すれば高リターン。 | 運用成績にばらつきが大きい、信託報酬(コスト)が高め。 |
| 株式 | ニュースなどで株価が短期間に急騰する可能性。 | 企業の業績や期待外れで急落する可能性、経済情勢の影響。 |
| 暗号資産 | 1日で数十%動くこともあり、極めて高いリターン。 | 損失の振れ幅が大きい、ハッキングや規制変更による下落。 |
| FX取引 | 国内では最大25倍のレバレッジで大きな収益を目指せる。 | 為替の急変により損失が大きく膨らむリスク。 |
参考:金融先物取引業協会「証拠金規制について」


| 種類 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 先物取引・オプション取引 | 元手に対して大きな取引ができ、多様な戦略を取れる。 | 利益・損失の振れ幅が大きい、契約内容や満期など複雑な要素が多い。 |
| バイナリーオプション | 数分単位で決着し、ルールが単純で分かりやすい。 | 予測が外れた場合、掛け金がすべて失われる。 |
| デイトレード | 短期間で利益を確定できる可能性。 | チャート以外に判断材料が少なく、ギャンブル性が高い。 |
| 信用取引 | 資金以上の取引ができる。下落相場でも利益を狙える(空売り)。 | レバレッジにより損失も膨らみやすい。 |
ここからは、コア資産とサテライト資産を意識した、編集部おすすめの戦略を見ていきましょう。
賢くハイリターンを狙うなら「コア・サテライト戦略」





投資のリスクは怖いけど、ハイリターンも狙いたい…
その解決策として有効なのが、資産を「守り」と「攻め」に分ける「コア・サテライト戦略」です。
- コア(守り)
資産の大部分を占める「核」となる部分。低リスクで安定的なリターンを目指し、資産の「守り」を担います。 - サテライト(攻め)
資産の一部を占める「衛星」となる部分。高リスク・高リターンを積極的に狙い、資産の「攻め」を担います。
大前提として、「ローリスク・ハイリターン」という投資は存在しません。



高いリターンを得るためには、相応のリスクを取る必要がワン!
この戦略では、資産の大部分を「コア(守り)」で安定運用し、一部を「サテライト(攻め)」に配分してハイリターンを狙います。
まさに攻守のバランスがとれたハイブリッド投資法です。
- 守りの「コア資産」:70〜90%
- 攻めの「サテライト資産」:10〜30%



コア資産は80%以上あると安心だよ!
守りの「コア資産」を資産形成の土台に
コア資産の目的は、資産全体の土台をしっかりと固めることです。
インフレ(物価上昇)に負けない安定的な成長を目指し、サテライト投資で万が一損失が出ても「自分にはこの土台がある」と動じないための、精神的な安定剤の役割も果たします。
- 新NISAを活用した「ほったらかし投資」
-
コア資産作りには、税金の優遇が大きいNISAの活用が最強です。
「全世界株」や「S&P500」といった世界経済の成長に乗るインデックスファンドなどが対象。



幅広い企業に分散投資することで、リスクを抑えながら、長期的な成長を目指すんだワン!
- 国債などを加えて安定感をアップ



国債や優良社債を組み込むのも有効だよ!
株式市場が下落した際に、資産全体が大きく減るのを防ぐ「クッション役」として、安定感を高めます。
- 運用方法
-
毎月自動で積み立てる「ほったらかし投資」がおすすめ。
感情に左右されず、長期的な複利の効果を最大限に狙えます。
攻めの「サテライト資産」【ハイリターンを狙う】
サテライト資産は、市場平均を上回るハイリターンを積極的に追求する「攻め」の部分です。
ただし、ハイリスクな投資であるため、明確なルール設定が必須です。
| 資金ルールと比率の厳守 | |
|---|---|
| 資金ルール | コア資産で得た利益の一部、 または「最悪失っても生活に影響がない」と割り切れる余裕資金 |
| 資産に占める比率 | 資産全体の5%〜20%(最大でも30%まで)に厳しく制限する |
| 投資例 | 個別株(応援したい企業、成長株など)・テーマ株(AI、宇宙開発など)・暗号資産 など |



この挑戦資金の比率をしっかり守っておけば、万が一損が出ても、大切なコア資産は守られるから大丈夫!また安心して再挑戦できるよ!
次に、コア資産とサテライト資産を意識した、編集部おすすめの投資戦略を見ていきましょう。
サテライト資金で狙う!発掘銘柄を探す3つの視点


サテライト投資は、市場が注目する前の「発掘銘柄」を見つけ、大きなリターンを狙う投資戦略です。
主に以下の3つの視点で企業を分析します。
【割安性】実力に対して株価が「お買い得」な企業
これは、企業の実力に対して株価が割安な銘柄を探す「バリュー投資」の考え方です。
- PBR(株価純資産倍率)/PER(株価収益率)
-
- 企業の純資産に対して株価が割安かを示します。
- 1倍を下回ると「お買い得」のサイン。※
ポイント「同業他社と比較して収益性が高いにもかかわらず、株価が割安な水準にある」企業を探す。
- ROE(自己資本利益率)
-
- 企業の資本をどれだけ効率的に使って利益を生んでいるか(経営の上手さ)を示す。
- 8〜10%以上であれば優良企業の水準といえます。
ポイント低PBR/PER(割安性)と高ROE(効率性)を同時に実現している企業こそが真の発掘銘柄であり、ハイリターンの源泉となる。
※注意点は、収益の減少、時代遅れの技術、非効率な経営といった正当な理由があって株価が低迷している「バリュートラップ」を避けるため、他の指標や企業の将来性と組み合わせて総合的に判断する必要があります。



低PBR/PERと高ROEの企業をまずは探すのがいいね!
【将来性】独自の「強み」でこれから爆発的に伸びる企業
現在の株価水準よりも、将来の成長性を重視するのが「グロース投資」です。
- 独自の技術やIP(知的財産)で独占している企業
-
特許技術や、他社が簡単に真似できない「参入障壁(お城の周りのお堀のようなもの)」を築いている企業。
スクロールできます企業例 強み ARM(アーム) スマートフォンのCPUコア設計のIPライセンスにおいて高いシェアと技術力を持ち、他社には簡単に追いつけない独占的な強みとなっている。 株式会社グレイ・パーカー・サービス 強力なIPとなる「ちいかわ」を保有・展開している。グッズやコラボ、アニメなどを通じて長期にわたり安定した収益を生み出す可能性あり。 - 新しい市場で「一番乗り」している企業
-
宇宙事業、Web3、最先端AIなど、「これから市場が始まる」分野に注目し、その技術やインフラをいち早く確保した「先行者」に投資します。
新しい市場は不安定でリスクは非常に高いですが、成功すれば最大の利益を得られるのが、この投資の最大の魅力です。
【話題性】人気に火が付いた「勢い」のある企業
モメンタム投資とは、市場のトレンドに乗じて短期的な利益を狙う戦略です。
モメンタム投資の3つのステップを解説します。
チャートを見て、株価が長期間の下落から明確な上昇トレンドへ転換し、勢いがついていることを確認します。上昇が始まった初期段階、あるいは移動平均線を超えるなど強いサインが出た瞬間に、銘柄を購入。
株価が上がり続けている間は、それが企業の実際の価値を超えているかどうかは気にせず、保有を継続します。これが「勢いに乗る」ということです。



ブームや話題性がピークに達するまでの株価の加速を、まるごと自分の利益にするんだワン!
トレンドが永遠に続かないことを知っているため、株価の上昇スピードが鈍ったり、移動平均線を下回り始めたりするなど、勢いが衰えたと判断した瞬間を見逃しません。



ピークが来る前に素早く売却して利益を確定させるよ!
ただし、モメンタム投資は売買タイミングの見極めが難しく、リスクも高い手法です。
以下に、2016年における「ポケモンGO」ブームに伴う任天堂株の急騰した事例をご紹介します。
| 項目 | 2016年「ポケモンGO」熱狂と任天堂株 | |
|---|---|---|
| 話題 | 2016年7月、「ポケモンGO」がリリースされた。 ※「ポケモンGO」は、ナイアンティック(開発・配信・運営)と株式会社ポケモン(ライセンス管理)によって共同開発されたスマートフォン向け位置情報ゲームアプリ。 | |
| 任天堂の関与 | 任天堂は「ポケモンGO」の直接の開発・運営には関わっていないが、株式会社ポケモンに32%出資している。 | |
| 投資家の行動 | 「ポケモンGO」の爆発的ヒットを受け、任天堂株には莫大な利益への期待から投機的な資金が殺到し、株価が一時的に約2倍に急騰した。 | |
| 現実(株価急落) | 任天堂が2016年7月22日、「業績への影響は限定的」と発表したことを受け、市場の過度な期待が後退。株価はわずか1日で急落した。 | |
話題になると一気に株も上昇しますが、「熱狂」が冷め、現実が明らかになると株価の勢いは崩壊することがわかります。



サテライト投資を検討している人は、バリュー投資から始めるのがおすすめだよ!
守りも意識したサテライト投資





サテライト投資はしたいけど、価値がゼロになるのはやっぱり怖い…
このような方のために、元本の価値が一定程度担保されている、比較的リスクを抑えやすい投資先をご紹介します。
【不動産やゴールド】モノ自体に価値がある資産
これらの資産は、企業価値に連動して変動する株式と異なり、モノそのものに価値があるため、価値がゼロになりにくい特性があります。
| 資産 | 特徴 | 狙えるメリット |
|---|---|---|
| 金(ゴールド) | 世界共通の価値を持つ「安全資産」であり、通貨の代替物。 | インフレヘッジや地政学リスクが高まった際、価値が爆発的に上がる可能性がある。 |
| 不動産 | 土地や建物自体に価値がある。 | 周辺開発や人口増加といった社会情勢の変化で、価値が大きく上がる可能性を秘めている。 |
【債券】国や企業の返済が担保された資産
元本の返還が契約で約束されているため、信用度の高い発行体を選べば、非常に安全性が高くなります。
| 資産 | 特徴 | 狙えるメリット |
|---|---|---|
| 国債 | (信用できる国のものであれば)元本の返還が100%担保されている。 | ハイリターンにはなりにくいが、究極の安定性を確保できる。 |
| 社債 | 国債よりはリスクが高いものの、日本では返済されなかった事例がほぼ皆無で、比較的安全。 | 国債よりやや高い利回りを狙える。 |
【ディフェンシブ株】景気に左右されにくい銘柄
不況時でも需要が安定しているディフェンシブセクターの銘柄は、比較的値崩れしにくく、安定性と成長機会を両立できます。
| 業界 | 安定性の理由と特性 |
|---|---|
| エネルギー・インフラ | 景気に左右されず、生活に必要な一定の需要が保証されているため、株価が大きく下がりにくい。 |
| 防衛産業 | 戦争の有無に関わらず、武力均衡や国の安全保障の観点から需要が下がることが少ない(防災銘柄も同様)。 |
| その他 | 大株主にヘッジファンドや金融機関が少ない銘柄は、浮動株が少ないため、ファンドの売買による急激な値崩れを起こしにくい。 |



ディフェンシブ株は安定した収益が魅力だね!
「守り」の要素を取り入れたサテライト投資の具体例
参考までに、インターン生の投資例で「守り」の要素があるサテライト投資を見てみましょう。
| 投資スタンス | 「堅実なコア投資」を土台としつつ、「積極的なサテライト投資」で大きなリターンを狙うハイブリッド型。 |
|---|---|
| リスク許容度 | リスク許容度は高め。 |
| 目標 | 投資目的は、安定(世界分散)と急成長(AI/ブル型)の両立。 |
ハイリスクハイリターン投資の管理術


ハイリスクハイリターン投資で最も重要なのは、銘柄選びよりもリスク管理です。
成功の鍵は、高度な分析力よりも精神的・金銭的なリスクコントロールにあります。
挑戦資金のルール設定:「なくなってもいい100万円」
最も大切なルールは、生活費とは別に「挑戦資金」を用意することです。
- ルール
-
「万が一すべて失っても、生活にまったく影響が出ない」と断言できる金額(例:100万円)をあらかじめ設定する。
- 管理の徹底
-
この資金の範囲内でのみ投資すると決め、使い切った場合は一旦挑戦を停止します。
- 効果
-
感情的な過剰投資や追証(追加の資金投入)を防ぎ、設定したリスクの範囲内で投資をできる。



挑戦資金で行うことが重要なポイントだね!
感情に流されない!【損切り・利確ルール】
ハイリスクハイリターン投資を始める前に、「いくら損をしたら売るか」と「いくら利益が出たら売るか」を、具体的な数字で決めておきましょう。
- 1. 許容損失額(リスク)の固定
-
トレード前に最悪の負けシナリオを想定し、許容する最大損失額を金額で決めて、大きな損失を防ぐ。
2. 機械的な売買ルールの設定-
- 株価が〇%下がったら(損切り)、〇%上がったら(利確)必ず売るというルール。
- このルールを決めておけば、「もっと上がるかも」「いつか戻るはず」といった感情に流された判断で、大きな損失を出すことを防げます。



この方法なら、「いつ利確するか、損切りするか」で悩まなくて済むね!
【実践例】損失と利益のバランス 1:2
ハイリスクハイリターン投資では、損失と利益のバランスを定め、それを機械的に実行することが、「負けを小さく、勝ちを大きく」する成功の秘訣です。
ここでは、投資家Aさんが1株1,000円の株を100株(合計10万円)購入する前のルール設定例を見てみましょう。
Aさんは、「1のリスク(損失)に対して、2のリワード(利益)を狙う」と決めました。
| 損切りルール (リスク:1) | 購入価格から10%下落したら売却。(許容損失額:1万円) |
|---|---|
| 利確ルール (リワード:2) | 損失許容額(1万円)の2倍の利益が出たら売却。(目標利益額:2万円) |
| 状況 | ルールを守ったAさんの行動 | ありがちな失敗例 |
|---|---|---|
| 株価下落 | 株価が900円(-10%)になった時点で機械的に売却。 | 「いつか戻るはず」と感情でためらい、株価が700円まで暴落。 |
| 結果 | 損失を1万円に限定し、残りの資金を守れた。 | 損失が3万円に拡大。 |
| 株価上昇 | 株価が1,200円(+20%)になった時点で機械的に売却。 | 「もっと上がるかも」という欲を抑えられず保有し続け、株価が急落。 |
| 結果 | 利益を2万円で確実に確定できた。 | 利益が5,000円に減少。 |



感情を挟まずに実行したことが、成功の鍵だワン!



ルールがハイリスクハイリターン投資の「保険」的な役割を果たしているね!
- 許容範囲以上のダメージを負うことなく、損失を限定できる。
- 欲に負けることなく、あらかじめ決めた利益を確実に手に入れられます。
ルール通りの行動を繰り返すことで、投資の期待値を高め、次のチャンスに備えることができます。
ハイリスクハイリターン投資は資産配分のバランスを意識!
ハイリスクハイリターン投資の成功には、リスクとリターンのバランス管理が不可欠です。
- 守りの土台(コア資産)を築く
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- NISAなどを活用した「ほったらかし投資」(全世界株やS&P500など)で、安定した資産の土台を築く。
- 大切な資産を長期的に守り、着実に成長させる。
- 攻めの挑戦(サテライト資産)を行う
-
- コア投資で生まれた利益や、「なくなってもいい余裕資金」の範囲内で行う。
- PER、PBR、ROEなどの指標を理解し、以下の3つの視点で有望株を探す。
- バリュー投資
- グロース投資
- モメンタム投資



知識と規律をもって、リスクと賢く付き合うことが大切だワン!
この攻守のバランスこそが、あなたの資産を大きく育てる鍵となります。







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