
・東京エレクトロン デバイスの将来性はどうなの?
・株価は今後上がるかな?
このようなお悩みを解決します。
🔰かぶリッジの結論
- AI・DX市場の拡大により半導体・IT関連製品の需要が急増する見込み
- セキュリティ製品とクラウドサービスで継続的な収益成長を実現
- プライベートブランド事業の強化で付加価値向上と利益率改善
東京エレクトロン デバイスは半導体・電子デバイス関連の専門商社として、AI・DXの波に乗り業績を大きく拡大している企業です。
そこで今回は、東京エレクトロン デバイスの将来性について、3つのポイントを中心に詳しく解説します。


執筆:かぶリッジ編集部
かぶリッジは、20年以上にわたり投資家向けサービスを提供する株式会社インベストメントブリッジが運営しています。日本株投資や米国株投資を実践する編集部メンバーや、現役の証券アナリスト、元証券会社勤務の社員等で運営しています。
※本記事の注意事項
正しい情報をお伝えするために随時更新を実施しますが、掲載内容には古い情報、誤った情報が含まれることがございます。
また、本記事でご紹介する企業や投資商品はすべて情報提供目的であり、投資を推奨・勧誘する目的はございません。
情報の取捨選択や投資判断は各ユーザー様のご判断・責任にてお願いいたします。
※掲載内容へのご指摘につきましては、お問い合わせフォームより受け付けております。
東京エレクトロン デバイスの将来性は?3つの観点から解説


💡このパートの要約
- AI・DX市場の拡大により半導体・IT関連製品の需要が継続的に増加
- セキュリティ製品とサブスクリプション型サービスで安定収益を確保
- プライベートブランド事業の成長で高付加価値製品を提供
将来性や今後の見通しについて以下の3つの観点から分析していきます。



東京エレクトロン デバイスについて具体的に見ていこう!
AI・DX市場の拡大による半導体需要の増加
東京エレクトロン デバイスの将来性において最も重要な要因は、AI・DX市場の急速な拡大による半導体需要の継続的な増加です。
同社はテキサスインスツルメンツやインフィニオンなど約40社の海外有力半導体メーカーの製品を取り扱っており、AI・IoT関連の高性能半導体の需要増加から大きな恩恵を受けています。
AI・DX市場の成長予測
- 生成AI市場は2030年まで年平均成長率30%以上で拡大予想
- デジタルトランスフォーメーション(DX)投資が企業で加速
- 自動車のEV化・自動運転技術でパワー半導体需要が急増
特に同社が強みを持つ半導体及び電子デバイス事業(EC事業)は、売上高の約76%を占める主力事業として、これらの市場拡大による恩恵を直接的に受けることができます。



AI関連の半導体需要は今後数年間は継続的に伸びると予想されているね!
セキュリティ関連製品とクラウドサービスの成長
東京エレクトロン デバイスのもう一つの大きな強みは、セキュリティ関連製品とクラウドサービス事業の安定成長です。
同社のCN事業(コンピュータシステム関連事業)では、シリコンバレーの最先端ITインフラ機器やセキュリティソフトウェア、Microsoft Azureなどのクラウドサービスを提供しています。
事業内容 | 主要製品・サービス | 成長要因 |
---|---|---|
セキュリティ製品 | AI関連セキュリティソフト | サイバー攻撃の高度化 |
クラウドサービス | Microsoft Azure | DX推進・リモートワーク拡大 |
IT保守・監視 | システム運用サービス | IT人材不足・アウトソーシング需要 |
これらの分野はサブスクリプション型の継続収益モデルとなっており、一度獲得した顧客からの安定的な収益を期待できます。
特に近年は企業のデジタル化が加速しており、セキュリティ対策やクラウド移行のニーズが急拡大していることから、同社の成長を支える重要な事業となっています。
プライベートブランド事業の強化と付加価値向上
東京エレクトロン デバイスの将来性において注目すべき点は、プライベートブランド(PB)事業の強化による付加価値向上です。
同社は従来の商社機能に加えてメーカー機能を強化しており、顧客の仕様に基づいた基板設計・量産受託サービスや自動化・省人化システムの開発を行っています。
- 設計・開発サービス:顧客仕様に基づく基板設計・開発
- 量産受託サービス:設計から量産まで一貫したサービス
- モノづくりシステム:自動化・省人化を実現するシステム開発
- 技術サポート:画像認識・データサイエンス・ロボティクス技術
このPB事業により、同社は単なる製品販売から高付加価値サービスの提供へとビジネスモデルを進化させており、利益率の向上と差別化を実現しています。



商社から製造業への進化で、より高い利益率を確保できるんだね!
無料メルマガ登録で豪華特典プレゼント


「石破総理で日本株はどうなる?」
「割安高配当株・割安成長株の探し方は?」
といったテーマのセミナー資料をご覧いただけます。
※登録後、メール画面から登録解除も可能です。
東京エレクトロン デバイスの事業内容・業績


💡このパートの要約
- 3つの事業セグメント(EC・CN・PB)で構成され、EC事業が売上の約8割を占める
- 2025年3月期は前年同期比で減収減益
- 米国の関税措置による影響は今後も引き続き注視していく必要がある
ここでは、東京エレクトロン デバイスの事業内容や業績について詳しく見ていきます。
事業内容
東京エレクトロン デバイスは半導体・電子デバイス関連の専門商社として、以下の3つの主要事業を展開しています。
事業名 | 売上構成比 | 主要事業内容 |
---|---|---|
CN事業(コンピュータシステム関連) | 17% | シリコンバレーの最先端IT製品、セキュリティソフト、Microsoft Azure |
EC事業(半導体・電子デバイス) | 76% | 海外有力メーカー約40社の半導体製品、電子基板の設計・製造 |
PB事業(プライベートブランド) | 6% | 顧客仕様に基づく設計・開発、自動化システム開発 |
EC事業が売上の約8割を占める主力事業となっており、テキサスインスツルメンツやインフィニオンなどの有力半導体メーカーの製品を約50社から調達し、国内外の2,000社以上の顧客に販売しています。
一方で、CN事業ではセキュリティ関連製品やクラウドサービスが好調に推移しており、PB事業では独自の技術サービスで差別化を図っています。
業績
ここで2025年3月期の業績を見てみましょう。
業績項目 | 2025年3月期 | 前年同期比 |
---|---|---|
売上高 | 2,163 | -10.9% |
営業利益 | 124 | -19.3% |
経常利益 | 114 | -18.0% |
当期純利益 | 88 | -11.1% |
2025年3月期業績は、前年同期比で減収減益となりました。
メイン事業のEC事業における、サプライチェーンの在庫調整が長期化した影響により全体として減収減益となったと考えられます。
一方、CN事業ではセキュリティ関連製品と保守・監視サービスの需要拡大により好調でした。



中期経営計画「VISION2025」の達成状況はどうかな?
利益成長にむけた取り組みは一定の成果を出しており、「メーカー化」への取り組みを継続。
中期経営計画「VISION2025」の売上高・経常利益率・ROEの数値目標を3年連続でクリアしています。
2026年3月期は前期比減収減益を見込むとしており、米国の関税措置による為替・金利・在庫などへの影響は引き続き注視していく方針を示しています。
無料メルマガ登録で豪華特典プレゼント


※登録後、メール画面から登録解除も可能です。
東京エレクトロン デバイスの強みから見た将来性


💡このパートの要約
- 高い技術力とソリューション提供力で差別化を実現
- 安定した顧客基盤で継続的な取引関係を構築
- 成長市場への戦略的投資で将来の収益拡大を図る
東京エレクトロン デバイスの強みを分析することで、同社の将来性をより深く理解していきます。
- 高い技術力とエンジニアリングサポート
- 安定した顧客基盤と長期取引関係
- 成長分野への戦略的投資と事業展開
高い技術力とエンジニアリングサポート
東京エレクトロン デバイスの最大の強みは、単なる製品販売を超えた高い技術力とエンジニアリングサポートです。
同社は画像認識・データサイエンス・ロボティクス技術を中核とした技術サービスを提供しており、顧客の課題解決に向けた総合的なソリューションを展開しています。
- 設計開発力:顧客仕様に基づく基板設計から量産まで一貫対応
- AI・IoT技術:最先端のAI技術を活用したシステム開発
- 自動化技術:省人化・効率化を実現するモノづくりシステム
- 保守・監視:IT機器の継続的な運用サポート
こうした高付加価値サービスの提供により、同社は競合他社との差別化を図り、顧客との長期的な関係構築を実現しています。
安定した顧客基盤と長期取引関係
東京エレクトロン デバイスは、国内外の約2,000社以上の顧客との安定した取引関係を構築しています。
同社の顧客には大手電機メーカーから新興のAI・IoT企業まで幅広い業界の企業が含まれており、特定の業界や企業への依存度を低く抑えながら、安定した収益基盤を確保しています。
顧客分野 | 主要顧客例 | 成長性 |
---|---|---|
自動車業界 | 大手自動車メーカー | EV化・自動運転で需要拡大 |
産業機器 | 工作機械・ロボットメーカー | 工場自動化・IoT化で成長 |
通信・IT | 通信機器・データセンター | 5G・クラウド需要で拡大 |
医療・ヘルスケア | 医療機器メーカー | 高齢化・デジタル化で成長 |
また、長期的な技術サポートや保守サービスを通じて、一度獲得した顧客からの継続的な収益を確保できる点も大きな強みとなっています。
成長分野への戦略的投資と事業展開
東京エレクトロン デバイスは、将来の成長分野への戦略的投資と事業展開を積極的に進めています。
特にAI・DX・EV・IoTなどの成長分野において、最先端技術を持つ海外メーカーとの提携拡大や新製品の取り扱い開始など、将来の収益拡大に向けた基盤整備を進めています。
- AI・機械学習:AIチップ・エッジAI関連製品の拡充
- パワー半導体:EV・再生可能エネルギー向け製品強化
- セキュリティ:サイバーセキュリティ製品の継続拡大
- 5G・6G:次世代通信技術関連製品の開発
これらの戦略的投資により、同社は将来の市場変化に対応しながら、継続的な成長を実現していく体制を整えています。



新しい技術分野への積極的な投資が、将来の成長につながりそうだね!
【まとめ】東京エレクトロン デバイスの株価は今後どうなる?


最後にこの記事の重要なポイントをまとめます。
💡このパートの要約
- AI・DX市場の拡大により中長期的な成長が期待される
- 一時的な調整はあるものの基本的な成長トレンドは継続
- 技術力とソリューション提供力で競合優位性を維持



東京エレクトロン デバイスの今後について、よくわかったよ!
東京エレクトロン デバイスは、AI・DX・IoTなどの成長分野において強固なポジションを築いている企業です。
2026年3月期は減収減益を見込んでいますが、中長期的には以下の成長要因により株価の上昇が期待できます。
株価上昇の要因として、AI市場の継続拡大やEV化の加速、セキュリティ需要の増加などが挙げられます。
同社の高い技術力と幅広い顧客基盤、そして戦略的な事業展開を考慮すると、短期的な変動はあるものの、中長期的な投資対象として魅力的な銘柄と言えるでしょう。



技術の進歩とともに成長していく企業として、将来が楽しみだワン!
ただし、半導体市場の周期性や地政学的リスクなどには注意が必要です。長期的な視点に基づいて投資を検討することをお勧めします。