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・亀田製菓の株価はなぜ下落したの?
・新社長とどんな関係があるの?
・亀田製菓の将来性は?
このようなお悩みを解決していきます。
💡かぶリッジの結論
亀田製菓は『柿の種』や『ハッピーターン』を中心とする、米菓メーカー最大手の会社です。
同社は長年の米加工技術を基に様々な米菓商品のラインナップを展開しており、現在は食品事業や海外事業など多方面に進出しています。
一方で同社の株価を見ると以下のように下落傾向にあり、伸び悩んでいます。
そこで今回は、業績やニュースを踏まえ、亀田製菓の株価が下落した理由や今後の展望を分析していきたいと思います。

同社は2022年6月にインド出身のジュネジャ・レカ・ラジュ氏を副社長から代表取締役会長CEOに抜擢し、海外事業の強化やグローバル化に注力してきました。
しかし2024年12月、同氏の発言が波紋を呼ぶ事態が起こりました。
同氏がAFP通信のインタビューにて、「日本には、さらに多くの移民を受け入れる以外に選択肢はない」と言い切ったという旨の内容が記載されました。
それに対して、日本のソウルフードである米菓の大手メーカーの社長としての発言には不適切であるという主張がインターネット上で多く飛び交い、一部の人の不買運動まで発展してしまいました。
しかし実際の株価を見ると、大きな影響はなく、それ以前から下落傾向があることがわかります。
同社の株価が低迷している理由の一つに海外展開と国内事業の両立に苦戦を強いられていることが挙げられます。
同社は2025年6月に持分法適用関連会社であったTH FOODS, INC.を完全子会社化することで、北米を中心に海外事業展開を本格化させようとしています。

特に薄焼きのグルテンフリークラッカーなどを中心に、アジア圏の製造ラインとの連携を深めて、商品ラインナップの多様化やOEM事業・バルク事業を強化する見通しです。
上記の海外事業の一方で国内事業では苦戦を強いられています。
主力である国内米菓販売において、同社の米菓市場でのシェアは首位を維持するも、減少傾向にあります。

また北米への注力により海外売上に対しての国内事業の売上が逆転し始めており、「新潟に根ざした米菓の大手メーカー」という立ち位置だけでは立ち行かない状況にあります。

同社の株価が低迷している理由の最大の要因は、業績の成長が10年以上伸び悩んでいることです。
同社の売上・営業利益・当期純利益の推移は以下のとおりです。

これを見ると緩やかな横ばいの推移であることがわかります。(26年度予想ではTHフーズ買収による段階取得益計上による上昇あり)
実際上記期間の各種業績指標の成長率は以下のとおりであり、このことからも国内産業での頭打ち感が窺えます。


ここでは同社の事業内容と今後の株価の動向についてご紹介します!
同社の主力事業である国内米菓事業では、『亀田の柿の種』や『ハッピーターン』などの亀田製菓を代表するロングセラーブランドをはじめ、『亀田のあられ・おせんべい』など多くの方々に親しまれる商品を展開しています。

近年では観光土産、テーマパーク、アミューズメント関連商品などを得意とする「アジカル」を含めた国内米菓事業のグループ会社が連携し、EC市場を含めたあらゆる販売チャネルに対応した幅広い流通網を築いています。
同社が近年最も注力しているのが海外事業で、1989年よりアメリカ・イリノイ州の「SESMARK FOODS, INC.(現TH FOODS, INC.)」に出資し、グルテンフリーに代表される健康志向や日本食ブームが追い風となり、低アレルギー・低脂肪のライスクラッカーとして高い成長を続けています。

アジアでは、中国に製造拠点として2003年「青島亀田食品有限公司」を設立、現在は中国市場向け販売を強化しています。
ベトナムでは2013年に「THIEN HA KAMEDA, JSC.」を設立、2020年にはタイの「Singha Kameda (Thailand) Co., Ltd.」を子会社化、クロスボーダー取引の拠点として世界各地に米菓を販売しています。

近年は、インドやカンボジアへも拠点範囲を広げ、各国のお客様のニーズに応えたブランド展開やクロスボーダー取引の拡大を目指しています。
同社の長年蓄積してきた米加工技術を基に、ユニバーサルデザインフードの『ふっくらおかゆ』や、『植物性乳酸菌』など様々な食品を開発しています。

また2013年には防災対策向けの長期保存食を製造・販売する尾西食品株式会社を子会社化。
2021年には株式会社タイナイを買収し、食物アレルギーの方向け『米粉パン』の製造・販売体制を強化し、事業拡大を図っています。
このような多様な食品開発の貢献によりSDGsやヘルスケア、防災など様々な社会課題に挑戦しています。

技術の多様化で米菓に依存しない経営を目指しているね!
同社は今年度(2026年3月期)様々な取り組みにより株主を集めようとしています。まず株主優待内容を下記の通り改定しています。
| 【現行株主優待制度】 | |
|---|---|
| 保有株式数 | 優待内容 |
| 100 株以上1,000株未満 | 同社の商品 1,000円相当 |
| 1,000株以上 | 同社の商品 3,000円相当 |
| 【変更後株主優待制度】(2026 年9月 30 日を基準日とした株主名簿に記録された株主向け) | ||
|---|---|---|
| 保有株式数 | 優待内容 | |
| 100 株以上、300株未満 | 同社公式通販「通販いちば」で利用できるクーポン | 500円相当 |
| 300 株以上、500株未満 | 1,000円相当 | |
| 500 株以上、1,000株未満 | 2,000円相当 | |
| 1,000株以上、3,000株未満 | 3,000円相当 | |
| 3,000株以上 | 4,000円相当 | |
最大4000円相当のクーポンをもらえるようになっており、以前よりも優待利回りを向上させています。
また今期も増配を決定しています。
| 日付 | 年間配当累計額 |
|---|---|
| 2026年3月期(予想) | 66.00 |
| 2025年3月期 | 57.00 |
| 2024年3月期 | 56.00 |
| 2023年3月期 | 55.00 |
| 2022年3月期 | 54.00 |
| 2021年3月期 | 53.00 |
| 2020年3月期 | 52.00 |
そして2026年4月1日より株式分割を実施する予定であり、1株あたり3株を付与する予定で、より多くの投資家を呼び込む見込みです。

過去数年の株価の下落を経験してきた同社の将来性はどのようなものなのでしょうか。
同社は近年、高い米加工技術とブランド力を活かし多方面との連携を深めています。
まずカルビーとの協働プロジェクトでは、代表商品であるハッピーターンとポテトチップスのコラボ商品を発売し、菓子業界の課題解決や新たな価値創出を目指しています。

また開志専門職大学との連携では、学生の意見を取り入れ、若年層の顧客開拓に向けた販売施策や新商品の考案に取り組んでいます。
同社は前述のとおり北米事業のさらなる成長に向けて、既存工場を基盤とした生産体制の強化と商品カテゴリーの拡大に取り組んでいます。
具体的には、「CRUNCHMASTER」ブランドの成長を軸に、プライベートブランド商品の拡大やOEMの強化を進め、販売プラットフォームを拡大していきます。

また、日本で培った生地やテクスチャの技術と米国市場で好まれるフレーバーを組み合わせることで、新たな商品開発を推進しています。
さらに、フレーバーや形状、食感の進化に加え、顧客との連携による商品改良や製造・パッケージの高度化を進めることで、市場への浸透を図り、2030年度に売上680億円を目指しています。

今回の内容をまとめると以下のようになっています。
💡かぶリッジの結論
社長の発言や、国内外戦略の両立の苦戦などはあるものの、依然として、『柿の種』や『ハッピーターン』が国民的ブランドであることには変わりありません。
今後のグローバル展開や、技術の応用、他社商品とのコラボレーションなどによって全社としての業績改善の余地は大きいです。
中長期目線での株価を見る目線が大切です。