
・フィックスターズって何をやってる会社?
・フィックスターズの株価は今後どうなるんだろう?
・AI関連企業で話題になっているけど将来性はあるの?
このようなお悩みを解決します。
かぶリッジの結論
- フィックスターズはAI・量子コンピューティング時代の成長により将来性が高い
- 安定収益のSolution事業と高成長のSaaS事業のハイブリッド戦略
- 圧倒的な技術力で大手企業から絶大な信頼を獲得
フィックスターズは、PCやスマホ、AIなどの「頭脳」にあたるソフトウェアの潜在能力を高速化するエンジニア集団です。
「Speed up your AI」を新たなスローガンに掲げ、AI・量子コンピューティングという次世代技術の最前線で、なくてはならない存在となりつつあります。
この記事では、そんなフィックスターズの事業内容から株価の将来性まで、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。



フィックスターズ株への投資を検討している方は必見だワン!


執筆:かぶリッジ編集部
かぶリッジは、20年以上にわたり投資家向けサービスを提供する株式会社インベストメントブリッジが運営しています。日本株投資や米国株投資を実践する編集部メンバーや、現役の証券アナリスト、元証券会社勤務の社員等で運営しています。
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フィックスターズの将来性は?3つの理由を解説


💡このパートの要約
- 圧倒的な技術力を持つスペシャリスト集団として業界をリード
- 安定収益を成長分野に投資する「ハイブリッド戦略」で持続的成長
- AI・量子コンピューティングという時代の主役を支える事業展開
フィックスターズは、AI関連で大きな注目を集めています。



最近では、連結子会社のスマートオピニオンによる乳がんのエコー検査を支える技術が話題になったよ!
フィックスターズの将来性を語る上で欠かせないのが、以下の3つのポイントです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
圧倒的な技術力を持つスペシャリスト集団
フィックスターズの競争力の源泉は、創業から一貫して磨き上げてきた「ソフトウェア高速化」の技術。
なんと社員の約9割がエンジニアで、そのうち修士・博士号を持つ人が70%以上という、まさに技術者の精鋭集団です。



技術力の高い人材が集結しているんだね!
スーパーコンピュータ「富岳」を使った国際コンテスト「Graph500」で、11期連続の世界1位獲得に貢献していることからも、その技術力の高さは折り紙付きと言えるでしょう。
安定収益を成長分野に投資する「ハイブリッド戦略」
フィックスターズのビジネスモデルの最大の強みは、安定したSolution事業で稼いだ資金を、将来性のあるSaaS事業に積極投資するハイブリッド戦略にあります。
- Solution事業(受託開発):売上高の約93%を占める主力事業で、キオクシア、ルネサスエレクトロニクス、ネクスティエレクトロニクスといった大手企業から長期安定的な収益を確保。
- SaaS事業(自社サービス):売上比率こそ約7%であるものの、2024年9月期は前期比66.2%増と爆発的な成長を見せる。



Solution事業で基盤を固めつつ、将来性のあるSaaS事業に投資できる理想的な構造だワン!
この戦略により、短期的な利益のブレに左右されることなく、中長期的な視点でビジネスモデルの変革を進めることができます。
AI・量子コンピューティングという時代の主役を支える事業
フィックスターズの将来性を支える最大の要因は、AI・量子コンピューティング市場の急速な拡大です。
同社は2025年3月より、「Speed up your AI」を新たなコーポレートメッセージに掲げています。
AI技術の爆発的な進展を背景に、その中核技術が最も価値を発揮する領域に経営資源を集中させる方針です。
特に同社は、AI高速化プラットフォーム「Fixstars AIBooster」を展開しており、AI開発の根幹を支える技術として注目されています。





AI時代の到来とともに需要が拡大しているよね!
また、量子コンピューティング分野では「Fixstars Amplify」を通じて組み合わせ最適化問題の解決に貢献しており、マツダとの協業事例では車両設計最適化への貢献を示すなど、実用化の進展も期待されます。
フィックスターズの事業内容・業績


💡このパートの要約
- フィックスターズはSolution事業とSaaS事業の二本柱で展開
- Solution事業が売上の93%を占める安定収益の基盤
- SaaS事業は前期比66.2%増と高い成長性を示している
ここでは、フィックスターズの詳細な事業内容と業績について見ていきます。
事業内容
フィックスターズは、Solution事業とSaaS事業の二本柱でビジネスを展開しています。
Solution事業(受託開発)
Solution事業は、同社の売上高の約93%を占める主力事業であり、顧客のビジネス課題を解決するためのソフトウェア開発や高速化サービスを提供するフロー型ビジネスです。
主要な事業領域は以下の通りです。
分野 | 内容 | 主要顧客・実績 |
---|---|---|
Semiconductor | NANDフラッシュメモリ向けファームウェア・デバイスドライバ開発 | キオクシア(売上構成比20.2%) |
Mobility | 自動運転アルゴリズム開発・高速化 | ルネサスエレクトロニクス(16.0%) |
LifeScience | 医療画像診断装置の高精細画像リアルタイム処理 | – |
Finance | リスク計算・HFTの高速化支援 | – |
Industrial | マシンビジョンシステムの高速化支援 | – |
2024年9月期の実績では、売上高7,680百万円(前期比12.1%増)、セグメント利益2,457百万円(前期比10.6%増)を達成しています。
SaaS事業(自社サービス)
SaaS事業は、Solution事業で培った技術や知見を基に開発した自社製品を展開するストック型ビジネスです。
主要な製品には以下があります。
サービス | 内容 | 特徴 |
---|---|---|
Fixstars Amplify | 量子コンピューティング向けクラウドサービス | 組み合わせ最適化問題の解決、累計実行回数8,000万回超 |
Fixstars K4 | LLM開発プロセス高速化基盤 | 月額350万円から、企業の専用LLM開発支援 |
Fixstars AIBooster | AI開発・運用パフォーマンス最適化 | GPU利用効率向上、開発期間短縮・運用コスト低減 |
METIS Eye | 乳がんAI画像診断支援 | 複数の医療機関でテスト運用実施中 |
2024年9月期の実績では、売上高315百万円(前期比66.2%増)と大幅な伸長を見せています。
一方、積極的な先行投資により、セグメント損失151百万円を計上しています。
業績
フィックスターズの業績は、継続的な成長を見せています。




2024年9月期の業績と2025年9月期の通期業績予想は以下の通りです。
項目 | 2024年9月期 | 2025年9月期(予想) |
---|---|---|
売上高 | 7,995(13.6%増) | 9,300(16.3%増) |
営業利益 | 2,304(10.4%増) | 2,600(12.8%増) |
経常利益 | 2,305(11.0%増) | 2,600(12.8%増) |
当期純利益 | 1,494(3.2%増) | 1,900(27.2%増) |



売上利益ともに増収増益の予想だよ!
業績の伸びは堅調で、4期連続の増収増益が見込まれています。
また、2025年9月期第3四半期累計期間では、売上高・営業利益ともに前年同期比を大きく上回る結果となりました。
- 売上高:7,073百万円(前年同期比21.5%増)
- 営業利益:2,086百万円(同33.6%増)
財務基盤の健全性も特筆すべき点です。


2024年9月期の自己資本比率は77.1%に達し、負債に依存しない強固な経営体質を示しています。
フィックスターズの強みから見た将来性


💡このパートの要約
- 特定ハードウェアに依存しない汎用的な技術力で競合優位性を確保
- 大手企業との強固な信頼関係による安定的なビジネス基盤
- AI・量子時代を見据えた先進的な研究開発への継続投資
フィックスターズの持続的な成長が期待される理由は、同社の独自の強みにあります。
特定のハードウェアに依存しない汎用的な技術力
フィックスターズの最大の強みは、特定のメーカーのCPUやGPUといった機器に依存せず、どんなコンピューターでも最高のパフォーマンスを発揮させる技術力です。
同社は、CPU、GPU、FPGA、さらには最新のAIチップや量子コンピュータなど、多様なハードウェアプラットフォームに対応できる技術的汎用性を持っています。
この汎用性によるメリットを見ていきましょう。
- 特定デバイスの技術陳腐化リスクを回避
- 新たなハードウェアへの迅速な対応
- 顧客の最適なハードウェア選択をサポート
- 競合他社が参入困難な技術領域の確立



技術革新のスピードが速いAI分野において、この汎用性は極めて重要な差別化要因だね!
ムーアの法則の限界が囁かれる現代において、ハードウェアの物理的性能向上だけに依存することは困難を極めます。
ムーアの法則とは、インテル社の共同創業者であるゴードン・ムーア博士が提唱した、「半導体の集積密度は18〜24ヶ月で2倍になる」という経験則です。
これにより、コンピュータの性能が指数関数的に向上し続け、デジタル技術の急速な発展を支えてきました。
そのため、ソフトウェア最適化による性能向上がますます重要性を増しているのです。
大手企業との強固な信頼関係とエコシステム
フィックスターズは、業界をリードする大手企業との長期的で深い信頼関係を構築しています。
主要取引先の2024年9月期の売上構成比は以下の通りです。
顧客企業 | 売上構成比 | 取引内容 |
---|---|---|
キオクシア株式会社 | 20.2% | NANDフラッシュメモリ関連技術 |
ルネサスエレクトロニクス株式会社 | 16.0% | 半導体関連ソフトウェア開発 |
株式会社ネクスティエレクトロニクス | 10.1% | 車載関連システム開発 |
この特定顧客への依存は一見リスクに見えますが、実際には以下の競争優位性を示しています。
- 技術パートナーとして不可欠な存在
- 長期的な取引関係による安定収益
- 最先端技術への継続的なアクセス
- 業界動向への深い洞察力



取引先との長期的な信頼関係は、簡単に真似できない強力な参入障壁だね!
また、以下のような大手クラウドプロバイダーとの戦略的パートナーシップにより、自社のコア技術に集中しながらビジネスを拡大しています。



資本効率の高いアプローチを実現しているワン!
AI・量子時代を見据えた先進的な研究開発力
フィックスターズは、将来の技術トレンドを見据えた戦略的な研究開発投資を継続的に行っています。
同社の研究開発の特徴は以下の通りです。
- AI関連事業への研究開発費拡大
- 量子コンピューティング分野でのNEDO等補助金活用
- 学術機関との共同研究推進
- スーパーコンピュータ「富岳」での世界最高水準の成果
以下の研究も、特に注目を集めています。



Solution事業の顧客関係を活かしているワン!



持続可能な事業運営は長期的な競争優位性につながるよね!
また、同社は積極的なM&Aによる技術力・事業領域の拡大も志向しており、技術力に自信を持つ小規模事業者との協業や買収を通じて、さらなる成長を目指しています。
【まとめ】フィックスターズの株価は今後どうなる?


最後に、フィックスターズの将来性と投資価値についておさらいです。
かぶリッジの結論
- フィックスターズはAI・量子コンピューティング時代の成長により将来性が高い
- 安定収益のSolution事業と高成長のSaaS事業のハイブリッド戦略
- 圧倒的な技術力で大手企業から絶大な信頼を獲得
フィックスターズの株価見通しとしては、中長期的には上昇トレンドが期待されると考えられます。
プラス要因と注意点に分けて見てみましょう。
プラス要因
- AI・量子コンピューティング市場の継続的拡大
- 「高速化」技術への需要増加
- SaaS事業の収益化進展
- Solution事業の安定基盤
- 強固な財務体質(自己資本比率77.1%)
注意すべきリスク要因
- 主要顧客への売上依存リスク
- AI・量子分野の競争激化
- 優秀なエンジニア人材の確保
- SaaS事業の収益化タイミング
総合的に見て、フィックスターズはAIや量子コンピューティングを動かす上で、処理を効率化する「中核的な役割」を担っており、長期投資に適した銘柄だと考えます。



フィックスターズは技術革新を支える重要なインフラ企業として、今後も成長が期待できるね!
投資を検討される際は、四半期ごとの業績発表や、SaaS事業の進捗状況、AI・量子コンピューティング分野での新たな協業案件などを定期的にチェックすることがおすすめです。
「Speed up your AI」を掲げるフィックスターズの挑戦は、まだ始まったばかりと言えるでしょう。



AI・量子時代を底支えする技術インフラとしてのフィックスターズの今後に注目だワン!