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グローバルM&AでAIサーバー販売開始!過去最高の売上・利益を見込むレカム(3323)を徹底解剖【日本株発掘】

レカム

2025年になり、政策金利の上昇や米国トランプ政権の政策などに日経平均株価が左右される日々が続いています。

株式市場の方向感が読みにくい時こそ、応援したいと思える”キラリと光る企業”を発掘したいところ。

今回は、株式ディーラー時代に50億円を稼ぎ、X(旧Twitter)で25万人超のフォロワーを抱える”たけぞう”さんが、個人投資家を代表してレカム株式会社<3323> の伊藤社長にインタビューを行いました。

この記事のまとめ

  • 国内ソリューション事業、海外ソリューション事業、BPR事業の3事業を展開。
  • アジア8ヶ国で日本人営業社員による直販を展開。業務提携やM&Aにより豊富な商材を有する。
  • 「グローバル専門商社構想」を掲げ、各国で顧客開拓を実施。新規事業の創出も実現。
  • 前期の減益・業績予想未達の要因は、初任給の引き上げなどによる人件費増加や、各国での製品販売認可遅れなど。
  • 2025年9月期は新規事業のAIサーバー販売を中心に、過去最高の増収・増益見込み。
  • たけぞうさんの感想:TAKNET社のAIサーバー販売事業が今期からフルで寄与する点などから、今期は過去最高益を見込めるとのお話。期待したい反面、直近は下方修正や減益が続いている事が不安材料として挙げられると感じました。

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※アンケート締切:3月10日(月)

企業名レカム株式会社
市場・証券コード東証スタンダード・3323
2004年5月上場
株価67円
時価総額5,536百万円
PER/PBR12.7倍/1.1倍
配当/配当利回り1.6円/2.4%
データは2月4日終値を元に算出
レカム伊藤社長

お話を伺ったのは…伊藤 秀博 氏

レカム株式会社 代表取締役社長 兼 グループCEO

1962年⽣まれ。東京都出⾝。
1985年、新日本工販株式会社(現・株式会社フォーバル)入社。
1994年レカム株式会社設立、代表取締役社長就任(現任)。

たけぞうさん 株式投資専門家 かぶリッジ監修担当

インタビュアー…たけぞう

合同会社 Next Meeting 代表取締役。1988年に証券会社へ入社し約30年間勤務。
東京証券取引所において、4年間の“場立ち”を経て20年間以上証券ディーラーとして活躍。多い時には約10億円の資金運用を託され、重圧と戦いながら約50億円の収益を上げる。

書籍:50億稼いだおっさんが教える 月5万稼ぐ株投資
X(旧Twitter):@noatake1127

※本記事は企業情報をご提供するもので、個別企業の株式売買を推奨するものではありません。

目次

20年以上にわたる海外での実績。アジア9ヶ国で事業展開

たけぞう

本日はよろしくお願いします。

はじめに、御社の会社概要・事業内容について教えていただけますか?

当社は1994年9月に設立された、2025年で31年目を迎える企業です。

創業当初は国内でオフィス向けIT機器を販売していましたが、2003年に中国に進出して以降、アジア各国でも事業を拡大。現在は国内ソリューション事業、海外ソリューション事業、BPR事業の3つを展開しています。

伊藤社長
レカム株式会社 伊藤 秀博社長
事業展開している国
  1. 中国
  2. フィリピン
  3. ベトナム
  4. タイ
  5. マレーシア
  6. インドネシア
  7. インド
  8. シンガポール
  9. ミャンマー
たけぞう

それぞれどのような事業なのでしょうか?

国内ソリューション事業は、国内企業を対象に、ビジネスホンや複合機などのITソリューション・情報通信機器などを販売しています。いわゆる、お客様の会社でコストダウンできる機器を提案しています。

そこから派生して、LED照明や業務用エアコンといった省エネ機器の販売も手掛けており、オフィス全般のコスト最適化をご支援するというのが国内事業です。

海外ソリューション事業では、アジア圏で主に製造業の日系企業を対象に、LED照明や業務用エアコンなどの省エネ機器を提供しています。また、世の中の一番の問題でもある“CO2排出削減”をお手伝いするために、カーボンニュートラルのソリューションも提供しています。

この海外ソリューション事業は、当社グループ全体の売上の半数以上を占めています。

BPR事業は、国内の中堅・中小企業を対象に、社内の間接業務の再構築を支援しています。具体的には、海外4つのBPO業務センターでの間接業務の受託代行サービスや、RPAやAI-OCRなどによる業務自動化などの手段を提供しています。

たけぞう

どの事業も、「顧客のコストダウン」というのがキーワードになりそうですね。

これらの3事業を並行して展開する中で、シナジーは生まれていますか?

当社では多種多様な製品を扱っていますが、企業のコストダウンや省力化に寄与できる商材を中心に提供しています。これらを海外展開する日系企業に導入いただくと、日本本社だけでなく海外支社でもコストカットできる点がシナジー効果として挙げられます。

ワンストップ

また、アジア各国で発掘した商材を日本や他国でも販売するなど、商材を横展開しやすいのもシナジー効果のひとつです。

たけぞう

御社のIRサイトを拝見すると、他社との業務提携のリリースも多く見られました。

業務提携によるシナジー効果などもお伺いできますか?

仰る通り、2016年に株式会社エフティグループやAi inside株式会社、2023年に株式会社識学、2024年に株式会社倉元製作所など、さまざまな企業と提携して事業を拡大しています。

まずエフティグループ様とは2003年頃からご縁があり、海外での営業協力や商品共同購入などで協力していました。業務提携後、同社の海外事業撤退に伴いタイ、インドネシア、フィリピンの拠点をM&Aさせていただきました。

その結果、アジアのほぼ全域に海外ソリューション事業を拡大することができました。

AI inside様はAI-OCRサービスを提供している企業で、当社ではAI-OCRサービスを導入した顧客に対し、OCRで読み切れなかった部分の入力代行業務を受託しています。また、当社のBPO業務センターでも同社のAI-OCRサービスを活用し、協力して事業を拡大してきました。

識学様とは、当社顧客に同社サービスを紹介してクロスセルの機会を生み出しています。

そして倉元製作所様は、中国に本社のあるLark Japan株式会社が提供する仕事効率化ツール「Lark」に関する日本での販売元のような立ち位置です。私たちが社内でLarkを導入したところ、IT関連で大幅なコストダウンに成功したため、同社と提携してLarkを販売できるようにしました。

Lark
Lark公式サイトより

また、Larkを展開していく中で紙データをデジタル化する需要も発生するため、当社のBPO業務センターで代行しています。

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4つのステージを駆け上がる「グローバル専門商社構想」

たけぞう

御社に投資するうえで注目すべきは、グローバル事業かと思いました。

御社は「グローバル専門商社構想」を明示していますが、具体的に教えていただけますか?

グローバル専門商社構想とは、時代に合った製品やサービスを当社ならではのダイレクトマーケティング力で全世界のお客様に提供し、グローバル事業の成長を加速させながら、世界を代表する企業になるというものです。2017年以降、この構想を掲げて各国に進出してきました。

グローバル

この構想は4つのステージで構成されています。

STAGE
海外拠点を持つ製造業の日系企業に対し、コストダウンの結果が見えやすいLED照明を販売し、顧客開拓を進める。

LED照明は自社ブランドをOEM生産しているため、価格設定が柔軟かつ利益率も高い。

STAGE
開拓した顧客に多種多様な製品を提供して囲い込みを行う。
STAGE
各国のローカル企業にも当社のソリューションを展開。

国単位で見れば日系企業はごく一部。現地ローカル企業にも横展開することで最も大きな市場も取りに行く。

STAGE
その国に合った独自ビジネスを創出。新規事業を通してその国の経済にも貢献。
たけぞう

なるほど。
まずはリスクを抑えた方法で海外展開し、顧客基盤ができたところで提供製品・提供対象を広げているのですね。

現在の進出国では、それぞれどのステージなのでしょうか?

最も進んでいるのは、マレーシアとシンガポールで、ステージ3です。優良企業を子会社化したことで、その顧客であるローカル企業や販売網へのアクセスを持っています。

ステージ2としては、ベトナム・タイ・インドネシアが挙げられます。新規開拓がある程度進んでおり、特にタイでは製造業を営む日系企業が3,000社ほどあるうち、当社の顧客は1,500社近くおり、約半数のシェアを持っています。

ステージ1に当たるのはインド・中国です。インドは2018年に進出したもののコロナ禍で一時中断し、2022年末から再進出したため、まだ新規開拓の途中です。中国では千数百社の顧客を抱えているものの、ターゲットとなる日系企業が7,000社もあるため、未だ新規開拓のステータスです。

たけぞう

インドと中国はマーケットが大きいので、ここがステージ2、3と進んでいけば御社の事業規模も大きく拡大しそうですね。

IRプロデュース

M&Aにより、シンガポールにてAIサーバー販売事業を開始

たけぞう

2024年6月には、シンガポールのIT企業・TAKNET SYSTEMS PTE LTD.(以下、TAKNET社)をクロスボーダーM&Aにより子会社化しています。

このM&Aの目的と業績への寄与について教えてください。

目的は主に2つあり、1つはシンガポール市場への進出と事業拡大です。シンガポールは製造業の国ではないので、従来とは違った方法で開拓する必要があり、今回のM&Aに至りました。

TAKNET

もう1つは、AIサーバー販売事業の開始です。TAKNET社が展開するAIサーバー販売事業は今後も成長が見込める領域であり、ITソリューションの新しい商材にもなります。しかも同社はAIサーバー世界大手のSupermicro製品の販売において、シンガポールでNo.1の会社です。

TAKNET社は実績ベースで約20億円の売上、約2億円の営業利益を稼いでいて、今期決算(2025年9月期)から売上・利益とも同社の数字も入ってきます。

たけぞう

AI関連は成長領域ですし、既にしっかり売上・利益が出ているのは素晴らしいですね。

前期は減益。業績予想未達の要因は?

たけぞう

御社の戦略も理解できたところで、2024年9月期の業績の振り返りをしていきたいと思います。

前期は増収したものの営業利益は減益、業績予想に対しては売上・営業利益ともに未達となりました。

この結果になった要因を教えていただけますか?

レカム

まず、減益の主な要因としては、人的資本経営推進のため、新入社員の初任給を中心に給与体系を大幅に変えたことが挙げられます。新入社員の初任給は営業職で30万円と、業界トップ水準まで引き上げました。既存社員全体でも約7,000万円ほど人件費が上がっております。

レカム人材

また、TAKNET社の買収によるM&A手数料を7,000万円ほど計上したことも、理由のひとつです。

たけぞう

なるほど。今期に向けた投資とも捉えられますね。

ただ、業績予想は売上・利益ともに未達でしたね。

業績予想との主な乖離要因は、上記以外に以下3点が挙げられます。

  1. 海外4ヶ国における期末キャンペーンの効果が予想を下回る。輸入手続きの遅延のため、放射冷却素材とエアコンのセット販売における年度内工事の未完了。
  2. 卸部門のマレーシア2社における販売不振と、シンガポール子会社におけるサーバー製品の納期遅延
  3. 助成金収入の認可遅れ

1つ目に関係するのが、タイ発の放射冷却素材「SPACECOOL」の販売遅延です。

前期からの販売開始を予定していましたが、タイ以外の国で認可取得に時間がかかり、輸入が間に合わず売上にほとんど寄与しませんでした。現在は各国での認可が下りていますので、今期の売上に表れる見込みです。

レカム

また、海外4ヶ国、特にマレーシアでの販売不振ですが、売上は不調ではなくむしろ上昇基調です。しかし現地での競合企業との価格競争が激しく、利益率がやや悪くなり、営業利益ベースでは期待値ほど伸びませんでした。

しかし、現地で競合する現地企業や日系の販売会社のうち、複数国で販路を展開し、日本人が相対して営業するのは当社のみだと言えます。この特徴を生かして、業績向上に取り組んでいます。

そして助成金収入の遅れはすでに解消済みのため、今期に計上予定です。

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25年9月期は増収・増益。過去最高を見込む理由

たけぞう

一転して、今期は売上・利益ともに過去最高額が見込まれています。

投資家からすると、前期の未達もあり不安に思ってしまいます。
今期の目標を達成するための具体的な戦略と、その根拠を教えてください。

2025年9月期は、売上収益148億円(前期比126.6%)、営業利益7億円(前期比259.8%)を見込んでおります。

レカム予想

まず売上面で申し上げますと、TAKNET社のAIサーバー販売事業が今期からフルで寄与する点に加え、既存事業は現実的な伸び率を考慮して設定しています。

約4.3億円の増益は数字だけ見ると大きいのですが、TAKNET社の利益を2億円ほど見込んでいるほか、前期にかかったM&A関連手数料7,000万円がなくなり、自社へのLark導入によりIT関連費用が2,000万円ほど下がる見込みもあります。

加えて、当社は役員や幹部社員の給与を業績連動型にしているほか、役員が何名か退任しているため、年7,000万円ほどコストが下がります。もちろん売上の伸びに伴う増益もあります。

このような形で積み上げていき、約4.3億円の増益は十分達成可能な数字だと考えております。

増減要因
たけぞう

今期の業績計画は、堅実と言えそうですね。

一方で、2025年からの新中期経営計画では「営業担当者採用の困難化」が課題として挙げられています。

営業職の初任給を業界最高水準に引き上げたようですが、プラスの変化は起きていますか?

すでにプラスの変化が起きており、2025年度の新卒内定者数は前年度比33%増になりました。新卒社員の定着率も向上しています。

たけぞう

最後に、個人投資家に向けてメッセージをお願いします。

当社は創業以来、常に新しい事業を考案し実行してきました。2010年代後半からは海外に積極進出し、日本経済が停滞している中でも利益を出し、海外事業で得た知見や商材を日本に持って帰ってきて、日本の事業も成長させてきた自負があります。

今後も海外での成長を加速させ、真のグローバル企業になるチャレンジを続けていきます。ぜひ株主として、当社の成長を今後も応援いただければ有り難いです。

たけぞうの感想~インタビューを終えて~

レカム

TAKNET社のAIサーバー販売事業が今期からフルで寄与する点などから、今期は過去最高益を見込めるとのお話でした。

期待したい反面、直近は下方修正や減益が続いている事が不安材料として挙げられると感じました。

まずは今期の進捗を注視したいと思います。

IRプロデュース

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