かぶリッジのピックアップニュースでは、IRニュースや決算発表を元に、市場で注目を集めそうな企業を主観でご紹介します。
ニュース内容
株式会社淀川製鋼所(5451)は、8月6日に「業績予想および配当予想の修正に関するお知らせ」を発表しました。
淀川製鋼所は、鋼板・建材・ロールなどの製造販売を手がける大手メーカーで、台湾や中国、タイなど海外にも拠点を展開しています。
今回の発表では、2026年3月期の業績および配当予想について上方修正が行われました。
主な修正内容は以下の通りです。
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する利益 | 1株当たり利益 | |
---|---|---|---|---|---|
【通期・連結】 前回発表予想 | 203,000 | 11,400 | 16,100 | 10,400 | 71.93 |
今回修正予想 | 199,000 | 11,600 | 17,000 | 11,500 | 79.51 |
前期実績 | 208,460 | 13,889 | 21,551 | 13,499 | 467.03(※) |
※2025年7月1日を効力発生日として普通株式1株につき5株の割合で株式分割を実施
連結ベースの通期予想では、売上高はやや減少するものの、利益面では全項目で上方修正されており、純利益は10.6%増の11,500百万円となりました。
一方で、米国関税政策や原材料価格の変動など外部要因の影響が続いており、先行きには慎重な見方も示されています。
配当予想についても修正があり、年間配当金は60円(前回予想比+6円)となりました。
第2四半期末 | 期末 | 年間合計 | |
---|---|---|---|
前回発表予想 | 20.00 | 34.00 | 54.00 |
今回修正予想 | 20.00 | 40.00 | 60.00 |
前期実績(※) | 100.00 | 251.00 | 351.00 |
中期経営計画において掲げていた「連結配当性向75%以上」「年間配当40円以上の維持」方針を踏まえた判断であり、株主還元を重視する姿勢が明確に打ち出されています。
続いて、2025年8月6日発表時点での直近1週間の株価動向を確認します。
ここ数日の株価は上昇傾向にありました。
詳細は同社IRニュースをご確認ください。
企業情報・株価
企業名 | 株式会社淀川製鋼所 |
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市場・証券コード | 東証プライム・5451 |
時価総額 | 約1,903億円 |
PER・PBR | 16.63倍・0.89倍 |
2025年8月6日終値 | 1,196円 |
1か月前の株価(2025年7月7日終値) | 1,100円 |
ひとこと
淀川製鋼所が業績予想と配当予想を上方修正し、期末配当を34円から40円へと大幅増配を発表しました📈
純利益も前回予想の10.6%増の115億円に上方修正し、米国関税政策による影響が想定より遅れていることや原材料コストの低下が好材料となっています。
鉄鋼業界を取り巻く環境は依然として不透明感が強いものの、同社の機動的な営業・生産活動と中期経営計画の着実な実行により、収益力の強化と安定した株主還元が期待できそうです👍
株価は直近でやや調整していますが、今後の配当と業績の安定性を見込めば、長期保有の妙味がありそうです。