今回はIPO企業の中から、10月21日に札証アンビシャスに上場した伸和ホールディングス(7118)をご紹介します。
伸和ホールディングスは、飲食事業として「炭火居酒屋炎」、物販事業としてお持ち帰り専門店「美唄焼鳥・惣菜 炎」の展開、冷凍加工食品の卸売などを行う企業です。
想定時価総額は22.3億円で、小売業のIPOとなっています。
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監修者:曽根原 大介
上智大学 外国語学部卒業。在学中に米 San Diego State University ファイナンス学部に留学。FP3級保持。
2019年より株式会社インベストメントブリッジにて投資家向けWebサイトの運営や上場企業のIRコンサルティングを手掛け、現在は社長室 室長。
学生・新卒向けの金融教育活動も実施。日本株やアメリカ株、NISAの投信積立、仮想通貨などに7年以上投資している。
伸和ホールディングスのIPO基本情報
ここでは上場日や、かぶリッジ独自の初値予想を見てみましょう。
上場日 | 10月21日(月) |
かぶリッジ独自の初値予想 | D(1.0倍未満) ※想定価格1,650円から、1,650円未満 |
企業Webサイト | https://shinwa-holdings.co.jp/ |
取り扱い証券 | SBI証券、マネックス証券、岡三オンライン証券 など |
IPO取り扱い数No.1のSBI証券が取り扱っているね!
伸和ホールディングスのIPO日程と価格
IPOの日程と価格は次のようになっています。
※発表次第更新しています。
想定価格 | 1,650円 |
仮条件 | 1,400円~1,650円 |
ブックビルディング期間 | 10月2日(水)~10月8日(火) |
当選発表日 | 10月9日(水) |
公開価格 | 1,650円 |
申込期間 | 10月10日(木)~10月16日(水) |
上場日 | 10月21日(月) |
初値 | 1,530円 |
初値は公開価格を下回ったね…。
伸和ホールディングスのIPO初値予想
オファリングレシオが低い点や時価総額が小さいい点は初値にプラスの影響を与えるでしょう。
しかし、札証上場ということで人気化がしにくい市場であるため、初値の上昇は期待しにくいです。
また飲食事業と言うことで、IPOテーマとして人気がない点もマイナス要素でしょう。
これらの点から、IPO評価: D(予想レンジ1.0倍未満=1,650円未満)と判断しました。
※IPO評価、初値予想は過去のデータを元に編集部が予想したものであり、結果を確約、投資を推奨するものではございません。
詳しい評価項目を知りたい方はこちら
- 発行済み株式数:想定時価総額を計算。
- オファリングレシオ:小さい方が投資家からの人気が高い。市場に出回る株式数が少なくなることを意味するため。
- 公募割合:大きい方が投資家からの人気が高い。企業に資金が多く入ることを意味するため。
- 上場市場:グロースに上場する企業は人気が高くなりやすい。
- 事業のトレンド性:成長市場に位置し、トレンド性が高い企業は人気になりやすい。
- VC保有比率:VCが多くいる企業は事業のトレンド性が高く・成長企業であることが多いが、ロックアップがない場合はIPO後の需給が悪化しやすい
- 売上高成長率・経常利益率:大きい方が人気。過去の業績が良い。
- 前後2週間のIPO数:少ない方が投資家からの人気が高くなりやすい。
- 過去1ヶ月の日経平均リターン:高い方が人気。投資家心理に影響。
ちなみに
初値予想方法については、「【IPO初値予想】IPOの評価方法を初心者向けにやさしく解説!過去の事例も」の記事で解説しています。
また、IPO初値・騰落率結果一覧では直近のIPOデータを掲載しています。
伸和ホールディングスの主幹事・幹事証券
同社のIPO株を取り扱う証券会社は、次のようになっています。
証券会社名 | 割当率 | 割当株数 |
---|---|---|
アイザワ証券 | 80.47% | 136,800株 |
SBI証券 | 4.53% | 7,700株 |
北洋証券 | 4.00% | 6,800株 |
東海東京証券 | 4.00% | 6,800株 |
マネックス証券 | 2.00% | 3,400株 |
岡三証券 | 2.00% | 3,400株 |
あかつき証券 | 2.00% | 3,400株 |
東洋証券 | 1.00% | 1,700株 |
当選しやすい証券会社ランキング
なかなかIPOが当選しないな…
この記事をご覧頂いている方の中には、1つの証券口座だけでIPO抽選に参加している方も多いのではないでしょうか。
IPO投資で成功するには、複数口座を使い分けて抽選に参加するのがおすすめです。
以下の表では、IPO投資で開いておくべき”おすすめの証券口座”を紹介しています。
証券会社名 | 取扱数 | 主幹事数 | 抽選方法 | 事前入金 |
---|---|---|---|---|
SBI証券 | 91 | 18 | 完全平等抽選: 60% IPOチャレンジポイントに基づいた配分: 30% 取引状況等を踏まえて定めた配分: 10% | 必要 |
楽天証券 | 59 | 0 | 完全平等抽選 | 必要 |
SMBC日興証券 | 52 | 18 | 完全平等抽選: 10% ステージ別抽選: 最大5% ※ほか対面割り当て | 必要 |
松井証券 | 67 | 0 | 配分予定数量の70%以上を抽選 | 不要 |
岡三証券 | 49 | 3 | 取引実績に応じて優遇抽選 | 不要 |
マネックス証券 | 51 | 6 | 完全平等抽選 | 必要 |
松井証券や岡三証券は、事前入金不要で抽選に参加できるワン!
大株主情報
大株主の状況は以下の通りで、筆頭株主の株式会社STTは、同社の社長と副社長が実質的に共同所有する資産管理会社となっています。
また、第2位の佐々木 稔之氏は同社の代表取締役社長、第3位の佐々木 智範氏は取締役副社長です。
株主名 | 比率 |
---|---|
株式会社STT | 44.43% |
佐々木 稔之 | 25.92% |
佐々木 智範 | 25.92% |
唐川 光広 | 0.48% |
大野 誠 | 0.48% |
中山 洋輔 | 0.32% |
北本 哲也 | 0.25% |
武田 正平 | 0.22% |
杉下 清次 | 0.16% |
大山 達 | 0.16% |
第4位~第10位の株主は、全て同社の取締役か従業員だよ!
伸和ホールディングスの業績情報
決算期 | 2020年3月 | 2021年3月 | 2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 |
---|---|---|---|---|---|
売上高 | 5,821 | 4,010 | 3,934 | 5,359 | 5,871 |
成長率 | ー | -31.1% | -1.9% | +36.2% | +9.6% |
経常利益 | 178 | -120 | 160 | 273 | 208 |
成長率 | ー | ー | ー | +70.6% | -23.8% |
経常利益率 | 3.1% | 0.0% | 4.1% | 5.1% | 3.5% |
当期純利益 | 2 | -164 | 24 | 138 | 140 |
成長率 | ー | ー | ー | +475.0% | +1.4% |
EPS | 1.7 | -126.6 | 18.8 | 106.5 | 107.7 |
BPS | 312.4 | 185.7 | 204.6 | 316.3 | 393.1 |
※2023年3月期から連結決算へ移行。
2024年3月期は売上高5,871百万円(前年同期比+9.6%)、当期純利益140百万円(前年同期比+1.4%)と増収増益でした。
これは新型コロナウイルス感染症が5類感染症へ移行されたことにより、飲食事業において来店客数や売上高が順調に回復に向かっていることが主な要因です。
しかし、人手不足や原材料費・光熱費の高騰によって、厳しい環境が続きます。
そのため、固定費圧縮の施策や自社工場での効率化など、収益性改善の取り組みも積極的に行っています。
飲食業界だから、特にコロナ禍の影響を受けていたんだね…
伸和ホールディングスの事業内容
伸和ホールディングスは、「魅力的な北海道の食を通じてお客様にあふれる感動をお届けする」という企業理念を掲げながら飲食業界で活躍している企業です。
同社は株式会社伸和ホールディングスと、連結子会社の株式会社エイチビーフーズの2社から成っており、飲食事業・物販事業・卸売事業の3事業を展開しています。
伸和ホールディングスが手掛けるそれぞれの事業について以下で詳しく見て行きましょう。
飲食事業
伸和ホールディングスの飲食事業では、北海道を中心に以下の6ブランドを直営方式で展開しています。
- 炭火居酒屋 炎:生つくねを中心に、焼鳥・海鮮等約120種類の多彩なメニューを取り揃える居酒屋チェーン
- 牛乃家:精肉店直営の素材にこだわった焼肉店
- ヒンナヒンナキッチン炎:北海道産の食材を用いたラーメンや定食メニュー等をフードコートで提供
- 洋食バル 函館五島軒:天皇、皇后両陛下も召し上がった鴨カレーが味わえるバル業態の西洋料理店
- 生ソーセージバル LECKER:職人が腸詰めまで丹精を込めて手仕込みした生ソーセージが楽しめるバル
様々な店舗形態をとることで幅広いニーズに応えているんだね!
以下はそれぞれのブランドの特徴や店舗数一覧。
基本的にはほとんどの店舗が北海道内に位置しており、セントラルキッチン方式の恩恵を強く受けます。
また、出店方式は特定地域に集中させたドミナント出店の形を取っており、店舗間で人材や食材を融通し合うことにより、機会損失を最小限に抑えています。
今後の経営戦略としては店舗収益力の向上と事業規模拡大を二軸に据えており、北海道外への積極的な拡大も視野に入れているとのことです。
物販事業
同社の物販事業では、北海道内にて主に以下の2ブランドを直営方式で展開しています。
- 美唄焼鳥・惣菜 炎:「炭火居酒屋 炎」でも人気のある「塩ザンギ」を中心に焼鳥や串等の惣菜を販売する持ち帰り専門店
- カレーハウス レッツゴーカレー:イートインとテイクアウト両方の業務形態に対応しており、豊富なトッピングや20段階の辛さから自分好みの味を追求できるカレーハウス
飲食事業とのシナジーがうまく活かされているんだね!
以下はそれぞれのブランドの特徴や店舗数一覧。
「美唄焼鳥・惣菜 炎」は北海道各地域のショッピングセンターやデパートの惣菜売り場、レッツゴーカレーも主にショッピングセンター内に併設されています。
また、これらの他に同社はたこ焼き店の「札幌 炎だこ」やフードコート型ラーメン店「鶏源」も運営。
扱う商品によって店舗形態を分ける事で、効率的な経営を実現しています。
卸売事業
同社の卸売事業では、冷凍加工食品の企画・製造・卸売販売を行っています。
飲食事業での人気オリジナル商品を冷凍食品として販売するほか、大手食品メーカーとの共同開発も行っており、全国各地で購入可能です。
以下は販売している代表的な商品。
物販事業と同様、ここでも飲食事業とのシナジーが強く感じられます。
現在は年間売上が1.3億円と他セグメントに比べて小さいですが、飲食事業や物販事業での確かな商品力を鑑みると、マーケティング次第で大化けする可能性もあり得るでしょう。
直近IPOの初期予想と騰落結果
直近でIPOした企業の初値予想と結果は以下の通りです。
企業名 | 上場日 | 初値予想 | 初値騰落結果 |
---|---|---|---|
Cross Eホールディングス | 8/29 | D(~1.0倍) | 0.92倍 |
オプロ | 8/21 | B(1.3~1.5倍) | 1.29倍 |
Faber Company | 7/31 | C(1.0~1.3倍) | 1.19倍 |
Heartseed | 7/30 | A(1.5~1.7倍) | 1.33倍 |
Liberaware | 7/29 | S(1.7倍~) | 1.46倍 |
初値はおおむね予想通りとなりました。
日経平均も徐々に回復しつつある中で、今後の動きに引き続き注目です。
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