【新着記事】注目企業インタビュー|ちょる子氏xシンデン・ハイテックス鈴木社長

ゼンリン(9474)の将来性を徹底分析!地図データベース×新中期経営計画の成長株

ゼンリン将来性アイキャッチ画像

・ゼンリンってどんな会社?
・地図といえば紙のイメージが強いけど、将来性はどうなの?

このようなお悩みを解決します。

かぶリッジの結論

  • ゼンリンは高度時空間データベースへの進化により長期的な競争優位性を持つ
  • ただし、短期的には成長の踊り場にあり、一過性要因を除けば成長率は低い
  • DOE5%以上の株主還元は魅力だが、配当性向71.7%は高水準

国内カーナビ市場でトップシェアを誇り、詳細なゼンリン住宅地図を提供するゼンリン。

同社は今、自動運転やドローン、都市のデジタルツインを支える「空間情報ソリューション企業」へと大きく舵を切っています

直近の決算では増益と赤字拡大が混在しており、まさに変革期の真っただ中にあります。

そこで今回は、ゼンリンの将来性について、事業内容や業績、強みの観点から詳しく解説します。

ゼンリンへの投資を検討している方は必見だワン!

かぶリッジ公式ロゴ

執筆:かぶリッジ編集部

かぶリッジは、20年以上にわたり投資家向けサービスを提供する株式会社インベストメントブリッジが運営しています。日本株投資や米国株投資を実践する編集部メンバーや、現役の証券アナリスト、元証券会社勤務の社員等で運営しています。

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2児の母であり、元本240万円から2億6,000万円以上に資産を増やした実績を持つ個人投資家ちょる子さんが、個人投資家を代表してシンデン・ハイテックス(3131)鈴木社長にインタビュー!

目次

ゼンリンの将来性は?3つの理由を解説

ゼンリン見出し画像1

💡このパートの要約

  • 高度時空間データベースへの進化により新たな価値創造
  • 新中期経営計画ZGP2030で2030年3月期までの成長戦略を明確化
  • DOE5%以上の高水準な株主還元方針

同社の将来性を語る上で欠かせないのが、以下の3つのポイントです。

高度時空間データベースへの進化による競争優位性

ゼンリンの最大の強みは、50年以上にわたって蓄積してきた地図データベースの精度の高さにあります。

同社は現在、従来の地図データベースから「高度時空間データベース」へと進化を進めています。

これは単なる位置情報だけでなく、時間軸や属性情報を加えた立体的なデータベースです。

高度時空間データベースの特徴

  • 位置情報に時間軸を加えたダイナミックなデータ
  • 建物の高さや形状などの3D情報
  • 道路の勾配や車線情報などの詳細データ
  • 自動運転やスマートシティに不可欠な高精度地図データ

ただの平面的な地図ではないのね!

この進化により、自動運転車向けの高精度地図データやスマートシティ構築に必要な都市情報など、新たな市場での競争優位性を確立しています。

ただし、この高度時空間データベースへの進化には継続的な投資が必要です。

実際に2026年3月期第1四半期でも人件費が増加(33億44百万円、前年同期比30百万円増)しています。

また、自動運転市場の本格的な立ち上がりには時間を要する可能性があり、投資回収までの期間が長期化するリスクも考慮すべきです。

自動運転市場は今後大きく成長する分野だから、ゼンリンの高精度地図データの需要も拡大しそうだね!

新中期経営計画(ZGP2030)による明確な成長戦略

ゼンリンは2025年4月に、2030年3月期を最終年度とする新中期経営計画「ZENRIN GROWTH PLAN 2030(ZGP2030)」を策定しました。

この計画では「共創社会における社会的価値創造」を基本方針に掲げています。

組織力を高め、高度時空間データベースへと進化した地理空間情報サービスの提供により、社会的価値の創造を目指しています。

また、ZGP2030では事業区分を以下の5つに再編し、各事業の成長戦略を明確化しました。

  • プロダクトソリューション事業(PR):企業向けに汎用性の高いサービス・商品を提供
  • マーケティングソリューション事業(MS):マーケティング施策をトータルサポート
  • 公共ソリューション事業(PU):省庁や自治体のデジタル化を支援
  • インフラソリューション事業(IF):業界別に最適化した位置情報ソリューションを提供
  • モビリティソリューション事業(MB):自動車関連企業向けに空間情報・サービスを提供
ゼンリン計画
同社HPより

ただし、2026年3月期第1四半期の実績を見ると、全ての事業が順調というわけではありません

2026年3月期第1四半期の事業別動向

  • モビリティソリューション事業:-15.6%(前年同期の一過性売上の反動減)
  • マーケティングソリューション事業:-7.6%
  • 公共ソリューション事業:+45.4%(住宅地図データ提供増)
  • プロダクトソリューション事業:+8.3%
  • インフラソリューション事業:+0.8%

公共ソリューション事業の売上が大きく伸びているよ!

増収している事業が多いものの、モビリティソリューション事業の2桁減収は、同社の重要な成長領域が一時的に停滞していることを示しています。

今後の進捗を要チェックだね!

安定した収益基盤と高水準な株主還元政策

ゼンリンは自己資本比率67.4%という強固な財務基盤を有しており、安定した収益構造を構築しています。

特に注目すべきは、同社の株主還元方針です。

ZGP2030では以下の株主還元の基本方針を掲げています。

株主還元の基本方針

  • DOE5%以上を目指す安定的・継続的な配当
  • 機動的な自己株式の取得
  • 期間中5年間累計で総還元性向100%を目指す
DOE(株主資本配当率)とは?

DOE(Dividend On Equity)とは、株主資本(純資産)に対する配当金の割合を示す指標です。

計算式:配当金総額 ÷ 株主資本 × 100

配当性向(利益に対する配当の割合)と異なり、一時的な利益変動に左右されにくいため、安定的な配当政策の指標として重視されます。DOE5%以上という水準は、上場企業の中でも高水準な株主還元を示しています。

ゼンリン配当
同社HPより

実際、2026年3月期予想は42円(中間21円、期末21円)と前期比7円の増配を計画しています。

スクロールできます
中間期末合計
2025年3月期15円20円35円
2026年3月期(予想)21円21円42円
同社決算短信より

DOE5%以上という水準は、株主還元に積極的な姿勢を示しているワン!

ただし、投資家として注意すべき点もあります。

2026年3月期の業績予想は売上高+1.8%、営業利益+9.6%と成長率が鈍化傾向にある点です。

また、同社の事業は第4四半期に売上が集中する季節変動が大きく、実際に2026年3月期第1四半期は営業損失3億5百万円を計上しています。

さらに、配当性向は71.7%(2025年3月期)と高水準であり、成長率が低い中での高配当維持には、収益性のさらなる改善が不可欠です。

ゼンリンの事業内容・業績

ゼンリン見出し画像2

💡このパートの要約

  • ゼンリンは5つの事業で多角的に地図情報サービスを展開
  • 2025年3月期は営業利益98.0%増の大幅増益を達成
  • 2026年3月期も増収増益を見込む

ここでは、ゼンリンの事業内容や業績について詳しく見ていきます。

事業内容

ゼンリンは、位置情報サービス関連事業の単一セグメントで事業を展開していますが、ZGP2030では以下の5つの事業区分に再編されています。

2026年3月期第1四半期の事業別売上高は以下の通りです。

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事業区分売上高(百万円)前年同期比構成比
プロダクトソリューション3,302+8.3%23.3%
マーケティングソリューション1,528-7.6%10.8%
公共ソリューション1,859+45.4%13.1%
インフラソリューション3,846+0.8%27.1%
モビリティソリューション3,655-15.6%25.8%
合計14,191+0.4%100.0%
2026年3月期第1四半期決算短信を元に、かぶリッジ作成

プロダクトソリューション事業

企業向けに住宅地図データをはじめとする汎用性の高いサービス・商品を提供する事業です。

同事業の2026年3月期第1四半期売上高は、33億2百万円(前年同期比8.3%増)と堅調に推移しています。

主な製品・サービスは以下の通りです。

  • ZENRIN GISパッケージ
  • ゼンリン住宅地図(公共ソリューション事業も含む)
  • ZENRIN GIS パッケージ セールスサポート

特に「ゼンリン住宅地図」は、長年の調査で培われたゼンリン独自のコアコンテンツであり、様々なサービスの基盤となっています。

基本データは全て、調査スタッフが現地で歩きながら収集しているワン!

ゼンリン住宅地図
同社HPより

この綿密な住宅地図データを、さらにビジネスや業務の効率化に役立てるために生まれたのが、「ZENRIN GISパッケージ」です。

GIS(地理情報システム)とは?

GIS(地理情報システム)とは、地図情報と様々なデータ(顧客情報、統計データ、物件情報など)を結びつけて、分析や管理を行うシステムのこと。

ZENRIN GIS パッケージ
同社HPより

ZENRIN GISパッケージは、ゼンリン住宅地図の圧倒的な詳細さを基盤とし、特定の業種・業務に必要な機能やデータをあらかじめパッケージ化した製品となっています。

オンラインで地図情報の分析がしやすくなって、業務効率化が見込めるね!

マーケティングソリューション事業

調査・分析・企画・制作・販促展開・効果検証など一連のマーケティング施策を標準化したトータルサービスを提供する事業です。

企業のマーケティング活動を地図情報と組み合わせて支援することで、効果的な販促活動を実現しています。

公共ソリューション事業

省庁や自治体業務のデジタル化や市民サービスの質向上を支援するサービス・商品を提供する事業です。

2026年3月期第1四半期は売上高18億59百万円(前年同期比45.4%増)と大幅な増収を達成しており、住宅地図データの提供が増加しています。

公共ソリューション事業が大きく伸びているのが注目だね!

インフラソリューション事業

業界別バリューチェーンに対し最適化した位置情報トータルソリューションを提供する事業です。

物流、不動産、金融など、様々な業界向けに特化したソリューションを展開しています。

モビリティソリューション事業

自動車関連企業向けに移動に関わる空間情報・サービスを提供する事業です。

主な製品・サービスは以下の通りです。

  • カーナビゲーション用データ・コンテンツ
  • 自動運転・先進運転支援システム向け高精度地図データ

2025年3月期は売上高177億円(前期比9.5%増)と増収を達成しており、特にカーナビゲーション用データの増収が寄与しました。※事業再編前のため「オートモーティブ事業」として記載

業績

ゼンリンの業績は、以下の通りです。

ゼンリン業績
同社決算説明会資料より
スクロールできます
決算期2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期
売上高59,05358,93361,33564,363
営業利益2,6701,7991,9813,923
経常利益3,0442,1042,0603,936
当期純利益3,6582,7702,0782,606
営業利益率4.5%3.1%3.2%6.1%
ROE8.1%5.9%4.4%5.3%
EPS66.94円51.43円38.94円48.83円
決算短信を元に、かぶリッジ作成
※売上高、営業利益、経常利益、当期純利益は百万円単位。

2025年3月期は、大幅な増益を達成しました。

2025年3月期の業績
  • 売上高:643億63百万円(前期比4.9%増)
  • 営業利益:39億23百万円(前期比98.0%増)
  • 経常利益:39億36百万円(前期比91.0%増)
  • 親会社株主に帰属する当期純利益:26億6百万円(前期比25.4%増)

特に営業利益率が前期の3.2%から6.1%へと大幅に改善したことは評価できるワン!

ここで、増益要因について詳しく分析していきましょう。

⚠️ 2025年3月期の増益要因を冷静に分析

大幅増益の背景には以下の要因があります:

  • 一過性要因:カーナビゲーション用データに「過年度の数量報告過少分」が含まれる
  • 構造的改善:売上構成変化と価格改定の効果
  • 投資有価証券売却益:324百万円(前期は1,519百万円)
  • 子会社株式売却益:219百万円(特別利益)

つまり、一過性要因も増益に寄与している点は認識しておく必要があります。

2026年3月期の業績予想は以下の通りです。

2026年3月期の業績予想
  • 売上高:655億円(前期比1.8%増)
  • 営業利益:43億円(前期比9.6%増)
  • 経常利益:44億円(前期比11.8%増)
  • 親会社株主に帰属する当期純利益:30億円(前期比15.1%増)

2026年3月期も増収増益を見込んでいますが、売上高成長率は1.8%と低水準です。

これは、モビリティソリューション事業の一過性売上の剥落や、市場の成熟化が影響していると考えられます。

また、2026年3月期第1四半期の業績は、前年同期比で悪化しているため注意が必要です。

2026年3月期第1四半期の業績
  • 売上高:141億91百万円(前年同期比0.4%増)
  • 営業損失3億5百万円(前年同期は2億74百万円の損失)
  • 親会社株主に帰属する四半期純損失1億17百万円(前年同期は9百万円の利益)

ゼンリンの強みから見た将来性

ゼンリン見出し画像2

💡このパートの要約

  • 50年以上の蓄積による地図データベースの圧倒的な精度
  • マップフォーとの提携で高度時空間データベース構築を加速
  • 季節変動が大きいビジネスモデルで第1四半期は赤字が常態化

ゼンリンの持続的な成長が期待される理由は、同社の独自の強みにあります。

地図データベースの圧倒的な精度と網羅性

ゼンリンの住宅地図は、全国の建物1軒1軒を実際に調査員が訪問して作成しており、この手法により以下のような詳細な情報を収集しています。

  • 建物の名称や居住者名
  • 建物の用途(住宅、店舗、事業所など)
  • 道路の幅員や一方通行の情報
  • 電柱や信号機などの位置情報

実際に足を運んで調査しているなんて驚きだよ!

この圧倒的な精度により、企業の営業活動、配送業務、防災計画、都市計画など幅広い用途で活用されています。

また、現在進めている高度時空間データベースへの進化により、次世代のモビリティ社会に不可欠なインフラを提供できる体制を構築しています。

自動運転車やドローン配送、スマートシティなどへの活用が期待できるワン!

高度時空間データベース実現に向けた戦略的提携

ゼンリンは2025年9月30日、名古屋大学発スタートアップの株式会社マップフォーと資本業務提携契約を締結したことを発表しました。

ゼンリンのCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)である株式会社ゼンリンフューチャーパートナーズからマップフォーへ出資しています。

マップフォーの技術力

マップフォーはAIを活用した3次元空間認識技術「空間知能」を開発・提供しており、

  • 自動運転
  • 測量
  • インフラ
  • ロボティクス

など幅広い分野向けに高精度かつ高速な3次元地図データの作成・後処理技術を持っています。

この技術とゼンリンが長年培ってきた空間情報の整備に関する豊富なアセットやノウハウを掛け合わせることで、以下のような成果を目指しています。

提携により期待される成果

  • 地図データ整備工程の効率化
  • スマートシティ分野における防災・交通・都市計画などの地域課題解決
  • インフラの老朽化対策
  • 人口減少社会における次世代モビリティの推進

この提携は、新中期経営計画ZGP2030で掲げる「高度時空間データベースの構築」という戦略的目標と完全に一致しているね!

同社はデータを活用して社会課題・地域課題の解決を支援するDXソリューションの開発を強化しており、マップフォーとの協業によりこれを加速させる狙いです。

この戦略的提携は、ゼンリンの成長過程において、重要な一歩となる可能性があるワン!

季節変動の大きいビジネスモデルと収益の安定化課題

ゼンリンのビジネスモデルには、投資家が理解しておくべき重要な特性があります。

それは売上の季節変動が極めて大きいという点です。

地図データベースの整備費用や人件費は年間を通して均等に発生しますが、売上高は第4四半期(1月~3月)に集中する傾向があります。

同社の決算短信に記載があるよ!

その結果、第1四半期(4月~6月)は営業損失を計上することが常態化しています。

第1四半期の業績推移

  • 2025年3月期第1四半期:営業損失2億74百万円
  • 2026年3月期第1四半期:営業損失3億5百万円

つまり、第1四半期の赤字は構造的な問題であり、前年同期比で赤字幅が拡大していることが分かります。

この季節変動の大きさは、四半期ごとの業績評価を難しくしている一因です。

第1四半期や第2四半期の業績だけを見て投資判断をすると、ミスリードする可能性があるね!

一方で、同社は自己資本比率67.4%という強固な財務基盤を有しているため、この季節変動による資金繰りへの影響は限定的と言えるでしょう。

また、現金及び預金も139億11百万円と潤沢であり、安定した経営を実現しています。

投資家が注意すべきポイント
  • 第1四半期の赤字は構造的な問題であり、異常事態ではない
  • 業績評価は通期または下半期の数値を重視すべき
  • 季節変動を平準化する努力(ストック型サービスの拡大など)が進んでいるかを確認

今後、プロダクトソリューション事業のGISパッケージなどストック型サービスが拡大すれば、この季節変動は徐々に緩和される可能性があります

実際、2026年3月期第1四半期でもプロダクトソリューション事業は8.3%増と堅調であり、収益の安定化に向けた取り組みが進んでいることが伺えます。

【まとめ】ゼンリンの株価は今後どうなる?

ゼンリン見出し画像4

最後に、ゼンリンの将来性と投資価値についておさらいです。

かぶリッジの結論

  • ゼンリンは高度時空間データベースへの進化により長期的な競争優位性を持つ
  • ただし、短期的には成長の踊り場にあり、一過性要因を除けば成長率は低い
  • DOE5%以上の株主還元は魅力だが、配当性向71.7%は高水準

ゼンリンの株価見通しとしては、長期投資家向けの銘柄であり、短期的なリターンを期待する投資家には向かないと考えられます。

その根拠として、以下の点が挙げられます。

【プラス要因】

  • 50年以上の蓄積による地図データベースの圧倒的な精度
  • 高度時空間データベースへの進化による長期的な競争優位性
  • 強固な財務基盤(自己資本比率67.4%)
  • DOE5%以上という高水準な株主還元方針
  • 営業利益率が3.2%→6.1%へと大幅改善

【注意すべきリスク要因】

  • 2025年3月期の増益には一過性要因が含まれる(過年度の数量報告過少分)
  • 2026年3月期の売上高成長率は1.8%と低水準
  • モビリティソリューション事業が△15.6%の減収(2026年3月期第1四半期)
  • 第1四半期は営業損失が常態化(季節変動が大きい)
  • 配当性向71.7%と高水準で、収益悪化時の減配リスクあり

総合的に見て、ゼンリンは地図情報サービスのリーディングカンパニーとして長期的な競争優位性を持つ一方、短期的には成長の踊り場にあると言えます。

2025年3月期に営業利益率が大幅に改善したことは評価できますが、その増益には一過性要因が含まれている点には注意が必要です。

💡 投資判断のポイント

  • 長期投資家向け:高度時空間データベースの競争優位性と自動運転市場の将来性を評価する投資家に適している
  • 短期投資家には不向き:成長率が低く、季節変動も大きいため、短期的なリターンは期待しにくい
  • 配当狙いの投資家:DOE5%以上は魅力的だが、配当性向71.7%と高水準のため、収益悪化時の減配リスクには注意

投資を検討する際は、一過性要因を除いた実力ベースの業績や、各事業の動向を四半期ごとに確認することが重要だワン!

投資判断は自己責任で行ってください。本記事は情報提供を目的としたものであり、投資を推奨するものではありません。投資判断は、ご自身の責任において行ってください。

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