
・半導体メーカーってどんな企業?
・半導体メーカー関連銘柄でおすすめはある?
このようなお悩みを解決します。
この記事の結論
- 半導体メーカーは大きく3種類に分類できる
- ロジック半導体はPCやスマートフォンの心臓部分
- 米国企業が半導体メーカー市場でプレゼンスが高い傾向
あなたの周りにある、多くの製品に搭載されている半導体。
新型コロナウイルス感染拡大による「半導体不足」で耳にすることも多いのではないでしょうか。



半導体企業に投資したいけど、たくさんありすぎて分からないんだよな…
実はこの半導体とは、ロジック半導体を含む半導体ICを指すことが多いです。
そこで今回は、ロジック半導体の意味や、今注目したい半導体メーカー関連銘柄5選を分かりやすく解説していきます。
半導体メーカー関連銘柄へ投資したい方は、マネックス証券やSBI証券を利用してお得に投資しましょう。


執筆:かぶリッジ編集部
かぶリッジは、20年以上にわたり投資家向けサービスを提供する株式会社インベストメントブリッジが運営しています。日本株投資や米国株投資を実践する編集部メンバーや、現役の証券アナリスト、元証券会社勤務の社員等で運営しています。
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半導体メーカーとは【基礎知識】





そもそも半導体メーカーって何なの?
そもそも半導体メーカーとは、半導体の設計や製造、加工などを行う企業のことを幅広く指します。
広義には、半導体製造装置メーカーや半導体材料メーカーを含むこともあります。
ここでいう半導体とは、ICチップのことを指してる場合が多いです。
ICチップとは、 シリコンチップの上に従来別々だったディスクリート(トランジスタやコンデンサなど)の機能をまとめたものです。
半導体とは



半導体って具体的にはどういうものなの?
半導体とよく同義とされるICは、大きくロジックとメモリー半導体に分けることができます。
今回取り上げているロジック半導体は、 デジタル信号をメモリから読み取り、何らかの処理を実行した上でメモリに書き込む専門性の高いICです。
また、CPUを搭載していて、複数の機能・装置をまとめてチップ化したもののマイクロもロジックの一種で、PCやスマートフォンの心臓部を構成しています。
半導体メーカーの種類



半導体メーカーって具体的にはどういう企業があるの?
半導体メーカーの種類としては、以下の通りです。
種類 | 設計 | 製造 |
---|---|---|
IDM(垂直統合型メーカー) | 〇 | 〇 |
ファブライト | 〇 | △ |
ファブレス | 〇 | × |



どうしてファブライトの製造は△なの?
ファブライトとは、原則半導体製造は行うものの、製造コストの高い最先端プロセスのもののみ、前工程受託企業のファウンドリに外注する企業のことです。
ファブレスとは、設計のみを行い、製造はファウンドリに外注している企業です。



類似しているものとしてデザインハウスが挙げられるけど、ファウンドリとは逆に設計の受注を受ける企業だワン!
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【一覧表】半導体メーカー関連銘柄5選(ロジック編)





半導体メーカー関連企業にはどんなところがあるのかな?
半導体メーカー関連銘柄を早く知りたい方に向けて、まずは一覧表で5社を紹介します。
会社名 | ティッカーシンボル | 市場 | 株価($) | 時価総額(百万$) |
---|---|---|---|---|
ブロードコム | AVGO | NASDAQ | 191.66 | 899,247 |
エヌビディア | NVDA | NASDAQ | 117.70 | 2,962,404 |
クアルコム | QCOM | NASDAQ | 156.82 | 177,048 |
アドバンスト・マイクロ・デバイセズ | AMD | NASDAQ | 106.44 | 184,491 |
Intel | INTC | NASDAQ | 24.26 | 1104,872 |
以下でそれぞれの企業について詳しく解説します。
ブロードコム(AVGO)
- 株価:$191.66
- 時価総額(百万$):$899,247
ブロードコムはナスダックに上場していて、時価総額は約135兆円となっています。



日本で最も時価総額の高いトヨタ自動車の3倍の規模だね!
そんなブロードコムは、 半導体メーカー市場シェア第7位で市場の4.4%を占めている企業です。
同社の強みとして、無線通信向け半導体が挙げられます。
保有している特許の数は20,000を超え、無線通信のリーディングカンパニーとなっています。



アップル製品の多くに同社の半導体が入っていて、売上の約20%はアップルからだワン!
しかし、2023年1月上旬にアップルが2025年にはブロードコム製から自社製のチップに変更する見通しであることを発表しました。
これを受けて、同社株は一時4.7%も下落しました。
同社は半導体事業だけでなくソフトウェア事業にも注力しており、売上の約1/4を占めています。
同事業では、サイバーセキュリティやSAN(Storage Area Networking)などのサービスを提供しています。



ポートフォリオの多様化によって、25ものカテゴリーで業界リーダーになっているんだワン!
同社は1991年に設立され、1998年にナスダック上場しました。
しかし、2016年にHP(ヒューレット・パッカード)の半導体部門を起源とする、アバゴ・テクノロジーによって買収され、上場廃止となりました。
この買収に伴い、アバゴ・テクノロジーは社名を知名度が高かったブロードコムに変更し、現在に至っています。



だから、ティッカーコードは「AVGO」になっているのね!
収益面では営業利益率が年々改善しており、現在では30%を超えており、技術力を生かした付加価値の高いビジネスモデルの確立に成功しています。
この収益性の改善の裏側には同社の買収戦略が挙げられます。
同社は2016年に通信機器製造のブロケード・コミュニケーションズ・システムズ、2018年には、ソフトウェア開発のCAテクノロジーズを買収しました。
こうした買収によって生じたのれんは同社が採用している米国会計基準では償却する必要はありませんが、関連費用は償却することが可能であり、それが営業利益を押し下げていました。
ただ、そうした償却がなくなったことで、本業の利益を最大限に示すことに成功しました。



2017年にスマートフォン向け半導体最大手のクアルコムへ買収を仕掛けたけど、これは失敗に終わっているんだワン。
エヌビディア(NVDA)
- 株価:$117.70
- 時価総額(百万$):$2,962,404
エヌビディアはナスダックに上場していて、時価総額は446兆円と世界第2位の企業となっています。



実は過去5年間で株価が17倍になった、テンバガー銘柄なんだワン!
同社は半導体メーカー市場シェア第3位で、市場の約7%を占めている企業です。
GPUと呼ばれるに3Dグラフィックスなどの画像処理や演算に強みがあり、GPU市場シェアは92%と圧倒的なプレゼンスを誇っています。
注目点として、AIアルゴリズムへの製品供給が挙げられます。
AIデータセンター部門の急伸とトランプ米国大統領のAI支援発言が大きな後押しとなりました。



加えて、GPUはe-Sportsの人気拡大によって成長中の市場だワン!
クアルコム(QCOM)
- 株価:$156.82
- 時価総額(百万$):$177,048
クアルコムはナスダックに上場していて、時価総額は約26兆円となっています。
同社は半導体メーカー市場シェア第5位で、市場の5.2%を占めている企業です。
モバイル向けの通信半導体に強みがあり、市場においても大きなシェアを占めています。
2022年以降、ゼネラルモーターズが同社の製品を使用しています。



スマートフォン以外の分野でも、使用されているんだね!
一方で、ブロードコムと同様に、アップル社が同社チップから自社製のチップに変更したため、発表日は大きく売られるという事態も発生しました。
アドバンスト・マイクロ・デバイセズ (AMD)
- 株価:$106.44
- 時価総額(百万$):$184,491
アドバンスト・マイクロ・デバイセズはナスダックに上場していて、時価総額は約27兆円となっています。
CPUとGPUを融合したAPUに強みがあり、これは同社が開発した製品です。
2006年にGPU製造企業のATIテクノロジーズを買収したことで、 もともと強みであったCPUと融合させて、APUを開発することに成功しました。



APUにはどんな特徴があるの?
APUには、以下のようなメリットがあります。
- APUだけにデータが通るため、省電力化
- 処理の効率化
- 製造コストカット



CPUとGPUのいいとこ取りをしてるのがAPUなんだね!
Intel(INTC)
- 株価:$24.26
- 時価総額(百万$):$1104,872
Intelはナスダックに上場していて、時価総額は約17兆円となっています。
同社は半導体メーカー市場シェア第2位で、市場の7.9%を占めている企業です。
同社はロジック半導体メーカーとして知られており、パソコンの脳ともいえるCPUに関しては、世界シェアが8割近い圧倒的なプレゼンスを見せています。
今後は最先端生産ラインの構築と拡充をTSMCやNvidiaに負けないよう、尽力していく必要があります。
ただ、2024年12月期連結決算においては$100億を超える営業赤字となり、業績不振に陥っています。
2025年までに年間$80~100億のコストダウンを表明しており、その効果を発揮できるのか注目です。
半導体メーカーの見通しは?





今後、半導体メーカーの需要は伸びるのかな?
今後の国内外の半導体メーカー市場がどのように動いていくのか、考察していきましょう。
半導体メーカーは今後成長するのか?
半導体そのものは、PCやスマートフォン、自動車、家電など様々なものに搭載されており、どれも今後需要が伸びていくにつれ、半導体メーカーへの追い風となるでしょう。
2023年は新型コロナウイルス感染拡大による新たな需要拡大とそれに伴う供給体制のひっ迫により、半導体不足は継続したものの、スマホやPC用のロジック半導体やメモリー半導体は供給過多になりました。
しかし、2024年以降はメモリやロジックなどのICやO-S-Dを含む幅広い製品群での需要回復が予想され、市場規模は100兆に到達する可能性があります。



2025年の半導体市場(IC市場)の成長率は+11.2%を見込んでいるんだワン!
日本での半導体メーカー



日本には半導体メーカーはいないの?
日本にも半導体メーカーは存在するものの、規模や技術面では海外勢に少し遅れをとっているのが現状です。
しかし、メモリー製品の製造をしている「キオクシア」や、CMOSイメージセンサで圧倒的シェアの「ソニー」など、世界のリーディングカンパニーも存在します。
また、半導体テスト・システムを手掛ける「アドバンテスト」も近年急成長しています。
さらに、日本企業は半導体製造装置と半導体素材に強みがあり、世界的にも高いシェアを誇っています。



半導体材料業界は、日本企業が世界シェアの約5割を占めているんだワン!
半導体メーカー関連銘柄に投資するには?





半導体メーカー関連銘柄に投資するには、何から始めたらいい?
半導体メーカー関連銘柄に投資するには、まずは証券会社で口座を開設する必要があります。
上述した5社はどれも外国企業なので、外国株に投資できる証券会社がおススメです。
ネット証券はパソコンやスマホから簡単に口座開設ができ、特におすすめなのは以下の3社です。
- マネックス証券
- SBI証券
どれも無料で口座開設できるので、それぞれ順番に解説しますね。
マネックス証券【為替手数料が安い】


マネックス証券は米国株投資で人気の証券会社です。
特に、米国株を4,500銘柄以上取り扱っているため、先述した半導体銘柄へも投資できますよ。



米ドルの買付為替手数料(スプレッド)が0円なのが特徴的だワン!
マネックス証券について詳しく知りたい方は、「マネックス証券の手数料や評判は?」の記事も参考にしてください。
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SBI証券の口座開設方法については、「SBI証券で口座開設・初期設定する流れを解説」の記事も参考にしてくださいね。
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【まとめ】半導体メーカー関連銘柄に注目





半導体メーカー関連銘柄について、よく理解できたよ!
この記事では半導体メーカーの基礎知識や、半導体メーカー関連銘柄について詳しく解説してきました。
最後に、本記事の重要なポイントを3つにまとめます。
- 半導体メーカーは大きく3種類に分類できる
- ロジック半導体はPCやスマートフォンの心臓部分
- 米国企業が半導体メーカー市場でプレゼンスが高い傾向