今回はIPO企業の中から、10月8日に東証スタンダードに上場予定のサイプレス・ホールディングス(428A)をご紹介します。
サイプレス・ホールディングスは、飲食事業を営むグループ会社の経営管理及びこれに付帯する一切の業務を行う企業です。
想定時価総額は99.4億円で、小売業のIPOとなっています。
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この記事の監修者

執筆:かぶリッジ編集部
かぶリッジは、20年以上にわたり投資家向けサービスを提供する株式会社インベストメントブリッジが運営しています。日本株投資や米国株投資を実践する編集部メンバーや、現役の証券アナリスト、元証券会社勤務の社員等で運営しています。
サイプレス・ホールディングスのIPO基本情報
ここでは上場日や、かぶリッジ独自の初値予想を見てみましょう。
上場日 | 10月8日(水) |
---|---|
かぶリッジ独自の初値予想 | D(1.0倍未満) ※想定価格の780円未満 |
企業Webサイト | https://www.cypress-holdings.co.jp/ |
取り扱い証券 | 大和証券(主)、野村證券、SBI証券、マネックス証券、楽天証券など |

主幹事は大和証券だよ!
サイプレス・ホールディングスのIPO日程と価格
IPOの日程と価格は次のようになっています。
※発表次第更新しています。
想定価格 | 780円 |
---|---|
仮条件 | 9月24日(水)発表予定 |
ブックビルディング期間 | 9月24日(水)~9月29日(月) |
当選発表日 | 9月30日(火) |
公開価格 | 9月30日(火)発表予定 |
申込期間 | 10月1日(水)~10月6日(月) |
上場日 | 10月8日(水) |
初値 | 10月8日(水)発表予定 |



まずは仮条件がどうなるか注目だよ。


サイプレス・ホールディングスのIPO初値予想


想定時価総額99.4億円、吸収金額31.6億円の中型案件です。
完全な売出しIPOで公募がないため、新株による株式希薄化がない点は投資家にとって魅力的な要素といえます。
一方で、VC保有比率が47.2%と高く、オファリングレシオも27.6%となっており、売り圧力の強さが懸念材料です。
また、飲食関連の業界は成熟市場であり、売上高成長率16.3%、経常利益率5.0%という業績は安定感はあるものの、IPO市場では話題性に欠けるかもしれません。
これらの点から、IPO評価:D(予想レンジ1.0倍未満=780円未満)と判断しました。
※IPO評価、初値予想は過去のデータを元に編集部が予想したものであり、結果を確約、投資を推奨するものではございません。
詳しい評価項目を知りたい方はこちら
- 発行済み株式数:想定時価総額を計算。
- オファリングレシオ:小さい方が投資家からの人気が高い。市場に出回る株式数が少なくなることを意味するため。
- 公募割合:大きい方が投資家からの人気が高い。企業に資金が多く入ることを意味するため。
- 上場市場:グロースに上場する企業は人気が高くなりやすい。
- 事業のトレンド性:成長市場に位置し、トレンド性が高い企業は人気になりやすい。
- VC保有比率:VCが多くいる企業は事業のトレンド性が高く・成長企業であることが多いが、ロックアップがない場合はIPO後の需給が悪化しやすい
- 売上高成長率・経常利益率:大きい方が人気。過去の業績が良い。
- 前後2週間のIPO数:少ない方が投資家からの人気が高くなりやすい。
- 過去1ヶ月の日経平均リターン:高い方が人気。投資家心理に影響。
ちなみに
初値予想方法については、「【IPO初値予想】IPOの評価方法を初心者向けにやさしく解説!過去の事例も」の記事で解説しています。
また、IPO初値・騰落率結果一覧では直近のIPOデータを掲載しています。
サイプレス・ホールディングスの主幹事・幹事証券
同社のIPO株を取り扱う証券会社は、次のようになっています。
当選しやすい証券会社ランキング



なかなかIPOが当選しないな…
この記事をご覧頂いている方の中には、1つの証券口座だけでIPO抽選に参加している方も多いのではないでしょうか。
IPO投資で成功するには、複数口座を使い分けて抽選に参加するのがおすすめです。
以下の表では、IPO投資で開いておくべき”おすすめの証券口座”を紹介しています。
SBI証券 | マネックス証券 | 楽天証券 | SMBC日興証券 | 松井証券 | 岡三証券 | |
---|---|---|---|---|---|---|
取扱数 | 76 | 50 | 54 | 52 | 55 | 49 |
主幹事数 | 11 | 0 | 0 | 22 | 0 | 0 |
抽選方法 | 完全平等抽選: 60% IPOチャレンジポイントに基づいた配分: 30% 取引状況等を踏まえて定めた配分: 10% | 完全平等抽選 | 完全平等抽選 | 完全平等抽選: 10% ステージ別抽選: 最大5% ※ほか対面割り当て | 配分予定数量の70%以上を抽選 | 取引実績に応じて優遇抽選 |
事前入金 | 必要 | 必要 | 必要 | 必要 | 不要 | 不要 |
詳細 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |



松井証券や岡三証券は、事前入金不要で抽選に参加できるワン!


大株主情報
大株主の状況は以下の通りで、筆頭株主の丸の内キャピタル第二号投資事業有限責任組合が47.23%を保有しています。
また第2位の株式会社EAMは43.04%を保有しており、上位2社で発行済み株式の約90%を占める集中的な株主構成となっています。
株主名 | 比率 |
---|---|
丸の内キャピタル第二号投資事業有限責任組合 | 47.23% |
株式会社EAM | 43.04% |
東 稔哉 | 6.17% |
尾澤 一彦 | 0.79% |
Marunouchi Global Fund II L.P. | 0.76% |
稲葉 好姫 | 0.47% |
子会社従業員 | 0.24% |
子会社従業員 | 0.16% |
執行役員 | 0.10% |
子会社従業員 | 0.08% |



投資ファンドが筆頭株主となっており、VC保有比率は47.23%と高い水準だね!
サイプレス・ホールディングスの業績情報




決算期 | 2023年8月 | 2024年8月 |
---|---|---|
売上収益 | 8,816 | 10,256 |
成長率 | ー | +16.3% |
営業利益 | 336 | 444 |
成長率 | ー | +32.1% |
営業利益率 | 3.8% | 4.3% |
親会社の所有者に帰属する当期利益 | 17 | 169 |
成長率 | ー | +894.1% |
EPS | 1.3 | 13.3 |
BPS | 135.4 | 148.7 |
※IFRS(国際財務報告基準)による連結財務諸表。2024年11月14日付で普通株式1株につき100株の割合で株式分割を実施。EPS、BPSは分割後の数値で記載。
IFRS基準による連結財務諸表を詳しく分析すると、サイプレス・ホールディングスは堅実な成長軌道を描いていると言えるでしょう。
売上収益は前年比16.3%増の102億56百万円と高成長を遂げており、飲食業界において同社の事業モデルの優秀さがうかがえます。
注目すべきは営業効率の大幅な改善で、営業利益は32.1%増の4億44百万円、営業利益率も4.3%に向上。
当期利益に至っては前年比894.1%増と驚異的な成長を実現しており、収益性の劇的な改善が確認できます。



IFRS基準で見ると、より国際的な視点での業績評価ができるね!
EPSも1.3円から13.3円へと大幅に向上し、BPSも着実に増加。
これらの指標は株主価値の継続的な向上を示しており、IPO投資家にとって魅力的な投資機会と考えられます。
IFRS基準による透明性の高い財務開示は、国際的な投資家からの信頼獲得にも寄与するでしょう。
今後の持続的成長と収益性向上が、IPO後の株価パフォーマンスを左右する重要な要素となりそうです。
サイプレス・ホールディングスの事業内容
サイプレス・ホールディングスは、「食の喜びをすべての人へ、特別ではなく、毎日食べる食事に感動や喜びを提供出来る事を目指す」を企業理念として掲げる飲食事業の持株会社です。
「外食企業としてより多くの人々に信頼され、地域に必要とされる店舗を創造し、社会に貢献する」というコンセプトのもと、主力ブランド「築地食堂源ちゃん」を基軸としたマルチブランド戦略を展開しています。


東京23区内を中心に東北から九州にかけて、計36ブランド、126店舗の直営店舗(2025年8月末時点)を運営する成長企業です。
築地食堂源ちゃん(主力ブランド)
「築地食堂源ちゃん」は、同社の中核を担う海鮮系和食業態の主力ブランドです。


「美味しく、手頃に、楽しい直球勝負の魚河岸食堂」をコンセプトに、豊洲・各地方市場直送の新鮮な魚介を使用した海鮮丼や定食を提供しています。
- 店舗数:47店舗(2025年8月末時点)
- 店舗形態:SC・郊外型32店、都市複合型11店、路面型4店
- 特徴:地域ごとの特徴に合わせた店舗設計とマーケットイン思考
- 仕入体制:全国12の主要市場からの直送システム
各市場での買い付けからその日の日替わりメニューまで、鮮度にこだわった商品提供が強みです。
豊洲市場の自社加工場を活用した都内店舗への配送体制や、地方店舗での現地仕込みなど、全国展開に対応した柔軟な運営体制を構築しています。
ABURI百貫(グルメ回転寿司)
「ABURI百貫」は、炙り寿司をコンセプトとした同社のグルメ回転寿司ブランドです。


従来の回転寿司よりも高級なネタや品質、サービスを提供し、ファミリー層だけでなく大人も楽しめる店作りが特徴です。
- 店舗数:11店舗(2025年8月末時点)
- 店舗形態:都市複合型・SC郊外型の2形態
- 特徴:38種類の豊富な炙りメニュー(2025年5月時点平均)
- 強み:寿司職人の技術を活かした江戸前寿司の提供
様々なシーンでの利用を想定した店舗設計により、幅広い顧客層の獲得を実現しています。
炭火焼鳥銀座惣菜店
「炭火焼鳥銀座惣菜店」は、炭火焼き鳥を専門とする業態です。


炭火・串打ち・手焼きにこだわり、「持ち帰りでも美味しい」ジューシーで旨味あふれる焼き鳥を提供しています。
- 店舗数:15店舗(2025年8月末時点)
- 特徴:株式会社KSフロンティアとのフランチャイズ業態
- 強み:炭火にこだわった本格的な焼き鳥
急成長ブランドとして、2022年の開業から3年で15店舗まで拡大しています。
その他ブランド
同社は主力3ブランド以外にも、多様な業態を展開するマルチブランド戦略を推進しています。
和食・寿司・洋食・麺・カフェ軽食等の業態に加え、フードコートの運営や惣菜事業、ケータリングと寿司職人の出張サービスまで幅広く手掛けています。
- その他ブランド店舗数:53店舗(2025年8月末時点)
- 事業領域:計36ブランドの多業態展開
- 強み:商業施設のニーズに合わせた柔軟な業態開発力
デベロッパーとの強固なリレーション構築により、同一施設への複数業態出店も実現しています。
創業から30年超の実績を活かし、今後も持続的な店舗拡大と業態多様化を推進していく方針です。



海鮮を中心とした多業態展開で、地域に根ざした店舗運営が同社の強みだワン!
直近IPOの初値予想と騰落結果
直近にIPOした企業の初値予想と結果は以下の通りです。
企業名 | 上場日 | 初値予想 | 初値騰落結果 |
---|---|---|---|
アクセルスペースホールディングス | 8/13 | A(1.5倍~1.7倍未満) | 2.0倍 |
山忠 | 7/29 | C(1倍~1.3倍未満) | 1.0倍 |
フラー | 7/24 | S(1.7倍以上) | 4.44倍 |
みのや | 7/18 | C(1倍~1.3倍未満) | 1.64倍 |
ヒット | 7/4 | B(1.3倍~1.5倍未満) | 1.44倍 |
リップス | 6/30 | C(1倍~1.3倍未満) | 1.02倍 |
条件の良い銘柄はしっかりと強い上昇を見せています。
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