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なぜエーザイの株価は下落したの?
今後株価はどうなっていくの?
このようなお悩みを解決します。
かぶリッジの結論
エーザイは医薬品の研究開発・製造・販売を行う製薬会社です。
株価は2023年6月12日の11,250円から下落が続き、2026年6月12日時点の終値は3,780円となっています。
そのため、長期を見据えて購入を悩んでいる方もいるでしょう。
そこで今回は、エーザイの株価が下落している理由や、株価が今後どうなっていくのかを分かりやすく解説していきます。
正しい情報をお伝えするために随時更新を実施しますが、掲載内容には古い情報、誤った情報が含まれることがございます。
また、本記事でご紹介する企業や投資商品はすべて情報提供目的であり、投資を推奨・勧誘する目的はございません。
情報の取捨選択や投資判断は各ユーザー様のご判断・責任にてお願いいたします。
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このパートの要約
まずはエーザイの株価推移を見ていきましょう。
2023年6月に高値を付けて以降、株価の下落が続いていることが分かります。

どうして急落したんだろう?
ここからは、エーザイの株価が下落した理由を3つご紹介します。
エーザイの株価が下落している理由の1つは、アルツハイマー病治療剤「レカネマブ」(商品名:レケンビ)の普及へのハードルが高い状況が続いたためです。
「レケンビ」普及へのハードル
また、2024年7月26日に欧州医薬品庁(EMA)の評価委員会が「効果が副作用のリスクに見合わない」と否定的な見解を示し、承認に至っていないといったニュースが報じられました。
このニュースは市場にネガティブな反応を引き起こし、前日比-12.9%と株価が急落しました。

実際にその後発表された2024年度第一四半期決算説明資料では、承認国が米国、日本、中国、韓国、香港、イスラエルの6カ国となっており、「レカネマブ」を成長ドライバーとしたいエーザイのビジョンを欧州が阻む形となりました。

その後、2025年4月に欧州でもレカネマブは承認されたワン!
2026年現在でも、使用の際に患者や医師に求められる要件が多いことが課題となり、「思ったよりも売上が伸びない」という現実が、投資家の失望を招き、株価を押し下げています。
2024年後半から2025年にかけて、イーライリリーのアルツハイマー病治療薬「ドナネマブ」が米国FDA(アメリカ食品医薬品局)で承認され、エーザイの「レカネマブ」との間で競争が激化しています。
ドナネマブは「レカネマブ」と同様にアルツハイマー病の原因と考えられているアミロイドβを標的とする薬剤であり、比較対象とされています。
市場シェアの低下や価格競争の激化につながる懸念が株価の伸びを妨げる原因となっています。

ドナネマブは、2024年9月に日本の厚生労働省に承認されたよ!
エーザイの株価が下落している理由の3つ目は、主力薬の特許切れと、レケンビの拡大に伴う利益率の悪化です。
まず、同社の主力製品である抗がん剤「レンビマ」の特許切れが意識されています。
レンビマは、2030年6月以降に米国で後発薬(ジェネリック)が参入する恐れがあり、シェアを奪われることが懸念されているのです。

稼ぎ頭の縮小をどこかで埋めないといけないんだよね…。
そこで成長の柱として期待されるのが「レケンビ」ですが、売れても利益が伸びにくいという問題があります。
事実、レケンビの売上高が2028年度に3,000億円(2025年度は880億円)まで拡大するのに伴って、売上原価率は30%まで上昇(2025年度比+6.8pt)する予想です。
こういった経営計画(2026/05/25発表)が嫌気され、証券会社は目標株価を引き下げ、株価も下落することとなりました。

「レカネマブ」に左右された業績となりそうだね!

このパートの要約
ここでは、エーザイの基本情報をまとめます。
2つの項目について詳しく見ていきましょう。
エーザイは以下の事業を展開しています。

医師の指示のもと処方される医薬品を中心に、各拠点に工場を持ち、グローバルに事業を展開しています。
特に、長年の経験とノウハウを持つ「神経領域」(認知症関連・神経変性疾患など)と「がん領域」を重点領域とし、いまだ治療法が確立されていない疾病に対する革新的な新薬の創出に注力しています。
グローバルでの主力商品

同社はアメリカ大陸での売上比率が高いよ!
医療機関を受診しなくても、薬局やドラッグストアなどで消費者が直接購入できる製品を扱っている事業です。
この事業は、エーザイの掲げる「hhc(ヒューマン・ヘルスケア)理念」を、より身近な形で生活者に提供する役割を担っています。
代表的な製品ブランド
社員が就業時間の1%を生活者と共に過ごす「hhc活動」を通じて、消費者の言葉にならない健康上の悩みや生活習慣、価値観などを深く理解しようと努めています。

CMでもみたことあるね!

パイプラインとは、研究の初期段階から臨床試験、そして最終的な承認・上市へとつながる一連のプロセスを指しています。
新たな収入を生み出す新薬の開発は製薬会社の持続的成長の要です。
続いてエーザイの最新の業績を見ていきましょう。
| 単位:億円 | 2021/3期 | 2022/3期 | 2023/3期 | 2024/3期 | 2025/3期 | 2026/3期 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上収益 | 6,459 | 7,562 | 7,444 | 7,418 | 7,894 | 8,253 |
| 研究開発費 | 1,503 | 1,717 | 1,730 | 1,690 | 1,716 | 1,587 |
| 営業利益 | 515 | 537 | 400 | 534 | 544 | 441 |
| 当期利益(親会社所有者帰属) | 419 | 480 | 554 | 424 | 464 | 385 |
2026年3月期 通期決算
エーザイの2025年度(2026年3月期)は、売上収益が過去最高を更新した一方で、営業利益・当期利益はともに前期から減益となりました。
横ばいが続いていた売上収益は2025年3月期、2026年3月期に大きく成長しています。
増収要因としては、「レケンビ」「レンビマ」「デエビゴ」「フィコンパ」などの品目の売上収益が大幅に拡大したためです。
売上収益の増加に寄与した品目

アルツハイマー病治療剤の売上収益が、ほぼ2倍になったんだね!
このように売上収益は過去最高を更新した一方で、利益は2ケタ減益となりました。
これは販売管理費が大きく増加したことが影響しています。

特に、アルツハイマー病治療剤「レケンビ」への積極的な投資や、欧州などでの構造改革に関連する費用が営業減益の主な要因です。

2027年3月期の業績予想はどうなのかな?
2027年3月期は、売上収益8,835億円、営業利益700億円と、過去最高の売上収益と2ケタ増益を見込んでいます。
2027年3月期 通期業績予想
このように増収増益を見込む一方で、市場からの期待は越えられず、コンセンサスを下回る結果となりました。
| 27/3期 | 会社予想 | コンセンサス |
|---|---|---|
| 売上高 | 8,835億円 | 8,912億円 |
| 営業利益 | 700億円 | 739億円 |
| 経常利益 | 740億円 | 792億円 |
| 当期利益 | 523億円 | 563億円 |

決算発表後の翌営業日の株価は、前日比-3.93%だったよ…。

このパートの要約
以下4つの特徴を見ていきましょう。

エーザイは、長年にわたるアルツハイマー病治療剤の研究開発で先駆的役割を担い、「レカネマブ」の成功はその象徴です。
この分野での深い知見と高い技術力は同業他社に比して突出しており、いまだ治療法が少ない神経変性疾患領域におけるプレゼンスは、今後の成長ドライバーとなります。
基礎研究から上市後の普及戦略まで一貫したノウハウを持ち、これは幅広い疾患を扱うメガファーマにはない、特定の領域における専門性の高さが強みです。

がん領域においてもグローバルでの事業展開を強化しており、特に海外企業との戦略的提携を通じてパイプラインの拡充を図っています。
例えば、ハラヴェンやレンビマといった製品は、グローバルでの売上貢献が期待されており、多様な提携戦略は、研究開発のリスク分散と効率的な開発に繋がっています。
アステラス製薬(4503)や中外製薬(4519)など、がん領域に強い日本の製薬企業は他にもありますが、エーザイは特に海外企業との共同開発やライセンス契約を積極的に活用し、グローバルでの競争力を高めています。

提携によって多様なアプローチと迅速なパイプライン拡充を実現しているんだね!
「レカネマブ」は、エーザイの将来を大きく左右する重要な製品である一方で、収益が「レカネマブ(レケンビ)」に大きく依存する可能性もあります。
承認後の普及には、医療従事者の理解促進、診断体制の整備、そして各国での保険償還の確保など、多くの課題が存在します。
これらの課題が想定通りに進まない場合、業績に大きな影響を与えるリスクを抱えています。
武田薬品工業は消化器系疾患、希少疾患、血漿分画製剤など幅広い領域で複数の主力製品を持ち、リスク分散を図っています。
エーザイの「レカネマブ」への依存度は、それに比べると高いと言えるでしょう。
神経領域とがん領域に注力する一方で、パイプライン(開発中の新薬候補)がこれらの領域に偏っている点が弱みとして挙げられます。
「レカネマブ」に次ぐ新たな収益の柱となる製品が早期に確立されない場合、中長期的な成長に課題が生じる可能性があります。
競合のパイプライン
エーザイのパイプラインは、これらの企業と比較して領域の集中度が高い傾向にあります。

このパートの要約
エーザイの株価は今後どうなっていくのでしょうか。
以下では、株価下落理由である「レカネマブ」の普及に注目してエーザイの株価を分析していきます。
最新の2025年度決算説明会資料によると、「レカネマブ」は現在世界53の国/地域で承認されており、株価下落の要因であった欧州でも承認されました。
普及に向けて着実に成果を出しており、「レカネマブ」が大きな収入源となることが期待できそうです。

2024年度と比べて9か国増えたんだワン!
2025年6月に、英国で「レカネマブ」などに関して公的な医療保険制度での使用を奨励しないというニュースが報道されました。(日経新聞より)
公的医療で使うには費用対効果が小さいと判断したためで、米イーライリリーの「ドナネマブ」も同じく対象となっています。
各国の保険償還を巡る動向は、今後も株価を左右する材料になると言えるでしょう。

承認だけでなく、保険適用になるかも大事なんだね。
「SC-AI」は、アルツハイマー病治療剤「レカネマブ」の「皮下注射オートインジェクター(Subcutaneous Auto-Injector)」を指しています。
これは、患者やその介護者が自宅で簡単にレケンビを自己注射できるようにするためのデバイスのことです。
「レカネマブ」の初期治療は、通常、静脈内投与(点滴)で行われます。
しかし、静脈内投与は医療機関への定期的な通院が必要で、患者や介護者にとって大きな負担となります。
そこで、維持投与のフェーズにおいて、以下のようなメリットを持つSC-AIの導入が期待されています。

大きな収入の軸となっていきそうだね!


エーザイの株価が下落した理由がよく分かったよ!
かぶリッジの結論
エーザイは、「レカネマブ」(商品名:レケンビ)を使用するにあたって必要な診断体制や投与可能な医療機関の限定、高額な薬剤費に対する保険償還の厳格化など、普及へのハードルが高い状況が続いているため株価が下落していることが分かりました。
しかし、着実に普及していることや使用のハードルを下げるためにSC-AIの研究に取り組んでいることが分かります。

今後の株価に注目だね!
かぶリッジでは、この他にも日本の優良銘柄についてまとめた記事を公開しているので、ぜひあわせてご覧ください。

