
プリファードネットワークスが上場しない理由は何?
上場する目処はあるのかな?
このようなお悩みを解決します。
💡かぶリッジの結論
- 非上場維持は戦略的に合理的な判断
- 主要因は、「技術集中・柔軟経営・情報守秘」の3つ!!
- 将来的な上場の可能性はゼロではない
プリファードネットワークスは、時価総額数千億円とも言われる日本を代表するAIユニコーン企業です。
トヨタやファナックなど大手企業からの出資を受け、AI創薬や自動運転技術で革新的な成果を上げている同社。
しかし多くの投資家が期待する上場については、これまで一度も実現していません。
そこで本記事では、プリファードネットワークスが上場しない理由と、今後の可能性を徹底解説します。
技術力と資金力を兼ね備えた同社の戦略的判断を、詳しく見ていきましょう。


執筆:かぶリッジ編集部
かぶリッジは、20年以上にわたり投資家向けサービスを提供する株式会社インベストメントブリッジが運営しています。日本株投資や米国株投資を実践する編集部メンバーや、現役の証券アナリスト、元証券会社勤務の社員等で運営しています。
プリファードネットワークスとは?


プリファードネットワークス(PFN)は、2014年に設立された日本を代表するAI技術開発企業です。
ディープラーニングを活用した革新的な手法で、製造業から医療業界まで幅広い分野で事業を展開しています。
トヨタ自動車やファナック、NTTなどの大手企業からの出資を受けているのも特徴です。
同社の技術力は国際的にも高く評価されており、日本のAIスタートアップ界を牽引する存在となっています。
概要と沿革
プリファードネットワークスは、2014年3月26日に西川徹氏と岡野原大輔氏によって設立されました。
創業から僅か1年後の2015年にはトヨタ自動車から10億円の出資を受け、一躍注目を集めることに。
その他にも、以下の企業から相次いで出資や提携を受けています。
- NTT(2014年、約2億円)- 「次世代ビッグデータ技術」の開発
- ファナック(2015年、約9億円)- 工場自動化技術の共同開発
- NVIDIA(2015年、技術提携)- GPU技術の最適化



創業からわずか数年で大手企業が相次いで出資するなんて、すごい技術力があるんだね!
これだけ短期間で大手企業からの信頼を獲得した背景には、確かな技術力と将来性があると注目されています。
本社は東京都千代田区に構えており、現在の従業員数は約350名(2025年2月時点)です。
事業内容
プリファードネットワークスの事業は、AI技術のバリューチェーンを垂直統合し、様々な産業領域で水平展開する独自のモデルが特徴です。


AIチップから計算基盤、生成AI基盤モデル、ソリューション・製品まで一貫して手がけることで、競争力の高い技術開発を実現しています。
同社の技術は単なる研究レベルではなく、実際のビジネス現場で活用される実用性の高いものばかりです。
以下で各事業の詳細を見ていきましょう。
事業 | 主要製品・技術 | 特徴 |
---|---|---|
AIチップ事業 | MN-Coreシリーズ | 省電力・高性能AI処理 |
計算基盤事業 | スーパーコンピュータ・PFCP | AI開発向けクラウドサービス |
生成AI・基盤モデル事業 | PLaMoシリーズ | 純国産大規模言語モデル |
ソリューション・製品事業 | 各産業向けAI製品 | 工場・小売・ヘルスケア等 |
AIチップ事業
AIチップ事業では、独自開発のAI向けプロセッサー「MN-Coreシリーズ」を神戸大学と共同開発しています。
従来のGPUと比較して大幅な省電力化を実現し、AI学習・推論処理を高効率で実行することが可能となりました。
2026年には生成AI推論向けの「MN-Core L1000」の提供開始を予定しており、次世代AI基盤の構築を目指しています。





この独自チップ開発こそが同社の技術的優位性の源泉だね!
計算基盤事業
計算基盤事業では、自社開発のスーパーコンピュータを複数運用し、AI開発に必要な膨大な計算力を提供しています。
MN-Coreを搭載したスーパーコンピュータ「MN-3」は、電力効率ランキング「Green500」で世界1位を3度獲得しました。


2024年10月からは「Preferred Computing Platform(PFCP)」として、AI開発事業者向けにクラウドサービスを提供開始しています。





この技術により、他社では実現困難な大規模AI開発が可能となっているんだワン!
生成AI・基盤モデル事業
生成AI・基盤モデル事業では、グループ会社のPreferred Elementsが開発する純国産大規模言語モデル「PLaMo」シリーズを提供しています。


主要な日本語ベンチマークでGPT-4を超える精度を記録し、世界最高レベルの日本語性能を実現中です。
商用版「PLaMo Prime」やエッジ向け「PLaMo Lite」など、用途に応じた多様なモデルを展開しています。
他社モデルベースではないため、社外ライセンスの制約がない点も大きな強みです。
ソリューション・製品事業
工場・製造、小売、ヘルスケア、ロボット、エンターテインメント等の各産業向けに特化したAIソリューションを提供しています。


ENEOSとの共同開発によるプラント自動運転システムや、小売店舗向けの「MiseMise」、自律搬送ロボット「カチャカ」など実用的な製品を展開中です。
材料探索用シミュレーター「Matlantis」では、従来の1万倍以上の高速化を実現し、新素材開発を革新しています。
こうした展開により、AI技術の社会実装を着実に進めているでしょう。



チップから製品まで一貫して開発できるのは、本当にすごい技術力だワン!
プリファードネットワークスが上場しない5つの理由


これほど注目を集めているにも関わらず、プリファードネットワークスが上場しない理由には明確な戦略的判断があります。
同社の経営陣は、短期的な利益よりも長期的な技術革新を重視する姿勢を一貫して貫いており、非上場を維持するメリットの方が大きいと判断しているのでしょう。
5つの理由に分けて詳しく解説していきます。
①長期視点の研究開発に注力
プリファードネットワークスは、何よりも「長期的な技術革新」を重視する企業姿勢を貫いています。
AI創薬や自動運転技術など、同社が取り組む分野は成果が出るまでに数年から十年以上の長期的な研究開発が必要です。
上場企業が求められる四半期主義では、このような長期的視点での投資判断が困難になる可能性があります。
技術分野 | 開発期間の目安 |
---|---|
AI創薬 | 10年以上 |
自動運転 | 5~10年 |
AIチップ | 2~3年 |



確かに革新的な技術開発には時間がかかるから、短期的な利益を求められると大変だね…



上場は技術開発のスピードを鈍らせるリスクにもなり得るんだワン!
②資金面での独立性が高い
プリファードネットワークスは、既に大型出資が複数あるため、上場による資金調達ニーズが薄い状況です。
SBIグループや三菱商事、NTTなど有力企業からの出資により、技術開発に必要な資金を十分に確保できています。
目論見書で必要となる調達額を超える水準の資金が既に確保されているため、急いで上場する必要がないでしょう。
この資金的な余裕こそが、同社の長期的な研究開発を支える重要な要素となっています。
トヨタなどからの出資比率
冒頭でも紹介したように、トヨタ自動車やファナックから出資を受けているほか、多数の大手企業が出資しています。
詳細な持分比率は非公開ですが、これらの出資により同社の財務基盤は非常に安定しているのです。
特に事業連携を伴う戦略的出資が多いため、単なる資金調達以上の価値を得ているのが特徴でしょう。
プリファードネットワークスの主な資金調達 | |
---|---|
2015年 | ファナックが9億円を出資 |
トヨタが10億円を出資 | |
2017年 | トヨタが105億円を追加出資 |
2019年 | JXTGホールディングス(現ENEOSホールディングス)が10億円を出資 |
2024年 | SBIグループが100憶円を出資 |



これだけの大手企業から出資を受けていれば、確かに上場の必要性は低いね!
③上場による情報開示の負担
上場企業には、四半期決算や株主総会での詳細な情報開示が義務付けられます。
特許戦略や製品のロードマップ、競争優位性を開示するリスクは、AI企業にとって致命的な問題となりかねません。
IR対応や投資家向け決算説明会の負担が増すことで、本業の技術開発に集中する時間が削られる懸念もあります。
開示は「攻め」だけでなく「守り」にも関わる重要な戦略的判断と言えるでしょう。
AI技術は知財と戦略の塊
プリファードネットワークスはMN-Core(スーパーコンピュータ)やPLaMoの開発技術など機密性の高い技術を多数保有しています。
そんな同社にとって技術情報は差別化の命綱であり、過度な開示は競合他社に戦略情報を提供することになりかねません。
特にAI分野では技術の陳腐化が早いため、戦略的な情報管理が極めて重要となります。



AI技術の開示は競合他社に手の内を見せることになるから、慎重になるのは当然だワン!
非上場を維持することで、技術情報の開示レベルを自社でコントロールできるメリットは大きいでしょう。
④経営判断の柔軟性を保持したい
プリファードネットワークスは、少数株主の意向に煩わされず、パートナーとの協業戦略を柔軟に動かすことを重視しています。
上場すれば多数の株主の利害調整が必要になり、迅速な経営判断が困難になる可能性があります。
「面白いことをやらないなら生きている意味がない」という西川CEOの強い技術志向が、この判断の根底にあるでしょう。
同社は「最先端の技術を最短路で実用化する」という企業理念の下、短期的な収益性よりも長期的な技術革新を重視する姿勢を貫いています。
大企業との連携を主導できる体制
トヨタなどのCVC出資であっても、上場すれば他の株主との利害調整が必要になってしまいますが、現在の非上場状態では、出資企業との協業戦略を主導的に決定できます。
事業会社が自己資金でファンドを組成し、主に未上場の新興企業(ベンチャー企業)に出資や支援を行う活動組織のこと。
自社の事業内容と関連性のある企業に投資し、本業との相乗効果を得ることを目的として運営される。
野村證券「証券用語解説集」より
特に技術開発の方向性や事業展開について、出資企業と密接に連携しながら進められるメリットは大きいでしょう。
具体的には、非上場維持により以下のような経営の機動性を確保できます
- 技術開発の方向性を出資企業と密接に連携
- 事業化のスピードを最適化
- 市場変化に対する迅速な対応
上場すれば、これらの迅速な意思決定は多数の株主との利害調整により困難になるので、この体制こそが、同社の技術が活用される理由の一つと言えます。



確かに株主が多すぎると、意思決定に時間がかかってしまうワン!
⑤AI競争激化に対する防衛策
上場により露出が増えることで、ライバル企業にとって情報収集の格好の対象となってしまいます。
Google DeepMindやOpenAIといった巨大AI企業との競争において、戦略的な情報管理は生存戦略の一部です。
目立たずに技術力を蓄積し、競争優位性を確実に構築するというアプローチが、現在の同社の競争戦略と言えるでしょう。



AI分野の競争の激しさを考えると、この慎重なアプローチは合理的だね!
技術流出リスクの最小化
また、同社には技術者の引き抜きや買収工作のリスクを避けたい意図があります。
上場により企業の詳細な財務情報や組織構造が公開されれば、競合他社の戦略的な人材獲得が容易になるのです。
OpenAIの人材流出問題や日立製作所の技術者流出事例を見ても、この懸念は現実的な問題でしょう。
優秀な技術者の確保と技術の秘匿性維持は、AI企業にとって表裏一体の重要課題と言えます。
リスク要因 | 非上場のメリット |
---|---|
技術者の引き抜き | 社内の人事戦略や報酬体系が外部に公開されないため、人材流出を抑えやすい。 |
買収工作 | 業績や資金の流れを詳細に公表する義務がないため、競合に戦略を悟られにくい。 |
技術情報の流出 | 技術開発の進捗や研究分野が開示されないため、機密保持が徹底できる。 |



AI業界の人材争奪戦は激しいから、優秀な人材を守るのも大変だワン!
上場を期待する声が多い理由


プリファードネットワークスに対して、投資家や市場関係者から上場を期待する声が非常に多く上がっています。
その背景にあるのは、同社の圧倒的な技術力と将来性への期待です。
特に近年の生成AIブームによりAI関連銘柄への注目度が大幅に高まっており、AI技術を持つ企業への投資熱が急激に上昇しています。
SNSや投資関連の掲示板でも「プリファードネット株を買いたい」という声が頻繁に見られるほどです。
なぜこれほど多くの人が同社の上場を待ち望んでいるのでしょうか。
上記の3点に沿って見ていきましょう。



プリファードネットワークスは何がすごいのかな?
①ユニコーン企業としての知名度
プリファードネットワークスは、推定企業価値1,578億円(2025年3月上旬時点)を誇る日本最大級のユニコーン企業です。
CB Insightsのユニコーンリストにも名を連ね、Forbes JAPANの「注目AIスタートアップ」でも常に上位にランクインしています。
2023年の日本経済新聞によるNEXTユニコーン調査では、推計企業価値が1,500億円を超える国内企業5社のうちの1つに選ばれています。



実際、日本国内でこれほどの規模と技術力を併せ持つAI企業は他に例がないワン!
2018年6月に上場したメルカリの企業価値が1,479億円だったことを考えると、プリファードネットワークスの企業価値の高さは異次元のレベルだと言えます。
特に、同社の技術力は単なる期待値ではなく、実際の受賞実績や論文採択数で裏付けられているのが特徴です。


以上のような世界トップAI学会での論文採択実績に加え、以下のような賞も獲得しています。
- 第5回日本ベンチャー大賞「内閣総理大臣賞」受賞(2019年)
- Green500で電力効率世界1位を3度獲得(2020年~2021年)
- 岡野原氏「KDDI Foundation Award 2022」受賞(2022年)
など



こうした賞の数々からも、プリファードネットワークスの技術力が裏付けられているね!
②IPOによる資金調達ニーズの期待
出資企業側からも、IPOによる投資回収への期待が高まっているとみられます。
トヨタやファナック、SBIグループなどの大手企業は、CVCとして同社に出資していますが、長期的には上場による株式公開を通じた回収も視野に入れているでしょう。
また、上場により調達した資金を活用したグローバル展開への期待も大きな要因です。



VCやCVCの投資動機として「IPO出口期待」は当然の論理だワン!
出資企業 | 出資時期 | 期待する効果 |
---|---|---|
トヨタ自動車 | 2015年 | 自動運転技術の先行投資回収 |
ファナック | 2015年 | 工場自動化分野での競争優位確保 |
SBIグループ | 2024年 | AI半導体事業での協業効果 |
三菱商事 | 2024年 | AI事業のグローバル展開支援 |
特に最近では、SBIグループが100億円規模の出資を行い、AI半導体の開発に共同で乗り出すなど、出資企業との協業も活発化しています。
これらの出資企業にとって、IPOは投資回収の重要な手段であると同時に、協業事業の価値最大化を図る機会でもあるでしょう。



大手企業も投資回収のタイミングを見計らっているはずだね!
さらに、グローバル市場でのAI競争が激化する中で、上場による資金調達は海外展開の重要な原資となる可能性があります。
特に海外展開を加速させる段階では、以下のような大型資金需要が発生する可能性があるのです。
- 海外データセンター展開の資金需要
- グローバル人材獲得のための資金確保
- 海外企業との戦略的提携資金



現在の出資ベースで対応困難な場合は、上場による資金調達が現実的な選択肢として検討されるかもね!
③一般投資家からの支援
Yahoo掲示板やX(旧Twitter)などでは、「PFN(プリファードネット)株ほしい」「いつ上場するの?」といった個人投資家の発言が数多く見られます。
クリックして実際のポストを見る
特に、生成AIブームを背景としたAI関連銘柄への投資熱が高まる中で、日本を代表するAI企業への投資機会を求める声は年々増加傾向にあります。
実際にAI関連企業のIPOでは、初値が公開価格を大きく上回るケースは多いです。



生成AIブームでAI関連銘柄のIPO人気が高まっているから、プリファードネットワークスへの期待も一層高まっているんだね!
また、同社の技術がより身近になってきたことも、一般投資家の関心を高めている要因の一つです。
家庭用ロボット「カチャカ」の発売や、小学生向けプログラミング教材「Playgram」の普及により、同社の技術を実際に体験できる機会が増えています。
これらの製品を通じて同社の技術力を実感した人々が、投資対象としても関心を寄せているのでしょう。



実際に製品を使って技術力を実感できるから、投資したくなる気持ちもわかるね!
さらに、ESG投資の観点からも同社への関心が高まっています。
電力効率世界1位を3度獲得したスーパーコンピュータ技術や、持続可能な社会を目指す材料探索技術など、環境に配慮した技術開発が評価されています。



これだけ注目されている企業なら、上場が期待されるのも納得だワン!
上場はいつ?今後の可能性と注目点


多くの投資家が気になるのは、プリファードネットワークスの上場時期でしょう。
結論から言えば、現時点で明確な上場予定は発表されていません。
しかし、「上場の可能性がゼロ」というわけでもないのが現状です。
同社の今後の動向を予測するための注目点を詳しく解説していきます。
現時点で上場予定はなし
プリファードネットワークスの経営陣は、現時点では上場について積極的な発言を控えている状況にあります。
ただし、「上場は考えていない」と明確に否定した公式資料は存在しません。
この明言回避は、将来的な上場の可能性を完全に排除していないとも解釈できるでしょう。



慎重な姿勢は戦略的な判断であり、適切なタイミングを見極めていると考えることもできるね!
「技術と人材に集中したい」という姿勢
西川徹CEOは過去のインタビューで、「技術開発と人材育成に集中したい」という姿勢を一貫して示しています。
この発言の背景には、「上場によって失うものもある」という慎重な判断があると考えられます。
同社にとって最も重要な資産は技術力と優秀な人材であり、これらを最大化することが長期的な企業価値向上につながるという信念があるでしょう。



確かに技術力が一番の資産だから、それを最優先にするのは正しい判断のように思えるね!
また、同社の技術開発サイクルを考慮すると、現在は重要な技術的転換点に位置していることも上場を急がない理由の一つでしょう。
2026年に予定されている生成AI向けMN-Core L1000の提供開始など、中長期的な技術ロードマップの実現に集中したいという意図が伺えます。


今後の転換点となりうる要素
現在は非上場を維持している同社ですが、以下のような条件がそろえば、上場も選択肢となる可能性があります。
これらの要素は、同社の戦略的判断に大きな影響を与える可能性があるでしょう。
投資家としては、これらの動向を注視することが重要です。



特にグローバル展開の資金需要が高まった場合、上場検討の可能性が高まる気がするな!
グローバル展開の資金需要
AI分野でのグローバル競争が激化する中、大型プロジェクトや海外拠点設置で資金ニーズが高まるケースが考えられます。
例えば、OpenAIがMicrosoftから巨額の投資を受けてサービスを急速に拡大したように、プリファードネットワークスも大規模な資金調達が必要になる可能性があります。



MN-Coreの海外展開やPLaMoの多言語対応など、グローバル市場での競争力強化には相当な投資が必要そうだもんね…
現在の出資企業からの資金では賄いきれない規模の投資が必要になった場合、IPOが現実的な選択肢となる可能性があります。
また、Rapidusやさくらインターネットとの国産AIインフラ提供の基本合意など、大型プロジェクトが具体化すれば、さらなる資金需要が生まれる可能性もあります。



こうしたグローバル展開のタイミングで上場はあり得そうだね!
出資元のIPO方針変更
現在の出資企業の投資戦略変更も、上場を促す要因となる可能性があります。
CVCは出口戦略が見えにくいと資本関係を整理する可能性があるため、出資企業側から上場を求める声が高まることもあるのです。
特に、投資から一定期間が経過した企業は、投資回収のタイミングを模索する傾向にあります。
このように投資回収圧力が高まった場合、同社も上場を真剣に検討せざるを得なくなるかもしれません。



2025年はトヨタ自動車とファナック2015年出資からちょうど10年のタイミングだワン!
さらに、AI市場の成熟度が高まり、同社の技術が十分に差別化された段階で、出資企業が投資価値の最大化を図るために上場を促す可能性もあります。
また、競合他社の上場動向も影響要因となるでしょう。
国内外のAI企業が相次いで上場し、資金調達競争が激化すれば、同社も対抗上上場を検討する可能性があります。



投資家としては、これらの動向をしっかりウォッチしておく必要があるね!
【まとめ】プリファードネットワークスは上場しない!?


プリファードネットワークスの上場について、現在は非上場を維持することが合理的であることが分かりました。
しかし、将来的な上場の可能性がゼロというわけではありません。
最後に、この記事の重要なポイントをまとめてお伝えします。
💡かぶリッジの結論
- 非上場維持は戦略的に合理的な判断
- 主要因は、「技術集中・柔軟経営・情報守秘」の3つ!!
- 将来的な上場の可能性はゼロではない
AI技術の発展段階を考えると、今は技術開発に集中することが長期的な企業価値向上につながるでしょう。
一方で、日本を代表するAI企業への投資機会を求める投資家の期待も十分に理解できる状況です。



資金需要が高まった場合にどうなるか等、今後の動向に注目だね!
かぶリッジでは、他にも日本の個別株について記事をまとめているので、ぜひあわせてご覧ください。