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NTTの株価はなぜ下がった?下落の要因と今後10年の展望を徹底分析!

・NTTの株価はなぜ安いの?
・今後の株価はどうなる?

このようなお悩みを解決します。

かぶリッジの結論

  • NTTは減益予想の発表や前期からの反発などにより、株価が下落した
  • インフラ株であり、安定性という強みがある
  • 成長分野での活躍、国際競争力強化に向けた取り組みに注目

NTT(日本電信電話)は1985年の発足以降、国内最大手の情報通信企業として知られていますが、株価は150円付近と非常に安価です

2025年5月14日終値で153.1円となっています。

近年株式分割で注目を集め、安定性の高いインフラ株であるため、購入を検討している方もいるでしょう。

しかし以下の通り、2024年4月以降、株価は大きく下落し、停滞が続いています。

先行きが不安だな…

そこで今回は、NTT(日本電信電話)の株価が大きく下がった理由や将来性を分かりやすく解説します。

現役アナリストの意見を踏まえながらNTT株を徹底分析していきましょう。

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執筆:かぶリッジ編集部

かぶリッジは、20年以上にわたり投資家向けサービスを提供する株式会社インベストメントブリッジが運営しています。日本株投資や米国株投資を実践する編集部メンバーや、現役の証券アナリスト、元証券会社勤務の社員等で運営しています。

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目次

NTTの株価はなぜ下がった?3つの理由を解説

図解

💡このパートの要約

  • 2024年度の決算予想で減益を発表し、配当利回り低下が懸念された
  • 株式分割や好業績を背景に、株価が上昇した2023年度からの反動という側面がある
  • 2024年4月に改正された、NTT法を巡る今後の行方が不透明になっている

そもそも、NTTの株が下がったのはなぜ?

NTTの株価が下落した背景には、いくつかの理由があります。

3つの要因と最新動向について、以下で考察しましょう。

過去の減益予想の発表と配当利回り低下への懸念

2024年4月から6月にかけてNTTの株価が急降下した主要因は、2024年度決算予想で減益の見通しを発表したこと。

2024年度の業績予想値は以下の通りでした。

  • 営業収益:13兆4,600億円(0.6%増)
  • 営業利益:1兆8,100億円(5.9%減
  • 当期純利益:1兆1,000億円(14.0%減

5期ぶりの減益予想となった上、特に当期純利益の減少率は大きく、売り注文を呼びました。

なぜこれほどの減益が予想されたんだろう…

この要因には2つの点が関係しています。

地域通信事業の停滞

2024年度決算の減益見通しには、地域通信事業の停滞が影響しました。

地域通信事業は、NTT東日本とNTT西日本による県内通信サービスのことだワン!

2024年度の業績予想を事業部門別に見ると、地域通信事業の営業利益は2,900億円で、4,377億円だった前期より33.7%減益の見通しでした。
(「2023年度決算、2024年度業績予想について」より)

これに対しNTTは「2024年度は一旦減益となるものの、2027年度の新中期目標達成に向けて成長分野の拡大・コスト構造改革に積極的に取組んでいく」と発表。

しかし、市場では良い受け止めはされず、売りが先行しました。

通信サービス事業の下向きが、市場で懸念されたんだね…

配当利回り低下への懸念

減益発表の約半年前、2024年の年初からNTTの株価は急上昇し、1月末には株式分割以降の最高値190円前後を記録しました。

これにより配当利回りの予想値は一時2.6%台に落ち込み、高配当利回り株とされるNTTにとって異例の事態に。

2025年度の予想利回りから1%近く低いよ!

配当利回りの低下が懸念されたことで、株価が下落傾向に転じるきっかけとなりました。

好業績の23年度からの反動

じゃあNTTは業績が悪い企業なのかな?

確かに2024年度の業績予想は芳しくありませんでしたが、そもそも2023年度はノンコア資産を売却したことで増益を実現

NTTは、2023年度の営業収益からこの一過性要因を除いた場合、2024年度の営業収益はむしろ対前年比で増益予想だと説明しました。

そして今後の見通しとして、コスト構造改革に取り組み、2027年度にEBITDA20%増(2022年度比)を実現することを掲げています。

EBITDAとは、利払い前・税引き前・減価償却前利益のことで、企業価値評価の指標なんだワン!

2024年度の減益予想はネガティブとは言い切れないね!

NTT法を巡る今後の先行きの不透明性

NTTの株価下落にはもう一点、2024年4月に改正され、2025年5月ごろに再改正される見込みのNTT法が関係していると考えられます。

2回も改正があるんだね!

まず2024年4月に成立した改正法を見ていきます。

NTT法は日本電信電話公社の民営化に伴い1984年に制定されましたが、時代とともに実態に合わなくなっているという意見が上がっていました。

この背景にはユニバーサルサービスという制度が関わっています。

ユニバーサルサービスとは、電話サービスの公平で安定的な利用に向け、必要な費用を各電話会社が負担するサービスだワン!

2007年度以降、他の事業者も費用を負担する制度が実施されていますが、その主体はNTT東西。

つまり、NTTはNTT東西の業績が芳しくなくても、地域通信事業を削減することができないのです。

2024年4月の改正では、NTTの経営に関する制限は緩和されましたが、NTTの負担は依然として大きいままでした。

直近の改正ではどう変わったのかな?

最新の改正案は2026年からの施行を見込んでおり、以下の点に注目です。

項目ポイント
固定電話サービス、光ファイバーなど他事業者がいない場合のみNTTに提供義務
NTT保有の電柱や地下設備国の認可を経て譲渡可
政府による株保有、外資規制維持
NTT法廃止に向けた動き3年をめどに検討

懸案のユニバーサルサービスの制度が変更され、負担軽減につながることが期待されています。

しかし外資規制の維持・法廃止の行き詰まりなど、懸念も多く追い風になっているとは言えません。

一方、NTTは社名を日本電信電話からNTTに変更することも決定しています。

今後も改革に目が離せないね!

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最新の決算が発表。増収増益予想で株価上昇へ

2025年5月9日に2024年度決算が発表されました。

以下の通り2025年度は増収増益見込みとなっています。

スクロールできます
2023年度(実績)2024年度(実績)2025年(予想)増減率
営業収益133,745137,047141,9003.5%
営業利益19,22916,49517,7007.3%
当期純利益12,79510,00010,4004.0%
配当金5.10円5.20円5.30円
2024年度連結決算短信より
単位:億円

好業績が期待できるね!

具体的には、営業利益は前期比3.5%増の14兆1,900億円、営業利益は同7.3%増の1兆7,700億円となっています。

この背景要因について、NTTは以下を挙げています。

  • データ・ネットワーク環境の強化
  • 事業基盤強化
  • カスタマーサービスの高度化

特にデータセンター活用、自動運転技術への出資、通信事業者間の協力、基地局拡大といった施策が、今回の予想値に寄与したと言えるでしょう。

NTT株の強み・弱みは?大型株と比較検証

NTTの強みと弱み図解

そもそもNTT株にはどんな特徴があるのかな?

💡このパートの要約

  • NTTは安定性のあるインフラ株の中でも営業収益13兆を超える最大手企業
  • NTT株は15年連続増配の配当利回り3.44%を見込む、高配当株である(※2025/5/16時点)
  • NTTの株価は小さいため、少しの市場の変化が大きな影響になりやすい

同じく通信業界大手である「KDDI(9433)」、「ソフトバンクグループ(9984)」と比較し、NTTの強み・弱みを見ていきましょう。

大きく以下3つの特徴が挙げられます。

以下に、3社の主要財務データと参考指標を表にまとめ、比較します。

スクロールできます
2024年度連結決算NTT(9432)KDDI(9433)ソフトバンクグループ(9984)
売上高(営業収益)13兆7,047億円5兆9,179億円7兆2,437億円
当期純利益1兆円6,856億円1兆1,533億円
自己資本比率34.0%30.4%25.7%
ROE(自己資本利益率)10.0%13.2%10.2%
PER(株価収益率)12.12倍13.94倍10.15倍
PBR(株価純資産倍率)1.17倍1.83倍0.93倍
EPS
(1株当たり純利益)
11.96円169.28円793.77円
配当利回り3.4%3.09%0.5%
配当性向43.5%42.8%5.6%
各社決算短信よりかぶリッジ作成、全て3月期決算
※2025年5月14日時点の株価をもとに算出

営業収益13兆を超える通信インフラ系最大手企業

NTTの一番の強みは、インフラ系企業の中で圧倒的な売上高を誇っていることです。

営業収益が13兆って大きすぎて実感が湧かない!

特に電話通信の競合他社であるKDDIやソフトバンクグループと比べても2倍以上と、その差は明らかです。

インフラ系企業は景気変動の影響を受けにくいことが強みですが、その中でも最大手企業であるNTTは投資の安定性が非常に高いといえます。

増配傾向を維持し配当利回りもやや高水準

2つ目の強みとして、NTTは14期連続で増配を達成していることが挙げられます。

まずは、下のグラフを見てみましょう。

特に2015年度以降は大きく伸ばしており、2025年度においても5.3円と前年度比で増配の見込み。

配当利回りも2023年度は2.8%とKDDIを下回りましたが、2025年度の予想はKDDIを上回る3.44%となっています。

安定して高配当を受け取れるのもありがたい!

株価が小さく、市場の変化に敏感

他の2社と比べてNTTは株価が低いよね…

2025年5月14日終値で、3社の株価はNTTが153.1円、KDDIが2,580円、ソフトバンクグループが7,896円

NTTの株価はかなり低いため、買い手のハードルが低い反面、数円の変化が大きな影響を及ぼします。

実際、NTTの株価の変動率は比較的高くなりやすく、常に市場の注目が集まりやすい銘柄です。

多少の変化に惑わされないことが必要かもしれません。

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NTTの基本情報

NTTの事業内容や株価にはどんな特徴があるのかな?

ここでは、NTTの基本情報をまとめます。

4つの項目について詳しく見ていきましょう。

事業内容

NTTは主に3つの事業を展開。

  • 総合ICT事業
  • 地域通信事業
  • グローバル・ソリューション事業

総合ICT事業

総合ICT事業は以下の事業を主としています。

  • 携帯電話事業
  • 国内電気通信事業における県間通信サービス
  • 国際通信事業
  • ソリューション事業

NTTドコモ、NTTコミュニケーション、NTTコムウェアが中心を担っており、2024年度のセグメント別の営業収益は6兆2,131億円となっています。

ドコモ関連事業がグループ全体の約5割の営業収益を占めるんだね!

地域通信事業

地域通信事業は、国内電気通信事業における県内通信サービスの提供およびそれに附帯する事業を主としています。

NTT東日本とNTT西日本が、それぞれ固定電話網やフレッツ光などの回線サービスを提供。

2024年度のセグメント収益は3兆1,123億円となり、固定電話契約数の減少により減収でした。

グローバルソリューション事業

グローバルソリューション事業は、下記の分野を扱っています。

  • システムインテグレーション
  • ネットワークシステム
  • クラウド
  • グローバルデータセンター

具体的にどんな事業を展開しているのかな?

同事業では、NTTデータグループがコンサルティングサービスやクラウドサービスなどを展開しており、2024年度のセグメント収益は4兆6,387億円となっています。

また、NTTデータグループの株価推移は以下の通りです。

8月に一度大きく下落しましたが、サイバーセキュリティ分野が注目されていることもあり、株価は上昇傾向。

今後の成長を見込める事業なんだね!

さらに、2025年5月8日にNTTデータグループの完全子会社化が発表され急上昇。

その他、NTTは不動産やエネルギー事業も手掛けており、多岐にわたって事業展開を行っています。

業績

スクロールできます
年度営業収益総合ICT事業地域通信事業グローバル・ソリューション事業当期純利益
2023年度13兆3,745億円6兆1,400億円3兆1,832億円4兆3,674億円1兆2,795億円
2024年度13兆7,047億円6兆2,131億円3兆1,123億円4兆6,387億円1兆円
2025年度
(予想)
14兆1,900億円6兆3,360億円3兆1,200億円4兆9,300億円1兆400億円
各年度決算短信及び「2024年度決算、2025年度業績予想について」より作成
各セグメントの数値は営業収益

表からわかるようにNTTの近年の業績は堅調であり、成長幅は大きくないものの安定しているといえます。

セグメント別に見ると、総合ICT事業とグローバル・ソリューション事業は毎年増加。

しかし一方で、地域通信事業では2024年度は前年比709億円の減収となり、伸び悩んでいると分かります。

一方、2025年の業績予想においてはすべての事業で増収、全体としても5,000億円近い増収を見込んでおり今後の伸長に期待できるでしょう。

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配当政策・株主還元

改めて配当政策を詳しく見ていきましょう。

スクロールできます
年度1株当たり年間配当金額配当利回り配当性向(連結)
2023年度5.1円2.83%33.8%
2024年度5.2円3.59%43.5%
2025年度
(予想)
5.3円3.44%42.1%
同社各年決算短信より作成
※2025年5月14日時点

NTTは15期連続の増配を見込んでいるため配当利回りも安定しており、長期保有に向いているといえます。

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また株主還元施策として、長期保有の株主に対しdポイントの還元を行っています。

2024年3月31日の基準日時点で保有期間の対象に含まれる株主は、1500dポイントまたは3000dポイントを受け取ることができます。

ただし2025年度については未発表であり、毎年受け取れるわけではないことに注意が必要です。

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株価の推移

ここで、過去5年の株価の動きを振り返りましょう。

2024年以前は右肩上がりに株価が上昇。

特に2021〜2022年半ばに大きく値上がりしましたが、これにはコロナ禍でクラウドサービスやAI、5Gの活用が進んだ情勢が関係しています。

そしてNTTは中期目標を改訂し、グループ内の組織改革を図り経営効率改善を進めたことで成長を実現しました。

株式分割とその影響

NTTは、過去5回にわたって株式分割を行っています。

直近では、2023年7月に1株を25株に分ける大規模な株式分割を行いました。

株式分割は、従来の1株を細分化して株の総量を増やし、株式数を増加させる取り組みだワン!

株式が細分化され、より多くの人がNTTの株を所有できるようになりました。

どんな影響があったのかな?

分割の前後で、最低投資金額は約40万円から約2万円に変化。

一方で、dポイントの株主還元制度は100株という基準が維持されています。

NISA経由での資金流入も進んでおり、個人投資家の保有が大きく増加するようになりました。

NTTデータグループ完全子会社化による影響

2025年5月8日、NTTはNTTデータグループに対しTOB(株式公開買い付け)を行い完全子会社化すると発表しました。

既に買い付けは始まっており、これを受けNTT株は一時10円近い上昇幅を記録。

完全子会社による影響として、「グループ内の連携強化と国際競争力の向上」が期待できます。

具体的には経営統合、コスト効率、海外展開をグループ全体で推進でき、長年の課題だったグローバル市場での活躍への一歩となるかもしれません。

10年後の株価はどうなる?将来性と買い時を分析

展望図解

結局NTTの株は買った方が良いのかな?

NTT株の買い時を、カギとなる分野から分析していきます。

安定性は維持

NTTが発表した減益予想の主原因は一過性のもので、全体として採算が悪化しているわけではありません。

むしろ現在は中長期計画においてコストカットや経営改善を行っている最中にあり、今後復調する可能性はあります。

ただし、株価を見ると2024年6月から上下動を繰り返し停滞から抜け出せていないのが現状です。

NTT法による制限がある中で、改革がどう進んでいくのか注目だね!

成長分野での活躍に期待

将来のNTTの株価を左右すると考えられる要素は、以下の3点です。

サイバーセキュリティ分野

デジタル化が進む現代社会において、最も注目を集めるNTTの事業はサイバーセキュリティ事業です。

サイバーセキュリティ図解
NTTData公式サイトより

NTTデータは「ゼロトラストセキュリティ」を掲げ、社会全体のサイバー攻撃対策強化を推進。

自社で抱える専門家と設備を活用し、企業へのコンサルティングやプラットフォームの構築を行っています。

この分野は政治や外交とも関係があり、2025年1月に就任したトランプ米大統領の動向にも注意が必要です。

先進技術の活用

先進技術分野において、IOWN構想の下、NTTドコモは5Gの活用、NTTデータはAI関連アセットの活用を進めています。

IOWN構想とは、ICTを持続的に発展させ、Well-beingな世界の実現をめざす次世代通信基盤の構想のこと。

大容量、低遅延、低消費電力のサービスによるエネルギー効率の向上を志向しているよ!

NTTドコモは5Gのサービス拡大を進めており、2024年3月末には5Gの契約比率が4割を突破。

しかし、ドコモの5Gはデータ通信速度低下が各地で頻発していることが問題となっています。

そこで基地局数の増加や最新型アンテナへの置き換えを進め、国際競争力の回復を目指しているのです。

また、NTTデータは特に生成AI関連のビジネス・投資拡大を推進。

例えば、「Global GenAI Platform」という生成AIに特化したプラットフォームを展開し、生成AIを導入する企業を支援しています。

こうした取り組みは注目できるね!

dポイントを軸とした経済圏

NTTドコモが展開するdポイントは、金融・ショッピング・エンタメ・通信・セキュリティなど幅広い分野で活用されています。

dポイントユーザーは1億人に迫る勢いを見せており、加盟店の拡大やAmazonとの戦略的協業も推進。

そしてこのdポイントを橋渡し役として、NTTはドコモユーザーに囚われない経済圏の拡大を目指しています。

最近ではdポイントやd払いを使えるお店がどんどん増えている印象だね!

dポイント経済圏をどこまで拡大できるかが、NTTの顧客拡大に影響するでしょう。

アナリストの見解

NTT株の将来性について当社所属のアナリスト森本氏にインタビューしました。

森本

NTT株の下落はプレミアがつきすぎたことが要因です。

株式分割に加え、NISA経由の投資が拡大したことから人気株となり、2023年まで株価が大幅に上昇。

その反動として、株価が急激に下がり、なかなか浮上のきっかけをつかめていないのが現状です。

こうした背景は2025年5月14日時点で、NTTのPERは12.1倍と割安になっていることからも分かります。

森本

NTTの株価上昇には、配当性向を上げるなど株主還元をどう進めるかにも注目です。

配当性向を高めて優良な高配当株として再び脚光を浴びれば、株価浮上につながるかもしれません。

NTTデータを中心とする成長分野の活躍も重要ですが、今後の配当政策も株価に影響を与えそうです。

10年後の株価はどうなる?

結論として、NTTの株価が直ちに急浮上する可能性は低いと考えられます。

その理由は事業が多角的であり、グループ全体に影響を与えるほど即座に成長できる分野が限られているためです。

ただ、2024年度の減益は一時的で、2025年度は増収増益を見込んでいます。

カギとなるのは、2027年までの経営改革NTTデータ躍進配当政策です。

これらの要素の結果次第では、数年後にはNTTの株価は大きく値上がりするかもしれません。

長期的にNTTの動向を見ておくことが大切だね!

【まとめ】NTT株が下がった理由

終わりに、この記事のポイントをまとめます。

  • NTTは減益予想の発表や前期からの反発などにより、株価が下落し停滞している
  • インフラ株であり、安定性という強みがある
  • 成長分野での活躍、国際競争力強化に向けた取り組みに注目

NTTの株価は割安と判断できる要素があるものの、すぐに急浮上するとは考えにくいのが現状です。

しかし、インフラ株としての安定性、増配の継続性には魅力があるといえるでしょう。

また国際競争力強化に向け、TOBや社名変更など経営改善につながる取り組みも進めています。

数年後の成長を見込む方、インカムゲインを重視する方は投資を検討しても良いかもしれません。

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