今回はIPO企業の中から、2月5日に東証グロースに上場した技術承継機構(319A)をご紹介します。
技術承継機構は、製造業の譲受や譲受企業の経営支援をする企業です。
想定時価総額は170億円で、金属製品業のIPOとなっています。
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この記事の監修者

執筆:かぶリッジ編集部
かぶリッジは、20年以上にわたり投資家向けサービスを提供する株式会社インベストメントブリッジが運営しています。日本株投資や米国株投資を実践する編集部メンバーや、現役の証券アナリスト、元証券会社勤務の社員等で運営しています。
技術承継機構のIPO基本情報
ここでは上場日や、かぶリッジ独自の初値予想を見てみましょう。
上場日 | 2月5日(水) |
---|---|
かぶリッジ独自の初値予想 | A(1.5倍以上1.7倍未満) ※想定価格1,970円から、2,955円~3,348円 |
企業Webサイト | https://ngt-g.com/ |
取り扱い証券 | SBI証券(主)、Jトラストグローバル証券、アイザワ証券、岩井コスモ証券など |

主幹事はSBI証券だよ!
技術承継機構のIPO日程と価格
IPOの日程と価格は次のようになっています。
※発表次第更新しています。
想定価格 | 1,970円 |
---|---|
仮条件 | 1,850~2,000円 |
ブックビルディング期間 | 1月22日(水)~1月27日(月) |
当選発表日 | 1月28日(火) |
公開価格 | 2,000円 |
申込期間 | 1月29日(水)~2月3日(月) |
上場日 | 2月5日(水) |
初値 | 2,700円 |



初値は公開価格の1.35倍になったね!


技術承継機構のIPO初値予想


東証での年明け一件目のIPOであり、初値が上がりやすい傾向にあります。
上位180日のロックアップがあり、VC保有は0%と売り圧力が弱い点はプラスの影響を与えるでしょう。
ただ、金属製品という業種は人気化しやすいテーマとは言えず、マイナスの要因となりそうです。
これらの点から、IPO評価: A(予想レンジ1.5倍以上1.7倍未満=2,955円~3,348円)と判断しました。
※IPO評価、初値予想は過去のデータを元に編集部が予想したものであり、結果を確約、投資を推奨するものではございません。
詳しい評価項目を知りたい方はこちら
- 発行済み株式数:想定時価総額を計算。
- オファリングレシオ:小さい方が投資家からの人気が高い。市場に出回る株式数が少なくなることを意味するため。
- 公募割合:大きい方が投資家からの人気が高い。企業に資金が多く入ることを意味するため。
- 上場市場:グロースに上場する企業は人気が高くなりやすい。
- 事業のトレンド性:成長市場に位置し、トレンド性が高い企業は人気になりやすい。
- VC保有比率:VCが多くいる企業は事業のトレンド性が高く・成長企業であることが多いが、ロックアップがない場合はIPO後の需給が悪化しやすい
- 売上高成長率・経常利益率:大きい方が人気。過去の業績が良い。
- 前後2週間のIPO数:少ない方が投資家からの人気が高くなりやすい。
- 過去1ヶ月の日経平均リターン:高い方が人気。投資家心理に影響。
ちなみに
初値予想方法については、「【IPO初値予想】IPOの評価方法を初心者向けにやさしく解説!過去の事例も」の記事で解説しています。
また、IPO初値・騰落率結果一覧では直近のIPOデータを掲載しています。
技術承継機構の主幹事・幹事証券
同社のIPO株を取り扱う証券会社は、次のようになっています。
証券会社名 | 割当率 | 割当株数 |
---|---|---|
SBI証券(主幹事) | 98.27% | 1,644,300株 |
Jトラストグローバル証券 | 0.87% | 14,500株 |
アイザワ証券 | 0.22% | 3,600株 |
岩井コスモ証券 | 0.22% | 3,600株 |
松井証券 | 0.22% | 3,600株 |
むさし証券 | 0.22% | 3,600株 |
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なかなかIPOが当選しないな…
この記事をご覧頂いている方の中には、1つの証券口座だけでIPO抽選に参加している方も多いのではないでしょうか。
IPO投資で成功するには、複数口座を使い分けて抽選に参加するのがおすすめです。
以下の表では、IPO投資で開いておくべき”おすすめの証券口座”を紹介しています。
SBI証券 | マネックス証券 | 楽天証券 | SMBC日興証券 | 松井証券 | 岡三証券 | |
---|---|---|---|---|---|---|
取扱数 | 76 | 50 | 54 | 52 | 55 | 49 |
主幹事数 | 11 | 0 | 0 | 22 | 0 | 0 |
抽選方法 | 完全平等抽選: 60% IPOチャレンジポイントに基づいた配分: 30% 取引状況等を踏まえて定めた配分: 10% | 完全平等抽選 | 完全平等抽選 | 完全平等抽選: 10% ステージ別抽選: 最大5% ※ほか対面割り当て | 配分予定数量の70%以上を抽選 | 取引実績に応じて優遇抽選 |
事前入金 | 必要 | 必要 | 必要 | 必要 | 不要 | 不要 |
詳細 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |



松井証券や岡三証券は、事前入金不要で抽選に参加できるワン!


大株主情報
大株主の状況は以下の通りで、第1位の新居 英一氏は同社の代表取締役社長です。
大株主は同社役員や従業員が大半を占めており、VC保有比率は0%となっています。
株主名 | 比率 |
---|---|
新居 英一 | 81.16% |
藤井 陽介 | 7.61% |
佐藤 大央 | 1.65% |
亀田 藍子 | 1.42% |
徳田 雄一郎 | 1.28% |
永井 裕 | 1.28% |
岩間 正俊 | 1.28% |
大橋 俊之 | 1.15% |
山口 貴弘 | 0.76% |
玉川 陽介 | 0.63% |



主要大株主には180日間のロックアップがかかっているよ!
技術承継機構の業績情報




決算期 | 2022年12月 | 2023年12月 |
---|---|---|
売上高 | 6,804 | 9,327 |
成長率 | ー | +37.1% |
経常利益 | 541 | 926 |
成長率 | ー | +71.2% |
経常利益率 | 8.0% | 9.9% |
当期純利益 | 195 | 820 |
成長率 | ー | +320.5% |
EPS | 19.0 | 206.4 |
BPS | 149.9 | 362.4 |
※2022年3月10日付で株式1株につき50,000株の割合で株式分割、2024年11月1
日付で株式5株を1株に株式併合を実施。EPS、BPSは2019年6月期期首に株式分割割及び株式併合が行われたと仮定して算出。
2023年12月期は売上高9,327百万円(前年同期比+37.1%)、経常利益926百万円(前年同期比+71.2%)となりました。
同社が譲受の対象としている製造業は、経営者の後継者不足が進んでいるため、承継に対するニーズは増加が見込まれます。
よって今後も新規の譲受を進めることで、売上高や当期純利益の拡大に期待ができます。
一方で、企業譲受実施において金融機関等からの新規借入(有利子負債)が増えることにより、一時的に経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。



売上高、利益ともに右肩上がりで伸びているね!
技術承継機構の事業内容
技術承継機構は、製造業と製造業に関連する事業の譲受及び譲受企業の経営支援に取り組む譲受企業です。
製造業のM&A(譲受)を適切なバリュエーションで連続的に行うことで成長を続けています。


主な活動は、製造業と製造業に関連する事業の譲受と経営支援であり、同社の主な収益源は、譲り受けた製造業の事業から生まれる利益になります。
創業以来10件のM&Aを実行しており、グループ構成は以下の通りです。





製造業といっても内容は多岐にわたるのだワン!
このように製造業の中でも設計や開発、加工や販売と幅広い分野に事業が分かれています。
結果として、グループ全体として顧客の最終市場は幅広い業界に分散しているため、特定の業界の変動に影響を受けにくくなっています。
国内の製造業には優良企業が数多くあり、高齢化により後継者不足で廃業危機に瀕する黒字企業も増加しているため、今後も更なるM&Aによって成長が見込まれます。
適切な機会があれば、上場によって調達した資金で、より規模の大きな会社を譲受することも検討しています。
また、事業の系統図は次の通りです。


同社の譲受については、主にM&Aアドバイザーや銀行、証券会社に手数料を払うことで、候補となる企業の紹介を受けています。
製造業に特化しているため、子会社等の業界ネットワークを通じた情報や深い知見があり、創業から1,500件を超える紹介を受けた中から、高収益企業をスクリーニングしM&Aを実行。
M&Aを実行した会社については、役員派遣等によって経営支援を行うことで、経営支援料を受け取り、収益を得ています。
加えてマニュアル化と情報共有を進めることで、M&Aを少人数で効率的に実行することが可能になり、着実に実績を積み上げてきました。



今後のM&Aにも注目だね!
直近IPOの初値予想と騰落結果
直近にIPOした企業の初値予想と結果は以下の通りです。
企業名 | 上場日 | 初値予想 | 初値騰落結果 |
---|---|---|---|
ビースタイルホールディングス | 12/27 | C(1倍~1.3倍未満) | 1.61倍 |
visumo | 12/26 | B(1.3倍~1.5倍未満) | 1.35倍 |
フォルシア | 12/26 | A(1.5倍~1.7倍未満) | 2.08倍 |
GVA TECH | 12/26 | A(1.5倍~1.7倍未満) | 1.01倍 |
アルピコホールディングス | 12/25 | B(1.3倍~1.5倍未満) | 1.05倍 |
上場時期が重なり資金が分散される恐れがありましたが、すべて初値が公開価格以上となりました。
中でも、フォルシアの初値は公開価格の2倍超となるなど、条件の良い銘柄はしっかりと強い上昇を見せています。
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