かぶリッジのピックアップニュースでは、IRニュースや決算発表を元に、市場で注目を集めそうな企業を主観でご紹介します。
ニュース内容
日本プロセス(9651)が2月19日16:30に、以下2つの適時開示情報を発表しました。
日本プロセスは、独立系のシステム開発会社で、主に以下の5つの事業を展開しています。
- 制御システム事業
- 自動車システム事業
- 特定情報システム事業
- 組込システム事業
- 産業・ICTソリューション事業

早速、今回発表された2つの適時開示情報について順に説明していきます。
アドソル日進株式会社との業務資本提携の解消について
まず日本プロセスは、アドソル日進株式会社(東証プライム・3837)との業務資本提携を解消することを発表しました。

アドソル日進は、社会インフラを中心に幅広い領域で、ICTソリューションを提供する企業だワン!



そもそも、なぜ業務資本提携を結んでいたのかな?
日本プロセスとアドソル日進は、社会インフラ分野における事業の拡大に向け、以下の4つの取り組みを強化するために業務資本提携を結んでいました。
- 営業提案力の強化
- 開発体制の充実・強化
- ICT技術者を中心とした人材育成
- 付加価値の高いソリューションの共同開発の推進
一方で、上場企業に対する政策保有株式(=持ち合い株)の縮小が求められる傾向が強まっていることから、同社が保有するアドソル日進株式の売却することに至ったのです。



コーポレートガバナンス・コードの改訂や資本効率向上の要請が背景にあるワン!
投資有価証券売却益(特別利益)における株主還元方針について
そして、上記のアドソル日進の株式売却に伴い生じる特別利益を、株主還元に充てる方針も同時に発表しました。
同社は、株主還元を経営の重要課題としており、以下の配当の基本方針を定めています。
- 成長の源泉として利益を確保する
- 安定的な配当の継続と連結配当性向66%を目標として実施する
この方針に則り、売却益から法人税等控除後の66%相当額を、複数期に分割して、特別配当として実施することが発表されました。



特別配当の予定額は未定だワン!
マーケットの反応
上記2つの適時開示の発表前後の株価推移を見ていきましょう。
以下は、2025年の年初から2/20までの株価推移です。
2/19の発表を受け、一時は前日比+5.9%となる1,430円まで高騰しました。



マーケットとしても良い反応を見せているね!
企業情報・株価
企業名 | 日本プロセス株式会社 |
---|---|
市場・証券コード | 東証スタンダード・9651 |
時価総額 | 150.31億円 |
PER・PBR | 18.09倍・1.25倍 |
2/19終値 | 1,350円 |
1ヵ月前の株価 *1/20終値 | 1,271円 |
ひとこと
今回紹介したのは、日本プロセスが、アドソル日進との業務資本提携の解消によって生じた売却益で、特別配当を実施するというニュース。
「業務資本提携の解消」という文字を見て、一瞬良くないIRかな?とも思いましたが、投資家にとっては嬉しいニュースでした!
契約自体は解消されますが、今後も情報交換や業務連携は継続するとのことなので、両社の成長が期待されます👍
特別配当の額がいくらになるのかにも注目が集まりますね。💰